【浅倉利衣のウェルネス・ライフスタイル #9】海外旅行中、偏りがちな食事を賢くいただくひと工夫

そろそろ夏休み本番。旅行を計画している方も多いのでは? 海外旅行に行った際、とくに欧米諸国の場合は、 現地の食を楽しめると同時に、欧米食が続くと少し胃もたれするような感覚になり和食が恋しくなることも。海外旅行の際にも、できるだけバランスの良い食事を摂れる方法について、ちょうどNYで夏休みを過ごしている浅倉利衣さんに聞いてみました。

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楽しい海外旅行が、胃腸の負担になることも

ハワイ、グアム、LA、NY……。私の周りでも夏休みに米国方面に行く友人たちがチラホラ。現地でいろいろなレストランやカフェ巡りを楽しめるのも旅行の醍醐味の一つですが、典型的な欧米食を続けていると、胃もたれして和食が恋しくなるだけでなく、体にも良くない影響が。

例えば、朝は白パンのトーストにバター、スクランブルエッグ、ベーコンにソフトドリンク。 そして昼はパンケーキにカフェラテ。夜は肉、ピザ、パスタ、マッシュポテトやフレンチフライに少しのサラダ……。これは海外旅行時に限りません。日本での外食時も含めて、典型的な西洋料理では、飽和脂肪酸やオメガ6系脂肪酸の摂取量が多くなりがち。どちらも必要なものですが、過剰に摂ると、動脈硬化、高血圧、肥満、アレルギー性疾患などを罹患しやすくなるので注意が必要です。

私は旅行の際、コンドミニアムにステイすることが多いです。なぜなら簡易なキッチンがあると、自炊ができて体調管理をしやすいからです。海外で自炊するときに心がけているのは、

1. 食物繊維を多く含む食物を食べること
2. 飽和脂肪酸やオメガ6系脂肪酸の摂取量を減らしてオメガ3系多価不飽和脂肪酸を意識して摂取すること
3. 発酵食品を意識して摂取すること

です。そこで今回は、夏休みで海外旅行に行かれる方に、上記3点を意識した火を使わず簡単に作れてしまう料理をいくつかご紹介したいと思います。いずれも今回の滞在時に実際に作ったもので、朝食や夕食を簡単に済ませたいときなどにおすすめです。

また、比較的どこにでもある巨大スーパーマーケットの〔ホールフーズマーケット(Whole Foods Market)〕での食材の選び方のコツも少しご紹介しますので、食材購入の際にもぜひ活かしてみてください。

①クランチヨーグルト

納豆や甘糀、漬物などの発酵食品は日本では当り前のように手に入りやすいですが、海外では場所によってはなかなか手に入らないことも。そんなときはヨーグルトやチーズから摂るようにしてみてください。ただし、たいていの市販ヨーグルトには砂糖が入っているので、よく栄養成分表示を確認してくださいね。

ヨーグルトは、低脂肪かつできれば無糖がおすすめです。とくに、「グラスフェッド(Grass Fed)」と書かれているプレーンの全乳ヨーグルトを見つけたらこちらを。グラスフェッドミルクは、食物繊維の多い牧草や野草の茎や葉を主餌として育った牛から絞ったミルクで、オメガ3系多価不飽和脂肪酸や、ビタミンA・E、抗酸化物質が豊富に含まれているといわれています。

無糖だと酸味が気になる方は、メープルシロップで甘味を加えてみてください。そこに皮ごと食べられるため食物繊維を多く摂取しやすいブルーベリーまたは旬の果物と、ナッツを。

ナッツ類は、現代人に不足がちなオメガ3系多価不飽和脂肪酸を多く含む上に、とくにくるみ(walnut)はその中でもオメガ3の含有量が多いとされています。あまり細かく刻みすぎずに、クランチー(カリカリ)によく噛んで食べられる大きさに。よく噛むことで唾液の分泌を促し、唾液に含まれる消化酵素が胃腸内での消化吸収を助けることに繋がります。

②キヌアとフェタチーズのタブーリ

〔ホールフーズマーケット〕にはさまざまなオーガニック野菜が並んでいます。なるべく種類多めにピックアップして、簡単サラダを作ってみてください。その際にポイントとなるのは、野菜以外にも、押し麦やクスクス、キヌアなどの食物繊維が豊富な炭水化物も混ぜると満足感も高まります。

