ゆったりと落ち着いた空間で学ぶ自宅パン教室〔pain- terakoya〕が楽しい!

都心にあるマンションの一室で行う少人数制の小さなパン教室〔pain- terakoya〕。やわらかな陽が差し込む昼下がりのリビングには、パンの美味しそうな香りが漂っています。「それぞれの生活にあったパン作りを一緒に楽しめたらうれしいです」と話す講師のnaomi先生。2通りの製法を学ぶ〔pain- terakoya〕レッスンをのぞかせてもらいました。

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陽のあたる部屋でレッスン開始

レッスンはリビングの隣にある6畳ほどの部屋で行われます。真ん中に大きな冷蔵庫が置かれ、冷蔵庫の上には大理石の天板がセットされています。ここで捏ねたり、成形したりする作業をします。その奥には発酵器が2台と家庭用のオーブンが3台。「ご家庭でも再現しやすいように、すべて家庭用電気オーブンで焼いています」とnaomi先生。

生徒さんに今日つくるパンのレシピが渡されます。レシピはnaomi先生が研究に研究を重ねてつくったもの。naomi先生はもともと料理が大好きだったそうで、初めてパンを作ったときに、こね方や焼き加減のわずかな作り方のちがいや、温度・湿度の微妙な環境のちがいが出来上がりに左右する、そんなパン作りのおもしろさに魅了されてしまったのだそうです。

探究心が旺盛なnaomi先生は120余年の歴史をもつ料理教室〔ル・コルドン・ブルー〕のパンデュプロムを取得。〔ル・コルドン・ブルー〕でパン作りのプロであるフランス人シェフからパン作りの基礎を徹底的に学びました。そしてさらに〔日本パン技術研究所〕へも通い、パン作りを研究したのだそうです。

「生徒さんに“これはどうしてですか?”ときかれたときに、理論立ててきちんと答えられるようにしたいから」とnaomi先生。素材選びもからだに優しく、良質なものをと抜かりありません。そんなnaomi先生がつくるパンにはファンも多く、近所のカフェやイベントなどでnaomi先生のパンを並べたいとオファーが来ることもあるのだそう。

レッスンのスタートです。今日はくるみパンとchibiあんぱんを作ります。くるみパンは、用意された一次発酵済みの生地を、分割・ペンチタイムから作業をするというレッスンを行います。chibiあんぱんは、捏ねから焼き上がりまで一連の作業を行います。まずはくるみパンからです。

捏台に打ち粉をふり、一次発酵が済んだ生地をスケッパーで分割して、形を整えます。レッスンでは、naomi先生も生徒さんと同じ材料、同じ工程で、目の前でいっしょに作っていきます。先生の手の動きを間近で見られることもあって、生徒さんはnaomi先生の手元をじっくり見ています。

「目が行き届くように、一度のレッスンは3人までにさせていただいています」とnaomi先生。その言葉通り、naomi先生の目は生徒さんの手元につねに向けられていて、たとえば、生徒さんの手がちょっと止まったりすると、生徒さんが何に悩んでいるのかをつぶさに感じとり、すかさずフォローを入れます。

パン生地はとても繊細なので、発酵後に刺激を与えると、ガスが抜けて形が悪くなってしまったり、きれいにふくらまなくなってしまうのだそうです。生地に切れ込み=クープを入れる作業では「まず私がやるので見ていてくださいね。なるべく生地に触れないように、素早くクープを入れます」と、どのような力加減で、どのように入れていくのか説明しながらnaomi先生がクープを入れます。生徒さんもそれに続きます。

生徒さんのひとりがこんなことを言っていました。「ドラマの主人公のセリフで『わたし、失敗しないので』ってありますよね。naomi先生の場合は『わたし、失敗させないので』なんですよ(笑)」と。naomi先生は、生徒さんが失敗しそうになると、それをそのまま続けるとどうなるのかを説明し、リカバリーするよう促していきます。また、失敗してしまったときも、どうして説明してしまったのかをしっかりと説明します。

続いて2品目chibiあんぱん作り

クープを入れたくるみパンはオーブンへ。焼きあがる間に、次はchibiあんぱんづくりに移ります。あんぱんは、粉を混ぜ、生地を捏ね上げ、丸めて一次発酵させます。

「いくらやってもうまく焼けないと、作るのがイヤになっちゃいますよね。パン作りのたのしさを知ってもらえたらうれしいので、じょうずに焼けるようにアドバイスをしています」とnaomi先生。生徒さんの飲み込みが早いのもきっと、手と手が見える近い距離感でレッスンを受けられるからなのでしょう。

