羽アリの見分け方を画像で解説!シロアリとクロアリの違いや発生原因など
「家に羽アリがいるけど、これってシロアリ?クロアリ?」と悩んだことはありませんか?この記事では、羽アリの種類を見分ける方法について、画像つきで解説します。
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羽アリの見分け方フローチャート
羽アリを簡単に見分けるフローチャートを作成しました。
羽アリの発生状況や特徴を踏まえて、適切な対処をしましょう。なお、羽アリの種類ごとの詳しい特徴や発生原因、具体的な対処法などは記事の後半で解説しています。
羽アリの見分け方
ここからは、羽アリの種類ごとの見分け方を解説します。
羽アリとは、アリが繁殖や新しい住処を探すために羽を生やした姿のことを指します。シロアリでもクロアリでも同じ「羽アリ」と呼ぶため、種類ごとの姿から見分けてみてください。
羽アリの部位ごとの形
部位 | シロアリ | クロアリ |
触覚 | ・数珠状に真っ直ぐ | ・くの字に曲がっている |
胴体 | ・寸胴 | ・くびれがある |
羽 | ・羽の色が濃く、模様が薄く見える ・4枚同じ大きさ | ・羽が透明で、模様が濃く見える ・上下で大きさが違う |
シロアリとクロアリの羽アリには触覚や胴体の形、羽の大きさ、色に違いがあるので注目します。
まず、触覚を見てみましょう。シロアリは数珠状で真っ直ぐですが、クロアリは「くの字」に折れ曲がっています。
翅(はね)が閉じているとき
シロアリかクロアリか観察できるのは、主に翅を閉じている時だと思います。そういった時は、翅に注目をしてみましょう。
シロアリの翅は透明感がなく、くすんでいて、翅の模様が薄いのが特徴です。一方で、クロアリの翅は透明感があり、翅の模様がくっきりしているのが特徴となります。
また、あまり見ることはありませんが、翅を広げた時に、4枚の翅の大きさが同じ場合はシロアリで、上下の翅の大きさに違いがある場合はクロアリになります。
羽アリ(シロアリ)の代表的な種類と見分け方
シロアリが羽アリになる時期は種類により異なり、とくに家に被害を与える代表的な種類は3つです。
羽アリを見かけた時間や季節によって、おおよその種類を見分けることもできます。また、見た目や生息地域、巣の作り方などにも違いがあるので、チェックしてみましょう。
ヤマトシロアリ
- 羽アリの時期:4〜5月頃の午前中
- 羽アリの特徴:全体が黒く胸板が黄色っぽい
- 生息地域:北海道の北部以外の日本全土
- 被害を与えやすい場所:床下、水まわり
ヤマトシロアリは寒さに強く、湿度の高い床下や水まわりに巣を作り、1つの巣に2〜3万匹いると言われています。また、臆病な性格で刺激を与えると、巣の場所を変えます。
被害が出やすいのは主に床下や水まわりですが、雨漏りのあった天井裏、結露しやすい断熱材も食害します。
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イエシロアリ
- 羽アリの時期:6〜7月頃の夕方から夜
- 羽アリの特徴:全体的に黄色みのある色
- 生息地域:太平洋側の暖かい地域、南西諸島、小笠原諸島など
- 被害を与えやすい場所:家の土台、天井裏
イエシロアリは水を運べるので乾燥に強く、巣の半径100m以内ならどこでも食害する種類です。
巣には女王アリが住む本巣と経由地である分巣があるため大きく、全体で約数十万〜数百万匹いると言われています。そのため、数十匹でも残っていれば巣の再生は可能なので、被害が再発しやすい種類でもあります。
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アメリカカンザイシロアリ
- 羽アリの時期:6〜9月頃の日中
- 羽アリの特徴:全体が黒色で頭部が赤褐色
- 生息地域:岩手県、鹿児島県など各地に点在
- 被害を与えやすい場所:家中どこでも
外来種アメリカカンザイシロアリは、ヤマトシロアリ、イエシロアリに比べて、乾燥や環境の変化に強く、羽アリになる時期も約3ヶ月と長いのも特徴。
1つの巣は小さいですが、それぞれが移動しながら家中の木材を食べるため、駆除が難しい種類です。また、排泄物を1箇所に溜める習性があり、家の中でふんが見つかることもあります。
シロアリの羽アリだった場合は要注意
羽アリには主にシロアリとクロアリがいますが、注意したいのはシロアリです。
家屋の木材を食べ被害をもたらすシロアリは、大量に羽アリが発生している頃には、ある程度の大きさの巣になっている可能性もあります。