〔ホールフーズマーケット〕ではすでに炊いてあるプレーンなキヌアがあったので、それを買って一緒に混ぜるだけ。ドレッシングも、赤ワインヴィネガー、塩こしょう、オリーブオイルを混ぜただけの簡単ドレッシングも、ほどよい酸味とコクがありおいしいのでおすすめです。

今回はパセリ(persley)がみずみずしくとてもおいしそうだったので、パセリを使用したサラダを作ってみました。料理の添え物として見かけるパセリですが、食物繊維やビタミン・ミネラルといった現代人に不足しがちな栄養素がたっぷり。そこで、中東でよく食べられているパセリをふんだんに使った“タブーリ”風サラダにしてみました。

作り方はとても簡単。ねぎ、きゅうり、フレッシュミント、チェリートマト、フェタチーズなどの材料を切って、 細かく切ったパセリをどんどん混ぜていくだけ。ドレッシングは、絞ったレモンと塩こしょう、オリーブオイル。フェタチーズそのものに塩味があるので塩は加減を見ながら少なめに。そこに亜麻仁油(Flaxseed oil)を少し混ぜて、オメガ3をここでも摂取するよう意識しています。

③フムス入りベジタブルサンドイッチ

バターやジャムを多用する代わりに、ひよこ豆をペースト状につぶしたフムスを、トーストしたパンに塗って野菜を挟んだ簡単サンドイッチです。

フムスは日本のレストランなどでもよく見かけるので、なじみがあり食べやすいかと思います。フムスの原料であるひよこ豆は、ビタミンやミネラル、葉酸などの他、食物繊維が豊富。食物繊維摂取の重要性は何度もお伝えしていますが、食後の血糖値上昇やインスリン分泌の緩和、消化機能の向上、排便・便性の改善、腸疾患予防、腸内有用菌の増加など、さまざまなベネフィットがあります。

普段から、野菜、 穀類、果物、海草類、種子類、キノコ類など、さまざまな種類の食物繊維を摂取するよう意識してみてください。サンドした野菜は、スライスしたトマトとアボカド、擦りおろしたにんじん(スライスでもOK)、そしてスプラウト。野菜も旬の食材を意識しながらお好みのものを。

あえて挙げるならアボカドはおすすめです。高食物繊維な上に、一価不飽和脂肪酸の一種であるオレイン酸が豊富。血管の柔軟性を高め、血液をサラサラな状態へ導くと言われています。そのサラサラな血液に乗って酸素や栄養が全身にゆきわたるため、代謝促進にも繋がりますね。

サンドするパンも、精製された白パンではなく全粒粉(Whole Wheat Bread)を選び、食物繊維摂取量を増やしましょう。

ちなみに、フムスのパッケージに「Kosher」と書かれていますが、Kosher(コーシャ)とは、 イスラム教徒のハラールフードのように、ユダヤ教徒が食べてもよいとされる「清浄な食品」のこと。 海外、とくに米国はさまざまな文化の人々が同じ国に暮らしているので、グルテンフリー、ビーガンなども含め、陳列もわかりやすく区分けされており、

また、日本に比べて栄養成分表示の義務化が厳しいので、食材を選ぶ際に取捨選択しやすく、そういった点は非常にウェルネスだなと感じます。

せっかく楽しい旅行なのに、体調を崩したり、少し太って帰ってきてしまい、憂鬱に日常に戻るというのはもったいないもの。 一定以上の、偏りのない、根拠のある幅広い知識が身につくと、どこにいても自分自身で取捨選択しやすくなり、 自信を持って食を心から楽しむ時間が増えているように感じます。

みなさまにも「スマートフード」=「賢い食」のスタイル、おすすめです。

●浅倉利衣(あさくらりえ)
1977年、東京生まれ。大学卒業後、エルメスジャポン株式会社に入社し、10年間販売とバイイングを経験。その後、ミス・ユニバース・ジャパン元ナショナルディレクター、イネス・リグロンのパーソナルアシスタントを務め、グローバルにファッションと美容の世界に携わる。2017年に一般社団法人Smart Food協会認定インストラクター資格を取得。2017年秋からはSmart Foodブランドディレクターに就任。又、2018年にはMYTHΘSフランス式アロマテラピーインストラクター資格も取得。国内外の最新のウェルネス・食・アロマ情報も含めた専門的な知識を活かし、賢く食べて健康的にキレイになれるメソッドや、ウェルネスライフのコツを発信している。

●写真 中村香奈子

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