一時発酵済の生地を、一つひとつ重さを測り、生地を11個にわけていきます。生地を丸めベンチタイムです。生地を休ませます。

あんぱんは全部で11個つくります。「数を多くつくると、その分うまくなるし、最初に作ったのから順々に見ていくと上達具合がわかるんですよ」とnaomi先生。

あんこも一つひとつ重さを測り、生地で包んでいきます。naomi先生の言うとおり、最初は少しかたちが歪だったのが、2つ目、3つ目、と数を追うごとにきれいに成形されていきます。

包みおわったら発酵器に入れ二次発酵させます。部屋中にパンの焼けるいい香りがしてきました。

くるみパンが焼きあがりました。「じゃあ支度をはじめましょう」とnaomi先生の掛け声で、みんなでキッチンへ移動します。

お待ちかね試食タイム

みんなでキッチンに立ち“まかない”の準備をはじめます。「うちの教室では“まかない”って言っているのですが、今日つくったパンと合う軽食を用意しています。休憩もかねて、みんなで、まかないを食べます」とnaomi先生。

まかないがテーブルに並びます。naomi先生手作りの、くるみ入り鶏ハムとかぼちゃのポタージュです。そしてnaomi先生が作ったくるみパンも並べて、いっしょにいただきます。

くるみパンには、格子状と横一直線の2種のクープを入れました。クープの入れ方による焼きあがりのちがいを、食べ比べしながらnaomi先生が説明をします。パンの話といっしょにお料理を楽しんでいると、ピピピっとタイマーの音が聞こえてきました。あんぱんの二次発酵が終わったようです。

食事をいったん中断し、二次発酵済の生地に黄身を塗り、ケシの実と塩漬けの桜をのせたらオーブンで焼きます。あんぱんが焼きあがるまで、また少し休憩です。

パンの焼ける香ばしいかおりに包まれて、ゆったりとした時間が流れます。食事をしながら、パン作りでわからないことをnaomi先生に質問したり、まかないで出た鶏ハムのレシピを教えてもらったりしています。そうこうしているうちに、あんぱんも焼きあがったようです。

生徒さん作、naomi先生作のあんぱんが並びます。コロコロっとしたあんぱんに思わず「かわいい〜」「おいしそ〜」という声があがります。生徒さんが焼きあがったあんぱんをチェックしつつ、“インスタ映え”するあんぱんの撮影会がはじまりました。

naomi先生があんぱんをきれいに並べてくれました。そしてnaomi先生が作ったあんぱんをみんなで試食します。「焼きたてのあんぱんって、本当においしいのよ」とnaomi先生。香ばしくてふかふかの生地と、温かいあんこが好相性で、ひとくち食べるとやさしい甘さにホッコリ。焼きたてのあんぱんを食べながら、生徒さんも「この焼きたてのあんぱんを食べるために教室に来たい」と大変気に入ったようです。

試食のあとは、chibiあんぱんを包み、持ち帰り用にまとめます。焼きたてパンをこのまま「手土産」にしてホームパーティなどに行けそうですね。

今日のレッスンはこれで終了です。生徒さんたちは持ち帰り用に包んだパンを持って「友達のところに持って行こう」「うちは一瞬でなくなっちゃうだろうなあ」などと、とてもうれしそうに話しています。

最近、自宅の一室で行われる小さなパン教室が増えているそうです。落ち着いた雰囲気のなかで、リラックスしてレッスンを受けられるのは自宅パン教室ならでは。さらに、先生の目がひとりひとりにしっかり行き届く少人数制で、先生の手の動きなどを間近に見ることができれば、きっと上達も早いはずです。この、手と手の“近さ”がとても魅力的だと思いました。

大きな教室とちがって、作るパンやレッスンに先生の個性が出るのもおもしろいところだと思います。また、自宅パン教室は、いつでも同じ先生に習うことができるので、基本から高度な作り方を学ぶときも、一貫した指導方法で学ぶことができます。そうすることで混乱することなく技術を身につけることができるのではないでしょうか。

〔pain-terakoya〕でも初めて参加するひとのためにプレレッスン(お試しレッスン)を設けています。近所でパン教室を探して、まずはこういったお試しレッスンを受けてみるのもよいかもしれませんね。


●ライター 忍章子

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