【浅倉利衣のウェルネス・ライフスタイル #7】何を選べばいい?美と健康につながる外食のヒント

友達との集まりや仕事の合間のランチ、そして家族とのディナーなど、「外食」は楽しいものである一方、外食が続くと肌荒れをひきおこしたり身体が重くなったな……と感じる人も少なくないはず。しかし、「スマートフード」インストラクターの浅倉利衣さんは「メニュー選びのコツをつかめば、キレイも健康も叶いますよ」と語ります。今回は、浅倉さんがお気に入りのお店を訪ね、おすすめのランチや賢いメニュー選びのポイントを聞きました。

本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています

  • 9435
  • 9
  • 0
  • いいね
  • クリップ

ヘルシーでおいしい! お気に入りの〔たまな食堂〕へ

健康的な食生活を送りたいと考えたとき、やはりすべてをコントロールできる家庭料理が理想ですが、でも、仲間や家族と外で過ごす時間は楽しいですし、忙しくて「ダメ、今日は作れない!」とレストランを頼りにしたくなる日だってありますよね。外へ出かけて“心の栄養”を摂ることも大切。それに、外食だってメニューの選び方をちょっと工夫するだけで、キレイも健康も叶えられると私は思います。

そんな外食時のメニュー選びの参考にご紹介したいのが、東京・青山にある〔たまな食堂〕です。丁寧な食生活を心がけたい女性にファンが多く、私も美容と健康に良い食事ができるお店を探していたらたどりつきました。玄米や季節の有機野菜、発酵食品にこだわっていることも魅力ですが、とにかくおいしいんです!

こだわりの食材が40品目以上、バランスよく摂れる

〔たまな食堂〕で一番人気のランチメニューは、野菜と発酵食品をたっぷり使った《たまな定食》です。季節や日によって使う食材は変わりますが、私がこの日いただいたのは、塩麹バーニャカウダソースでいただく温野菜、2種類の野菜ソースでいただくテンペと有機野菜のサラダ、自家製豆腐と盛りだくさんのプレート。そして、10種類以上の大豆を使った納豆と3種のお番菜(ぬか漬けがポイントです!)、玄米、ねぎとわかめのお味噌汁。料理長の公文紀一さんによれば「今日は50品目は使っているかな」とのこと。

常時40品目以上の豊富な食材を使っているので、現代人が不足しがちなビタミン・ミネラル・食物繊維を補えて、見た目にも満足。旬の野菜や発酵食品をはじめ、多様な食材をバランスよく摂ることを提唱している「スマートフード」に通じる部分があると思っています。

体にいいからと同じ食材ばかり食べていては栄養価が偏ってしまうだけでなく、栄養失調や免疫力低下の原因になるとも言われています。さまざまな食材を摂ることで腸内の微生物の多様性が促され、免疫機能の改善に繋がりますし、エイジング対策や心の安定とも無関係ではありません。

スマートフードでも発酵食品はおすすめしています。消化促進、便秘や体調を整えるサポート、免疫力の向上、いわゆる善玉菌を増やして悪玉菌を減らすなど、体にとってさまざまな利点があります。この日いただいた定食にも納豆、ぬか漬け、味噌といった発酵食品がたくさん。

食物繊維が豊富なこの定食は、働く人のランチにもピッタリです。ランチに糖質をたくさん摂ってしまうと血糖値が急激に上がり、眠くなったり集中力が低下したりしますよね。食物繊維は血糖値の上昇を抑える働きがあるので、ランチは野菜やきのこ類、海藻を意識して摂るのもおすすめです。たった1杯のお味噌汁に入ったわかめだって、大切な働きをしてくれます。

食材と同じぐらい、大切にしたいのが「調味料」

以前もお話ししましたが、健康を気遣うなら調味料も目を向けたいもののひとつ。たまな食堂では、実際に料理に使われている調味料がこうして並べて紹介されています。いいものを厳選しているという自信の表れですよね。

