【ANOVA低温調理】ローストポークの作り方!豚肩ロースも驚くほどジューシーに

ANOVAを使って豚肩ロースで作る、絶対失敗しないローストポークの作り方をご紹介します。

ローストポークを作る時に難しいところは、肉はほんのりピンク色なのにきっちり火が入って殺菌されている状態で焼き上げることです。オーブンで焼き上げると、焼きすぎて固くなってしまったり、生焼けになったりすることがありますが、ANOVA低温調理を使えば失敗することなく完璧な豚肩ロースのローストポークが出来上がります。

今回はANOVAで作るローストポークのレシピをご紹介しますので、ぜひ料理の参考にしてみて下さいね。

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豚肉の加熱温度・時間と寄生虫と食中毒の回避

これから料理を作るというところで、食中毒や寄生虫の話をするのも気が引けますが、食の安全という点で非常に大切なことですので書かせて頂きます。

まず、豚肉には寄生虫がいるから…というお話がありますが、豚肉に寄生するトキソプラズマは-12℃で、有鉤条虫は-10℃で4日間で死滅することから、冷凍されている豚肉でしたらほぼ危険性がないと言えます。
しかし、流通によっては生の状態で売られている場合もあります。
その場合は、トキソプラズマの場合は55度で5分以上、有鉤条虫の場合は60度で死滅させることが出来ます。

今回の調理方法は、60度で6時間加熱という低温調理のため、購入時点で万が一寄生虫が死滅していなかった場合でも加熱により対処できます。

また、食中毒菌であるサルモネラ菌やカンピロバクターに関しましても、60度で6時間加熱することによって死滅させることが可能です。

ローストポークのような低温調理では、確実に肉の中心温度を60度にした上で、一定時間加熱することが重要です。そのために、今回のレシピではANOVAという低温調理用の調理器具を使っています。

ANOVAってどんな調理器具なの?

ANOVAは水温を一定に保つための調理器具です。
ANOVAを使えば、60度で6時間、90度で12時間などと言った一定の温度での調理が可能となります。ANOVAを使ったレシピは55度~65度の温度帯で調理することが多いため、低温調理器具とも言われますが、温度を一定に保つという点では恒温調理器具とも言えます。

ANOVAを使うと、加熱しすぎや、生焼けなどの失敗がほぼなくなります。
特に、生焼けの失敗は食中毒などの大きなリスクにつながります。低温調理はANOVAのような専用器具を使わなくても可能ではありますが、普通の鍋で60度を6時間キープし続けることは難しく、失敗の原因となりますので、食の安全という観点からもANOVAを使うことをお勧めします。

豚肩ロースのローストポークの作り方。

材料

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豚肩ロース … 1kg
塩 … 10g~12g
にんにく … 1片
オールスパイス … 適量
黒コショウ … 適量

塩は豚肩ロースの質量に対して1%としています。少し濃いめの味付けが好きな方は12gでも可です。
オールスパイス、黒コショウは表面にまんべんなく擦り込むくらいの量ということで適量としています。塩を間違わなければ味付けの失敗はほぼありません。にんにくは苦手な方は省いても大丈夫です。

豚肩ロースの塊を1kgに切ります。

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豚肩ロースを購入した時は2.5kgありましたので、1kgに切り出します。
実際、1kgは結構な量ですので、ご家庭で作る場合は500gでも大丈夫です。その場合は塩の分量も半分にして作ってくださいね。

味付けをします。

味付けは、塩、コショウ、オールスパイス、ニンニクだけです。
肉の表面全体に擦り込むような感じで味付けしていきましょう。

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ビニール袋に入れて空気を抜いて縛ります。

味付けした肉塊をビニール袋に入れた状態です。
このまま袋の口を閉じると空気が入ってしまって加熱する時にムラになりますので、水に浸けて空気を抜きます。

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ボウルに水を入れて袋の中の空気を押し出していきます。

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丁寧に空気を押し出していくと、まるで真空パックをしたようになります。

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空気を抜いてビニール袋の口を縛った状態です。
完璧とはいきませんが、ほぼ空気が抜けている状態です。このくらい抜けていれば低温調理をしてもムラなく加熱されます。