放置すると被害は大きくなる一方なため、羽アリがシロアリの場合は、早急に調査や駆除をするなど対策が必要になります。
羽アリが人に危害を加えることはほとんどない
シロアリの羽アリは、強力なアゴや毒などは持っておらず、直接人体へ危害を加えることはありません。
クロアリの羽アリも大概は危害を加えることはありません。ですが、クロアリの中にはオオハリアリという種がいて、ハチのように針を持ち刺すことがあるため気を付けましょう。
羽アリと間違えやすい虫の見分け方
アリガタバチ・キノコバエ・メイガ、この3種が羽アリと間違いやすい代表の虫です。
それぞれの特徴は以下になります。
項目 | アリガタバチ | キノコバエ | メイガ |
見た目の特徴 | 全体的に黒っぽく、腹柄節がない | 薄い黒色の羽に長い脚 | 濃淡のある茶色の羽の一部に斑点がある |
発生時間 | 4~10月頃 | 6~7月頃 | 6~9月頃 |
大きさ | 約2~3mm | 約2mm | 約10mm |
主な発生場所 | 食べ物やタタミなどのシバンムシが発生した場所 | 観葉植物やプランター | 古くなった小麦粉やお米などの食品 |
この3種は建物に被害を加えることはありませんが、人を刺したり、食品や農作物などに影響を与えたりする恐れがあります。
発生した場合は、殺虫剤で駆除したり、食品に入り込んだりした場合には、食品ごと廃棄するようにしましょう。
▼ 羽アリに似た虫について詳しく知りたい方はこちら
羽アリ(シロアリ)の被害
もし家屋から、大量の羽アリが発生した場合は、近くにシロアリの巣がある可能性があります。シロアリの被害とは一体どんなものなのでしょうか。
- 柱や壁などを食害し、家屋の耐久性が落ちる
- 床・畳がギシギシきしみ、フカフカ浮く
- 柱などが傾き、スムーズに扉の開閉ができなくなる
- 家屋の資産価値が下がる
家屋の木材をエサにするシロアリは、放っておけば被害はどんどん拡大していきます。
また、羽アリが出現するのは一時のことで、羽アリを見かけなくなったからといっても、シロアリがいなくなったワケではありません。
そのため、羽アリが大量発生した場合は、業者に依頼するなどして調査することがおすすめです。
羽アリ(シロアリ)の発生原因
注意すべき羽アリはシロアリの羽アリで、そのシロアリが、なぜ発生するのか原因を説明します。
温度や湿度が適度にある
シロアリは、温度が10~30℃、湿度が40%以上あるところを好みます。現代の建物は高断熱で、家屋の温度や湿度が保たれやすくなっているため、シロアリにとって活動しやすくなっています。
家屋の中でシロアリが発生しやすい場所は、洗面所、お風呂、キッチンなどの水回りの床・柱、その付近になります。また、光が嫌いなシロアリは、北側の日当たりの悪い場所も好む場所のひとつです。
雨漏りしている
木材を食べるシロアリですが、特に腐食してやわらかい木材を好みます。そのため、雨漏りなどで湿っている箇所も発生しやすくなるため、雨漏りがないか定期的な点検をおこなうことがおすすめです。
シロアリ予防をしていない
シロアリ予防をしていない家は、シロアリ被害に遭う可能性が50%を超えます(※)。
新築の場合、一般的には防蟻処理をおこないますが、その効果は約5年ほどでなくなるため、5年おきを目安にシロアリ予防を実施しておくことが大切です。
※参考:国土交通省補助事業 シロアリ被害実態調査報告書 - 日本長期住宅メンテナンス有限責任事業組合
羽アリ(シロアリ)の対処方法4つ
- 換気をするときは網戸を使う
- 水で流す
- 粘着テープで取り除く
- ビニール袋とテープで侵入を防ぐ
自分でできる羽アリの対処方法を紹介します。まずは、羽アリを家の中に入れないために、換気をするときは網戸を使うようにするだけでも侵入のリスクを低くできます。
羽アリを見つけたときには、数匹程度ならば水で流したり、粘着テープで取り除くようにします。
侵入経路がわかれば、ビニール袋で経路を塞いでテープで固定しておきましょう。
また、羽アリがシロアリで、大量発生した場合には、近くにシロアリの巣がある可能性があります。自分で完全に駆除するのは難しいため、専門業者に依頼しましょう。
シロアリに刺激を与えると逃げて、さらに被害が拡大する恐れがあるため、刺激しないようにしておき、シロアリ駆除業者に依頼することがおすすめです。
▼羽アリ対策についてはこちらをチェック
羽アリを見つけたら専門業者に点検を依頼しよう!
