テン・ハクビシン・イタチの違いと見分け方!対策方法も紹介
テン、ハクビシン、イタチは顔つきや大きさ、尻尾の長さなどから見分けることができます。家に住み着く害獣とされていますが、法律で保護されているので、勝手に捕獲や駆除はできません。それぞれの特徴から見分け方、対策方法、注意点などを解説します。
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テン・ハクビシン・イタチの特徴と違い
テンとハクビシン、イタチは一見すると似た見た目をしています。ここでは、それぞれの特徴を紹介します。
テンの特徴
生息地 | 本州、四国、九州 |
食べ物 | 雑食(小型哺乳類、小鳥、昆虫、両生類、果実など) |
繁殖期 | 7〜8月頃 |
イタチのような見た目をしたイタチ科のテンは、昭和の中頃までは毛皮を目的とした狩猟の対象でした。しかし、毛皮の需要などが低くなったため個体数が増加しています。
日本には主に3種類のテンが生息しており、本州や四国、九州にはホンドテン、長崎県の対馬にはツシマテン、そして北海道にはエゾクロテンがいます。
この3種類のなかでもツシマテンは国の天然記念物に指定されています。
ハクビシンの特徴
生息地 | ほぼ日本全域 |
食べ物 | 雑食(果実や種子が好物、昆虫、魚,残飯など) |
繁殖期 | 3〜12月頃 |
ジャコウネコ科のハクビシンは、毛皮を目的として日本に持ち込まれた動物です。本来は、中国南部や台湾などに生息しており、日本に持ち込まれたハクビシンが逃げ出したり、捨てたりしたことが野生化した原因とも言われています。
▼ハクビシンについてはコチラもチェック!
イタチの特徴
生息地 | 日本全域 |
食べ物 | ネズミ類、カエル、鳥類、昆虫、甲殻類、魚など |
繁殖期 | 4~5月頃 |
日本に主に生息しているイタチは2種類おり、茶褐色〜赤褐色の毛色をしたニホンイタチと、やや褐色がかった山吹色の毛色をしたチョウセンイタチです。
ニホンイタチは日本に古くからいる種類で、主に本州や四国、九州に生息しています。ニホンイタチのオスのみ狩猟が許可(※)されています。
一方で、チョウセンイタチは毛皮とネズミ駆除のために日本に持ち込まれた種類です。長崎県対馬市以外では狩猟が許可されており、西日本に多く生息しています。
テン・ハクビシン・イタチの見分け方
テン | ハクビシン | イタチ |
|
顔つき | 頭は平たく耳は丸い。口先は尖っている | 耳が大きく、額から鼻までに白い線がある | ・ニホンイタチ:額から鼻先まで濃褐色の模様がある ・チョウセンイタチ:鼻と口と喉が白色 |
毛の色 | ・キテン:夏は褐色、冬は胸にオレンジ斑で全体的に黄色 ・スステン:全体的に灰色 | ・体は灰褐色 ・顔と四肢の下部は黒褐色 | ・ニホンイタチ:体は茶褐色〜赤褐色 ・チョウセンイタチ:山吹色 |
大きさ | 約40〜45cm | 約60〜66cm | ・ニホンイタチ:約16〜37cm ・チョウセンイタチ:約25〜39cm |
尻尾の長さ | 約20〜25cm | 約40cm | ・ニホンイタチ:約7〜16cm ・チョウセンイタチ:約13〜16cm |
足跡 | 5本指で約3〜4cmほどの大きさ | 5本指で約5~6cmほどの大きさ | 5本指で約2〜3cmほどの大きさ |
フンの形状 | ・細長く約10mmほどの大きさ ・量が多くニオイが強い | ・丸く約5cmほどの大きさ ・果物や木の実などが混ざっている | ・細長く約6mmほどの大きさ ・ニオイが強い |
テン、ハクビシン、イタチを見分けるには、顔つきや毛色、大きさ、尻尾の長さなどを参考にしてみてください。また、フンや足跡がある場合には、大きさや形などもチェックしておくとよいでしょう。
テン・ハクビシン・イタチによる影響
テン、ハクビシン、イタチによって、人体や建物などにも影響を与える場合もあります。ここでは、具体的にどのような影響があるのか解説します。
人体への影響
テン、ハクビシン、イタチなどの動物にはダニやノミが寄生していることがあり、寄生しているダニやノミが原因でかゆみや皮膚に炎症を起こす可能性があります。また、糞尿が原因でアレルギーを引き起こす場合もあります。
そして、テンやハクビシン、イタチなどの野生動物は、病原菌を持っていることもあり、引っ掻かれたり、噛まれたりすると病気に感染する恐れもあります。
さらに、家に住み着いてしまうと騒音が原因で、睡眠不足になることもあります。
家屋への影響
テンやハクビシン、イタチは天井裏などに住み着くことが多く、そのまま糞や尿をされると天井にシミができたり、木材が腐敗したり、悪臭がすることもあります。
さらに、断熱材や配線を噛んで破損させることもあるため、漏電や故障などの原因にもなります。
▼詳しくはコチラもチェック!
