羽アリとシロアリの違いを画像で解説!クロアリの羽アリや羽アリに似た虫との見分け方も紹介

羽アリとシロアリは種類の違いではなく、シロアリまたはクロアリが繁殖などのために羽を生やした姿が羽アリです。今回は、羽アリを触覚や胴体で見分ける方法や発生原因、時期について解説します。

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羽アリとは「蟻やシロアリの形態の一種」!

シロアリや蟻は、毎年5月~10月に新しい巣を作る場所を探すために、群れから翅(はね)がついた個体を発生させます。それが羽アリです。

つまり、羽アリはシロアリの形態の一種類であるため、羽アリとシロアリは別物ではないのです。

ここでは、シロアリの羽アリと、クロアリの羽アリの違いや見分け方をはじめ、羽アリの発生原因や対処法、また羽アリと間違えやすい虫の種類などを紹介していきます。

【画像】シロアリとクロアリそれぞれの羽アリの違い・見分け方

イラスト:LIMIA編集部
羽アリ写真:https://pixta.jp/

シロアリ

クロアリ

触覚

・数珠状に真っ直ぐ

・くの字に曲がっている

胴体

・寸胴

・くびれがある

・羽の色が濃く模様が薄く見える ・4枚同じ大きさ

・羽が透明で模様が濃く見える ・上下で大きさが違う

羽アリでもすべてがシロアリではなく、クロアリの可能性もあります。羽アリの状態でシロアリとクロアリの違いを見分けるには触覚、胴体、羽をチェックしましょう。

シロアリの場合、触覚は数珠状に連なっており、胴体は寸胴、羽は4枚が同じ大きさで色が濃く模様が薄く見えるのが特徴です。

一方でクロアリは、触覚がくの字の曲がっており、胴体にはくびれがありシロアリより小ぶりで、羽は上下で大きさが異なり、透明なので模様も濃くはっきりと見えます。

シロアリの羽アリがもたらす被害とは?

  • 家屋への食害

シロアリは柔らかい木材や断熱材を好んで食べるため、建材が食害されると建物の耐久性が低くなることがあります。また、コンクリートでできた建物の土台にも穴を開けて、上に立つ木造の建物を食害していきます。

シロアリの羽アリが発生する原因・時期

ここでは、シロアリの発生原因と発生時期について紹介していきます。

発生原因は巣を作れる場所を探しているから

シロアリは、繁殖や新たな住処を探すために羽アリへと変化します。そして、生えた羽は、新たな住処を見つけると自然と落ちるようになっています。

家の周りを羽アリが飛んでいるだけでは断言はできませんが、今後シロアリが住み着いたり、被害が出たりする可能性もあるので、注意しましょう。

発生時期は4月~9月の間

羽アリになる時期

見かけられる時間帯

ヤマトシロアリ

4〜5月頃

午前中

イエシロアリ

6〜7月頃

夕方〜夜

アメリカカンザイシロアリ

6〜9月頃

日中〜夕方

シロアリが羽アリになる時期は、種類によって異なります。日本に広く生息しているヤマトシロアリは春の4〜5月頃の午前中、イエシロアリは梅雨時期の6〜7月頃の夕方〜夜に活動が活発になります。

また、乾燥にも強いアメリカカンザイシロアリは、6〜9月頃の日中〜夕方と期間が長いのも特徴です。

羽アリが出たらどうする?対処方法4つ

  1. 1.換気をするときには網戸を使って侵入を防ぐ
  2. 2.粘着テープで取り除く
  3. 3.発見したら水で流す
  4. 4.発生場所をビニール袋で覆う

今回紹介する羽アリの対処方法は、あくまでも応急処置です。自分で羽アリやシロアリを完全に駆除するのは難しいため、早めに専門業者に駆除を依頼しましょう。

【1】換気をするときには網戸を使って侵入を防ぐ

換気のために窓を開けっぱなしにしていると、窓から羽アリが侵入し、家が被害に遭うケースもあります。そのため、窓は開けっぱなしにしないで、網戸を使うことで羽アリの侵入を防ぐようにしましょう。

【2】粘着テープで取り除く

家の中で羽アリを見つけたときには、ガムテープや粘着テープ(コロコロ)などを使うのがおすすめです。

羽アリを見つけたときは、殺虫剤をすぐにかけたくなりますが、殺虫剤にはシロアリが嫌いな成分が配合されているものがあります。殺虫剤をかけるとシロアリが刺激されて、奥へ逃げ込む可能性があり、被害が拡大するリスクが高まります。

また、羽アリの種類を専門業者の人が見分けられるように、シロアリをつけたガムテープなどは保存しておきましょう。

【3】発見したら水で流す

玄関先や庭など、水を使用できる場所であれば、水で流すのも効果的です。しかし、キレイに流してしまうと専門業者の人がどんな種類か判別が難しくなるため、流す前に写真に残しておくのがおすすめ。

【4】発生場所をビニール袋で覆う

大量発生している場所が分かるのであれば、発生している隙間や穴をビニール袋で覆うのがおすすめです。発生場所にビニール袋を覆うことで、家の中に侵入するのを防ぎ、ビニール袋に入った羽アリから専門業者の人が種類を見分けることができます。

また、ビニール袋は被害拡大のリスクを高めないためにも、専門業者の人が来るまで刺激せずに、そのままにしておきましょう。

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シロアリの羽アリは春から活動が活発になるので、暖かくなる前に予防や駆除するのがおすすめです。

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羽アリに似た虫の種類は?