シロアリ予防したいという人は、「シロアリ110番」の利用がおすすめです。
1,320円(税込)/㎡から依頼でき、最短即日対応可能。電話・メールでのご相談は24時間365日受付中のため、シロアリにお困りの人はまずは気軽に事前見積もりのご相談をしてみてはいかがでしょうか。
※66㎡以下のご依頼は一律88,000円(税込)となります
※対応エリア・加盟店により記載の価格で対応できない場合があります
羽アリの見分け方に関するQ&A
Q1. シロアリ・クロアリの羽アリの見分け方は?
A. 触覚、胴体、羽の形や色をチェックする
シロアリの羽アリは、触覚が数珠状で真っ直ぐ、胴体は寸胴で羽が上下とも、同じ大きさをしています。クロアリは、触覚がくの字に曲がり、胴体にくびれがあり、羽は上下で大きさが異なります。
Q2. 羽アリが発生する原因と時期は?
A. 繁殖と新しい住処を探すために発生する。種類によって時期は異なる
シロアリやクロアリは、繁殖と新しい住処を探すために羽アリに変化します。また、シロアリの種類によって羽アリになる時期が変わります。ヤマトシロアリは4〜5月頃、イエシロアリは6〜7月頃、アメリカカンザイシロアリは6〜9月頃に羽アリになります。
Q3. 羽アリがシロアリのときの対処方法は?
A. 殺虫剤はかけないで、水で流したり、粘着テープで取りのぞいたりするのがおすすめ
殺虫剤にはシロアリが嫌う成分が含まれており、見えない場所に隠れて被害が広がる可能性があります。数匹であれば水で流したり、粘着テープで取り除いたりしましょう。大量にいる場合はビニール袋で侵入経路を塞ぎ、テープで固定しておくのがおすすめです。
Q4. 羽アリみたいな虫の正体は?
A. 羽アリに似た虫は、アリガタバチ、キノコバエ、メイガの可能性があります。
羽アリにみたいな虫の正体は、アリガタバチ、キノコバエ、メイガの可能性があり、特に名前にもアリが付くように、アリガタバチはクロアリの羽アリと区別するのが難しい虫になります。
Q5. 羽アリはどこから来る?
A.数匹なら外部で、家の中で大量発生していたら家屋にある巣から来てる可能性があります。
繁殖期になると一定のシロアリが羽アリへと変わり、巣から飛び立ちます。その際に、羽アリを目撃することが多くなりますが、数匹ならば、外部から飛んできて、ベランダや窓から侵入してきた場合が多く、そこまで心配はいりません。家の中で大量発生している場合は、家屋に巣がある可能性があるため、被害が拡大する前に専門業者に調査してもらいましょう。
※記載している商品情報は、LIMIA編集部の調査結果(2024年7月)に基づいたものです。
※画像は全てイメージです。
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