農作物への影響
テン、ハクビシン、イタチは雑食の動物です。そのため、家庭菜園などで実った野菜や果物が被害にあうケースがあります。ほかにも、イタチはニワトリやウサギなどの小さな動物を捕食するため、ペットや家畜が襲われる場合もあります。
テンの対策方法
テンが家などに住み着いてしまった場合に、追い出す方法を紹介します。
忌避剤を使う
まずは、テンが嫌う成分が含まれた忌避(きひ)剤を使用してみましょう。テンの忌避剤には、天敵であるオオカミの尿と似た成分が含まれています。天敵の臭いを利用してテンを追い出すのです。
ただ、テンが臭いに慣れてしまうと戻ってくる可能性もあるので、予防対策もしっかり行いましょう。
強い光を当てる
テンは強い光が苦手とされています。住処を特定して、光の強いライトを当てておくのも効果的でしょう。
ハクビシンの対策方法
ハクビシンを寄せ付けない対策方法を紹介します。
エサとなるものを置かない
ハクビシンだけでなく、野生動物全般で言える対策ですが、エサとなる農作物などは放置しないようにしましょう。
例えば、収穫し忘れたり、熟しすぎて放置している農作物をそのままにしていると、野生動物を引き寄せる原因になります。
侵入経路を塞ぐ
ハクビシンは、家屋の天井裏や倉庫などに住み着くことがあります。隙間があれば侵入してくるため、なるべく隙間をなくして侵入を防ぐようにしましょう。
▼予防方法などはコチラもチェック!
イタチの対策方法
イタチはとても鼻がきくため、イタチが嫌がる臭いのする忌避剤や木酢液を住処や侵入経路に散布するのがおすすめです。
▼イタチの嫌がるものはコチラもチェック!
テン・ハクビシン・イタチ対策での注意点
- 勝手に捕獲や駆除はできない
- 野生のテン・ハクビシン・イタチに近づかない
- フン尿などは直接触れない
テン、ハクビシン、イタチを追い出したり、予防するときの注意点を解説します。
勝手に捕獲や駆除はできない
テンやハクビシン、イタチは鳥獣保護管理法という法律で保護されています。勝手に捕獲したり、駆除したりすると法律違反となり罰せられます。
もし、自分で駆除したい場合には、自治体に申請をして許可をもらったり、免許が必要になったりします。時間もかかり、手続きの手間もかかるので、捕獲などは専門業者に依頼するのがおすすめです。
野生のテン・ハクビシン・イタチに近づかない
テンやハクビシン、イタチに限らず、野生動物には不用意に近づかないようにしましょう。野生の動物は警戒心が強いため、襲われることもあります。ケガをしたり、病気に感染したり、ノミやダニに寄生されるケースもあるので、見かけても近寄らずに、専門業者などに相談してみましょう。
フン尿などは直接触れない
糞や尿などをキレイにしようと素手で触るのは厳禁です。不衛生なだけでなく、病原菌が潜んでいる可能性もあります。
住処などの清掃を行うときには、必ず防護服やゴム手袋、保護用メガネ、マスクなどを着用するようにしてください。
テン・ハクビシン・イタチで困ったら専門業者に相談しよう!
テン、ハクビシン、イタチなどの害獣に困っている人は専門業者に相談してみましょう。
「害獣駆除110番」では、イタチが24,800円(税込)〜、ハクビシンが21,800円(税込)〜依頼ができます。
電話での相談は24時間365日受け付けているので、相談しやすいのが魅力です。電話以外にもメールフォームから問い合わせもできます。まずは、気軽に相談してみましょう。
※対応エリア・加盟店により記載の価格で対応できない場合があります
テン・ハクビシン・イタチに関するQ&A
Q1. 見分けるポイントは?
A. 顔つきや大きさ、尻尾の長さ、足跡などから見分けられる
テン、ハクビシン、イタチはそれぞれ特徴があり、主に顔つきや大きさ、尻尾の長さなどから見分けられます。
テンは頭が平たく、耳が丸いのに加えて、口先が尖っています。大きさは約40〜45cm程度、尻尾の長さは約20〜25cmと長いのが特徴です。
ハクビシンは耳が大きく、額から鼻にかけて白い線があります。大きさは約60〜66cm程度あり、尻尾は約40cmと体も尻尾も大きいです。
イタチは体毛が茶褐色〜赤褐色のニホンイタチと、やや褐色がかった山吹色のチョウセンイタチがいます。テンやハクビシンに比べて体も尻尾も小さいのが特徴です。
Q2. 自分で駆除はできる?
A. 勝手に捕獲や駆除はできない
テン、ハクビシン、イタチは鳥獣保護管理法で守られているため、許可なく捕獲したり、駆除するのは違法です。また、申請や許可をもらうには手間がかかるので、専門業者に依頼するのがおすすめ。
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※記載している情報は、LIMIA編集部の調査結果(2023年7月)に基づいたものです。
※画像は全てイメージです。
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