※ イエシロアリの羽アリの写真

ここからは、シロアリの羽アリと間違えられやすい虫の種類を紹介していきます。

上の画像はシロアリの羽アリなので、これから紹介する似た虫の写真やイラストと比較しながら違いを確認してみてください! 

キノコバエ

左:LIMIA編集部
右:https://pixta.jp/photo/88358709
  • 見た目の:薄い黒色の羽・小さい
  • 色:黒や濃い茶色
  • 大きさ:2mmほど
  • 活動時期:6〜7月

キノコバエは、家屋を食害するシロアリと違って、農作物に被害をもたらす虫です。

シロアリの羽アリよりも小柄で羽が短く、丸みを帯びた姿をしているため、違いさえ把握しておけば見分けやすい似た虫といえます。

メイガ

左:LIMIA編集部
右:https://pixta.jp/photo/80769892
  • 見た目:羽は濃淡のある茶色で、一部に斑点がある
  • 色:羽の色に層がある
  • 大きさ:10mm
  • 活動時期:7〜9月

メイガは、ガの一種で食品を食害する虫です。

羽を閉じたときのシルエットがシロアリの羽アリと似ていますが、シロアリと違って羽の色が層になっているのが特徴です。そのため、羽の柄に注目して見ると見分けがつきやすいでしょう。

シロアリに似た虫の種類は?

※ ヤマトシロアリの兵アリ(頭部が大きい個体)・働きアリ(全身が白い個体)の写真

ここからは、シロアリに似ている虫の種類を紹介していきます。

上の画像はシロアリの写真なので、これから紹介する似た虫の写真やイラストと比較しながら違いを確認してみてください! 

クロアリ

クロアリは、家屋を食害するシロアリと違い、とくに人間に対して大きな害を与えることはありません

全体が白いシロアリと違って、全身が真っ黒なのですぐに見分けがつくでしょう。

イエヒメアリ

提供:LIMIA編集部
  • 見た目:シロアリよりも胴のくびれが目立つ
  • 色:全体が黄〜赤褐色・お尻が黒い
  • 大きさ:2〜2.5mm
  • 活動時期:7〜9月

イエヒメアリは、シロアリのように家屋を食害することはありませんが、肉や魚、乾物などの食品や衣類に被害を与える虫です。

イエヒメアリは、シロアリと色味がかなり似ていますが、シルエットはクロアリと似ているのが特徴です。さらに、お尻が黒くなっている個体もいるため、群れで見かけた場合は全体の個体の姿を確認するようにしましょう。

ヒラタチャタテ

  • 見た目:シロアリよりも非常に小さい
  • 色:薄黄色
  • 大きさ:1〜1.5mm
  • 活動時期:7〜9月

ヒラタチャタテは、シロアリのように家の柱や基礎を食害することはありませんが、畳やござ、本、穀物、乾物など広範囲のものを食害する虫です。

体長1〜1.5mmのヒラタチャタテは、体長4~9mmのシロアリと比べてかなり小さいという特徴があります。そのため、大きさで簡単に見分けやすい虫だといえます。

羽アリのシロアリに関するQ&A

Q1. 羽アリとシロアリの違いとは

A. 羽アリはシロアリやクロアリが変化した姿

羽アリは、シロアリやクロアリが新しい住処や繁殖のために、羽を生やし変化した姿です。そのため、羽アリはシロアリかクロアリである可能性があります。羽アリに似た虫にコバエなどがいますが、触覚や胴の形が異なるためチェックしてみましょう。

Q2. 羽アリのシロアリとクロアリを見分ける方法は?

A. 触覚、胴体、羽の形から見分けられる

羽アリがシロアリの場合は、数珠状に真っ直ぐに生えた触覚があり、寸胴で羽の形が上下同じ大きさをして、模様が薄いです。クロアリの場合は、触覚がくの字に曲がって生えており、胴体はくびれて、羽は上下で大きさが異なり、模様が濃くはっきり見えます。

Q3. シロアリの羽アリが発生する時期はいつ?

A. 種類によって異なるが、4〜9月頃に発生する

羽アリは、種類によって発生する時期が異なります。ヤマトシロアリは4〜5月の午前中、イエシロアリは6〜7月頃の夕方〜夜に発生します。また、アメリカカンザイシロアリは6〜9月の日中〜夕方と発生時期が長いです。

Q4. シロアリの羽アリが大量発生した原因は何?

A. 近くに巣がある可能性があるか、光に向かって一斉に集まってきた可能性が考えられます。

シロアリの羽アリは、毎年5月~10月に新しい巣を作る場所を探すために、今ある巣からオスとメスのペアで飛び立つ「群飛(スオーム)」を起こします。そのため、大量の羽アリを見つけたら近くに巣がある可能性が考えられるのです。あるいは、ただ夜に家の光に向かって集まってきただけという可能性もあります。

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※記載している商品情報は、LIMIA編集部の調査結果(2024年4月)に基づいたものです。
※画像は全てイメージです。

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