築地・鰹節問屋で聞いた! 鰹節のプロに学ぶ鰹節の削り方

削りたての香り高い鰹節。いつしか鰹節削り器を購入し、自宅で鰹節削りにチャレンジしてみたいという人もいるのではないでしょうか。でも実際、自分でやってみると、粉になってしまう、ヒラヒラに削れない……と、挫折してしまったという声もよく聞きます。そこで東京・築地に店を構える鰹節問屋〔伏高〕へおじゃまし、鰹節の削り方を教えていただきました。

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背節、腹節、亀節。まずは鰹節を知る

生のカツオが鰹節になるまでは「解体、切り分け→煮る→いぶす→整形→天日干し→カビつけ」などいくつもの工程を経てつくられます。いぶす工程までのものを「裸節」、カビつけしたものを「枯節」、さらに天日干しし、カビつけを4回ほど繰り返したものを「本枯節」といいます。

家庭で削るときはこの「本枯れ節」を用います。そしてこの鰹節には形のちがいによって異なる呼び方をします。写真の上の2つは「本節」といい、4kg以上のカツオを3枚におろし、半身にし、背の部分と腹の部分でそれぞれ2本、合計4本がとれます。背の部分を「背節」(写真・上)、腹の部分を「腹節」(写真・中央)といいます。
※写真・下は「亀節」です。

白い部分が脂肪です。腹節は短く丸みをおびていて、背節に比べてやや脂肪が多いのでコクがあり、背節は脂肪分が少ないのであっさりしているといわれています。背節は脂肪分が少ない方がきれいに削れ、脂肪分の多い腹節は削ったときに粉になりやすいのですが、削っていくうちにきれいに削れるのだそうです。

一方、亀節は4kg以下のカツオを3枚におろしてつくられます。1尾から2本とれ、亀節は薄くて扱いやすく削る際にあまり力を必要としません。背節や腹節と比べて、大きな削り節はできませんが、味や香りにちがいはありません。

また、鰹節には「頭」と「尾」があります。削る際にとても重要になるので見分け方を覚えておきましょう。背節(写真・上)と亀節(写真・下)は頭がくびれているのですぐわかります。腹節(写真・中央)にはくびれがありません。尾側に黒く、ザラザラした皮がついているので、それを目印にします。削る際は頭側から削りはじめます。尾側から削ると粉になってしまうので必ず確認をします。

削るときに重要なカンナの調整

削り立ての香りと風味を楽しむのには鰹節削り器が必要不可欠です。鰹節削り器はカンナと引き出しがセットになっています。大きくしっかりした箱に、厚みのあるカンナ台がついたものを選びましょう。

引き出しの取っ手がある方が「台尻」、反対側を「台頭」といいます。鰹節は押して削るので、削るときは台尻が手前にくるように向きをセットします。

鰹節を上手に削るためには、カンナの調整にかかっています。木槌で、カンナの穂頭を軽く叩き、カンナの刃を出します。カンナの刃の出し具合は約0.1mm、新聞紙1枚程度あればよいのだそうです。

肉眼で刃が見えるようでは出すぎです。刃が出すぎてしまったら台頭を叩いて刃をひっこめます。

刃の調整は見た目ではわからないので、削りながら調整をしていきます。

少し削ってみて、引き出しを開け、削れ具合をチェックします。粉っぽかったり、丸っぽくなっていたりするときは刃が出すぎです。台頭を叩いて調整します。刃の出し具合は、最初はなかなか塩梅がわからず戸惑いますが、削って、刃を調整することを繰り返し行うことでコツをつかめるようになるそうです。

削るときのポイントは姿勢、持ち方、力の入れ方

それでは実際に鰹節を削っていきます。鰹節の持ち方は、尾の部分を前に、頭の部分をカンナに当てます。皮の部分が真横前方になるように持ち、鰹節とカンナとの角度は40度を保ちます。

右手(利き手)で鰹節の頭の部分を強く押さえ、左手は鰹節の尾を押さえます。力を入れるのは右手の小指の付け根あたりで、上から鰹節を押すイメージです。

カンナを腰より低い位置にセットし、体重を鰹節にかけて上から鰹節を下に押しながら、前方へ削ります。

両手で鰹節を抑えた方がより力が入ります。右手でしっかり押さえて力をいれて削り、平らな「面」をつくります。

しばらく削ると、このように「面」ができます。面ができたら、左右にぶれると面に角度がついてしまい、削り節がきれいになりません。平らな面を維持するように意識して角度を保ち削ります。

ある程度の速さで削ることで摩擦熱が起き、削る面がやわらかくなり削りやすくなるのだそうです。一回、一回、確実に刃が当たっているのを確認しながら削ります。削っていくなかで、ちょうどいいカンナの刃の出具合がみつかると、ひらひらの「花節」ができます。

●うまく削れない
削り節が粉になったり、丸くなったりするときは刃が出すぎていないかチェックしましょう。削り節にシワがよるのは刃がひっこみすぎです。

●大きな花節にならない
ヒラヒラと薄い削り節ができても大きな花節にならないのは「面」が安定していないからです。上からしっかり鰹節を押さえ、力が左右に傾いて入らないように削るようにしましょう。「面」が平らではなく傾いてしまったら、水平になるように削り、直します。

また、刃の向こう側まで行ききらないと、削り面が波うってしまいます。そのときは、刃を引っ込めて、力をいれて削り、「面」を平らにします。

最後に鰹節の保存方法を教えてくれました。冷蔵庫保管は避け、鰹節は風通しがよく、湿気の少ないところに置くのがよいのだそうです。春から秋にかけて気温と湿度が高い時期は、2週間に一度、天日干しをします。梅雨の時期も、極力、冷蔵庫は避けたほうが良いのですが、適度な場所がない場合は鰹節をラップにくるみ、冷蔵庫に保管するとよいそうです。

「難しそうだから……」と二の足を踏んでいるかたはぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。そしてもし挫折してしまったら、鰹節削り器を持参して「伏高」の講習会へ足を運んでみてください。

【鰹節削り講習会】
●時間:12時30分〜
●定員:1組(2名まで)
●申込:電話(03-3541-0918)にて要予約。申込み受付時間(6時〜14時)

【伏高】
●住所:東京都千代田区築地6-27-2
●営業:10時〜18時
●電話:03-3541-0918

●ライター 忍章子

冷蔵庫で保管し、削り面が乾燥しすぎてしまった場合は、削り面を軽く火で温めて削ります。その際は、鰹節全体を加熱しないように注意が必要です。加熱すると鰹節は柔らかくなり、削りやすくはなりますが、削り切ってしまわないと悪性のカビが発生したりするのだそうです。


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