60度のお湯を準備して、ANOVAをセットします。

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上に表示されている温度が現在の温度、下に表示されている温度が設定温度です。
ANOVAは設定温度より低い温度になるとヒーターが自動的に作動して水温を上げてくれます。設定温度に達した時点でヒーターが停止しますので、60度以上に温度が上がることなく、安全に恒温調理を行うことが可能です。

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60度のお湯の中に、袋に入れた豚肩ロースの塊を入れます。

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お湯の中に袋を沈めたら、後はひたすら待つだけです。
水温は自動で60度に保たれています。また、ANOVAは水を攪拌するためのファンが備えられており、稼働中はファンが回っているため、水の上部と下部での温度差が解消され、全体が均一に60度となっています。

待つこと6時間…

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6時間経った後の豚肩ロースです。
早速ビニール袋から出してみましょう。

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ででん!
オールスパイスとガーリックの香りが食欲をそそります。

火が入っていることを確認するために、ちょっと切ってみます。

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OKです!
綺麗に火が入っていますね。
豚肉なのにピンク色で大丈夫?と思われるかもしれませんが、これは加熱によって豚肉に含まれるたんぱく質であるミオシンは変性しているが、アクチンは変性していないという状態です。ピンク色ですが火が通っているので安心してください。
生の状態は、切断した時の肉の表面がもっと赤色で、かつ肉汁が流れ出てきます。

アクチンが変性すると、白っぽくなり肉が硬くなります。ミオシンだけを変性させ、アクチンを変性させない温度での調理が低温調理の魅力です。

※本当はここで切らずに冷ましてから切った方が良いです。温かい状態は切り辛いですし、肉汁も落ち着いておらず流れ出してしまいます。今回は仕上がりの状態をお見せするために切っています。

香ばしさをつけるために、フライパンで焼きます。

肉料理をする時によく出てくる必殺技。
そう、メイラード反応です。

ステーキなどを焼いた時の肉独特の香ばしい薫りを放つ褐色物質を生み出す反応のことをメイラード反応と言い、肉の美味しさを引き出してくれます。
メイラード反応が顕著におこる温度は155度ですので、鉄フライパンに油をひき、煙が出るくらいまで熱したところに肉を入れて焼きます。

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ジューッ!と音と煙を立てて肉が焼きあがります。

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この状態が一番美味しそうですね。
熱いうちにシュラスコのように薄く切り出して食べるのも美味しいですね。

冷蔵庫で冷まして出来上がりです。

出来立てを熱いうちに食べたくなりますが、ローストポークは冷まして肉汁を落ち着かせてできあがりとなります。低温調理の間に十分に滅菌が出来ていますので、袋に入れて冷蔵庫で保存すれば1週間は美味しく食べることができます。

軽く火を入れて盛り付けます。

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冷蔵庫の中では豚の油が固まっていますのでそのまま食べると少々気持ち悪いです。
10秒くらいレンジで温めるなどすると、豚の脂が溶けてより柔らかく食べることが出来ますのでお勧めです。ただし、あまりレンジで加熱しすぎるとせっかくの柔らかいローストポークが硬くなってしまいますので、温める時は10秒程度に抑えて下さいね。

ソースは、バルサミコ酢、醤油、粒マスタードで作ったソースです。
ほんのり甘味のあるソースがポークとよく合います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ローストポークはオーブンでも作ることはできますが、ANOVAを使った低温調理では設定した温度で恒温調理をすることが可能ですので、生焼けの心配もなく、安全で美味しいローストポークを簡単に作ることが出来ます。
豚肉はしっかり火を通さなければならないということで、真っ白になるまで加熱することが多いと思いますが、そうすると肉が硬くなってしまい豚肉のうまみと柔らかさを犠牲にしてしまいます。豚肉のうまみと柔らかさを堪能できる調理法が、この低温調理となります。

もちろん生焼けの豚肉は食中毒などの危険性がありますので絶対に食べないようにしてくださいね。

制作協力:オムライス&ダイニングバーkurumari

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