タンスは「棹」って単位で数えるんですけど、その由来は江戸時代なんですね。

家具のタンス(箪笥)って、正式には「棹(さお)」っていう単位で数えるんですね。一棹(ひとさお)、二棹(ふたさお)って感じ。

かなり特徴的な単位なので、クイズ番組の問題になったりするんですけど…
こういう風に数えるようになったのには、ちゃんと由来があるんですね。

そんなわけで今回はタンスのお話しです♪

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どうもこんにちは!

あなたの暮らし応援アドバイザー。
北海道の標茶(しべちゃ)にある平田家具店、

店長の平田敬(たかし・弟)です!


店長ですね。
以前にこんなお話しをしたのです。

この上の記事でして、
イスやテーブル、タンスなどを数える時の「正式な単位」のお話しをしたのです。

その時に、タンスは「一棹」「二棹」って数えるんですよ~ってお話ししたんですね。


ひらた店長
竹で出来ているわけじゃないのに「棹」って数えるのはちょっと不思議ですよね?

タンスを「棹」と数えるようになった由来。

このタンスを「棹」と数える、特徴的な単位にはちゃんと由来がありまして。


それは江戸時代のお話し。
庶民の人達のほとんどが、家財道具としてタンスを使うようになった頃。

その頃のタンスには、側面に金具が付いていたのです。

その金具はなんのためにあったか、というと…


「竹の棒を通して担ぐためのもの」だったんですね。


ひらた店長
資料の写真なんかがなかったので描いてみました(笑)
この絵の右側面に見える金具は、反対の左側面にもあるわけです。
ひらた店長
金具の「輪の部分」は動くようになっていて、
その輪を上に立てて、そこに竹の棒を通し、両端で担ぎ上げられるようにしてあったわけです。

こうやって「竹を通して運ぶことができる」ということで
「棹」という単位で数えるようになったんですね。

「棹」っていうのは「竹の枝を取り払った、長い棒状のもの」という意味なのです♪

なぜ竹を通して担いて運ぶ必要があったか?

当時は全て人力ですので、
衣類が入った重いタンスを「引っ越しでスムーズに運ぶため」ってこともありました。

ですが、もっと大きな理由がありまして。


それは…







火事の時に逃げやすくするため

だったんですね。


当時は「長屋(ながや)」という一階建てのアパートみたいなところに
人が集まって住んでいるのが普通だったわけです。

そういうところで火事になってしまったら…


燃え広がってしまうので、とにかく家財道具を持って逃げなくてはいけないですよね?

そういう時に素早くタンスを持って逃げられるように
金具を付けて、竹を通して担ぐことができるようにした、というわけ♪


ちなみにそういう風に担ぐことができるようになる前には
「タンスの底に車輪」がついているものが多くあったんですね。

それも引っ越し時に役立ったわけですが…


火事の時にはみんなが一斉にタンスを押して押し寄せるので
道が大渋滞になってしまってエラい事になったんだとか…(笑)


以上、タンスの豆知識でした♪

お店に普通に売っているタンスやチェストだとそういう名残はないですが…

今も伝統工芸品である桐ダンスなどの和家具には、
その名残として竹を通すための金具がついていることがあるんですね。

もしくは古くから残っている2つか3つに分割できるタンスには
側面に金具がついていることがありますよ~。


見つけたらぜひ今回のお話しを思い出してくださいね(笑)


さてさて。
それでは今回はこの辺で。

店長でした~♪

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