商品によっては販売もしているので、私もよく買って帰ります。この日に見つけたのは、醤油と甘酒。醤油は原材料に余計なものが入っていない天然醸造。発酵が生み出してくれた天然の旨みはおいしさがまったく違うんです。

そして甘酒も余計なものが入っていない、米と米麹のみで作られたものを。甘酒にはさまざまなチカラがありますが、抗酸化作用が高いと言われているので、私も毎日飲んでいます。食物繊維やオリゴ糖も豊富なので、腸内環境も整いますし便秘の予防と軽減にもおすすめ。

また、昔に比べて現代は食物アレルギーの他にも、花粉やハウスダストなど、アレルギーに悩まされている人が多くなってきていますよね。そこでキーになってくるのが食物繊維。食物繊維の多い食事を摂ることで腸内細菌の活動が高まり、その結果多量の酪酸が作られ、この酪酸がアレルギーなどを抑制するTレグ細胞を増やしてくれる働きもあると言われています。

子どもたちには、甘酒にきなこを混ぜて毎朝食べさせています。きな粉も食物繊維やオリゴ糖も豊富な食材。その組み合わせがおいしいようで、私が朝バタバタしていて用意を忘れると、「ママ、きな粉は~?」と催促されてしまいます(笑)。ちなみに、甘酒もきな粉も、さまざまな菌を摂取できるように、定期的に銘柄を変えています。

毎日〔たまな食堂〕のようなところへ足を運ぶのは難しいですが、外食時にはメニューから旬の野菜や発酵食品、食物繊維を使っている料理を選ぶなどして工夫してみてくださいね。

外食が続く際も、「空腹を満たすためになんとなく食べる」のではなく、意識して選択することで、「食べて健康に、食べてキレイに、食べてハッピーに」なれるといいなと思っています。

カロリーだけを考えたら、食べた分だけ運動すればいいという考えにいたるかもしれませんが、腸内環境や血糖値のコントロールを無視した食生活を続けていると、老化を促進しかねません。20代や30代前半だとわかりにくいかもしれませんが、40代、早い人だと30代後半ぐらいからそれが顕著にあらわれてきます。

また、一定以上の、偏りのない、幅広い知識がいったん頭に入ると、迷ったり悩んだりする時間が減り、自分自身で満足のいく取捨選択ができるようになるので、外食もなんの罪悪感もなくより楽しめるようになりますよ。

【たまな食堂】
●住所:東京都港区南青山3-8-27
●電話:03-5775-3673
●営業時間:ランチ11:00-15:30(L.O.14:30)、ディナー18:00-22:30(L.O.21:30)
●定休日:なし

●浅倉利衣(あさくらりえ)
1977年、東京生まれ。大学卒業後、エルメスジャポン株式会社に入社し、10年間販売とバイイングを経験。その後、ミス・ユニバース・ジャパン元ナショナルディレクター、イネス・リグロンのパーソナルアシスタントを務め、グローバルにファッションと美容の世界に携わる。2017年に一般社団法人Smart Food協会認定インストラクター資格を取得。2017年秋からはSmart Foodブランドディレクターに就任。又、2018年にはMYTHΘSフランス式アロマテラピーインストラクター資格も取得。国内外の最新のウェルネス・食・アロマ情報も含めた専門的な知識を活かし、賢く食べて健康的にキレイになれるメソッドや、ウェルネスライフのコツを発信している。

●写真 土佐麻理子

***連載一覧***

  • 9435
  • 9
  • いいね
  • クリップ
コンテンツを違反報告する

あなたにおすすめ

関連キーワード

カテゴリ

このアイデアを投稿したユーザー

●ライフスタイルプロデューサー、Smart Food ディレクター、MYTHΘSMYTHOSフランス式アロマテラピーインストラクター1977年、東京生まれ。大学…

浅倉利衣さんの他のアイデア

食品・レシピのデイリーランキング

おすすめのアイデア