万能調味料・塩麹の作り方＆塩麹を使った絶品おやつ・塩麹生チョコの作り方

塩麹を使うと、なぜ料理が美味しくなるの？

数年前に大ブームとなり、いまや定番の調味料として定着した感がある塩麹。そもそも塩麹とは、米麹と塩、水を混ぜて発酵させたペースト状の調味料です。

塩麹を使うと、「料理が美味しくなる」「甘みや旨みが強くなる」「肉や魚が柔らかくなる」とよく言われます。

麹とは、米に麹菌をつけて繁殖させたもの。麹菌は酵素を作り、その酵素がデンプンを分解し、甘みのあるブドウ糖に、たんぱく質を分解し、旨みのあるアミノ酸に変化させます。そのため、塩麹を料理に使うと、甘みや旨みを強く感じられるのです。また、たんぱく質である肉や魚も酵素の力で分解されることで、柔らかく仕上げることができるのです。

食材の美味しさを引き出す万能調味料・塩麹の作り方

塩麹は様々なメーカーから発売されていますが、先ほど説明したとおり、米麹と塩、水を混ぜたもの。そう、自分でも簡単に作ることができるんです。

米麹（200g）に塩（50～60g）をよく混ぜ合わせます。麹が固まっているときは、手でよくほぐします。

保存容器に入れて、水（250ml）を加え、よく混ぜます。1日1回程度かき混ぜるすようにし、夏は1週間、冬は10日か2週間程度常温に置きます。おかゆのようにとろっとして、手で麹の粒が簡単に潰せるようになったら、完成です。保存は冷蔵庫で、半年を目途に使いきってください。

塩麹を作っていると、表面に白いフワフワとしたカビのようなものが出てくることがあります。「あ！　カビてしまった！」と思うかもしれませんが、大丈夫。これは産膜酵母という酵母の一種で、食べても害はありません。見つけたら、全体に混ぜ込んでしまえばOK。

塩麹はカビが発生しにくいものではありますが、まれにカビることがあります。緑や茶色、黒、赤のものはカビなので、ていねいに取り除いてください。防ぐためには、塩分量を減らさないこと（麹に対して、30～40％程度の塩を使うこと）。また、できあがるまで一日一回キレイなスプーンなどでかき混ぜるようにしてください。

「米麹って、どこで売っているの？」と思うかもしれませんが、お近くのスーパーなどでも見つけることができるはずです。一般のスーパーでよく販売されているのは『乾燥麹』。生の麹を乾燥させ、常温で長期間保存ができるようにしたもので、手軽で便利です。これで塩麹を作ることもできますが、上で紹介した作り方の分量よりもやや水を多めに入れていただくことをおすすめします。

なお、これまで何度も塩麹を作ってきた経験からすると、できることなら『生麹』がおすすめ。香りがとてもよく仕上がり、カビも発生しにくいように感じます。

生麹は味噌屋さんや麹屋さんで手に入れることができますが、最近は身近にこういったお店がない地域も多いと思います。そういった場合は、ネットショッピングがおすすめ。私がよく利用している麹屋さんをご紹介しておきます。

簡単スイーツ・甘じょっぱさがたまらない塩麹生チョコの作り方

塩麹の美味しさはスイーツ作りにも役立ちます。甘みと旨み、しょっぱさを生かして、生チョコに練り込んでみました。

チョコレート（100g）を湯煎して溶かし、生クリーム（50ml）、塩麹（小さじ1）、お好みで洋酒を加えてよく混ぜます。

いったんトレイに入れて、冷蔵庫で冷やしてから、丸めます。

ココアパウダーを全体にまぶしたら、できあがり。

塩キャラメルなど甘じょっぱいお菓子が好きな方には、きっとタマラナイ味です。なめらかなチョコレートの中に、ほんのり塩気と旨みを感じる塩麹生チョコ。塩麹が入ったお菓子なんて意外性もあるので、おもてなしやプレゼントにもおすすめです。