道具のカスタマイズ(ピンセット編)

物を作るには道具が必要ですが、その道具が既製品のままだと使いにくかったり、使い物にならなかったりすることがあります。
そんな道具たちを、自分流に使いやすくカスタマイズしていきます。シリーズ化できるのか!?

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お気に入りのピンセット

10年以上前から、いつの間にか手元にあるピンセット。
鶴のくちばしの様な形をしていて、私にとっては使いやすいものです。
先端が細く、薄く、繊細な作業が可能です。

Luca
10年以上愛用しているピンセット

どこにいてもお気に入りを使いたい

あれこれものを作っているうちに、ピンセットやハサミなど創作活動に必要なものを複数セットしておきたくなりました。
普段持ち歩くペンケース、机の引き出し、工具箱です。

そこで、今まで持っていたものと同様の商品を東急ハンズで買いました。
正確には、買ったつもりでした。
この時点では、鶴のくちばし形状のことだけしか確認していませんでした。

Luca
お気に入りと同様の商品と思って購入したピンセット

購入したピンセットを、今までのものと比べてみると大きな違いがありました。
一番の問題は、先端の太さです。

左が愛用品、右が今回購入したものです。
明らかに右が太いですね。
こんなに太かったら、紙状の、シールの様なものなんて扱えません。

でも、このピンセットが売っていたのは文房具売り場ではなく、DIY等の工具があるような売り場だったので、繊細な作業のためのものでは無かったのかもしれません。
単に私の確認不足な気もします。

とはいえ、このままでは使い物になりません。
良く見ると、素材はステンレス。
見た目が同じように銀色に輝いていても、メッキの場合は塗装と同じ構造(何らかの素材の上にコーティングしてある)なので、削れば当然メッキのはげた状態になります。
これは無垢のステンレスなので、削って加工しても問題ないということです。
なので、削って理想の形にすることにしました。

Luca

理想の形を求めて

購入したピンセットは、断面もきれいではありませんでした。
スプーンやホークなどもそうですが、こういった金属製品は、板状の金属を金型で打ち抜いて作っていきます。
打ち抜かれただけの金属板は、断面がガサガサしています。
下手にさわると怪我をするほどです。

当然、商品となっているものは、怪我をするほどひどい状態で売られることはありませんが、安物であればあるほどきれいには処理されていません。
機会があったら、おうちにあるスプーンやホーク、100均で売られているもの、デパートの高級品など見比べてみてくださいね。

今回の製品は、500円程度のものだったので、こんなものかなとは思います。
ですが、先端を加工するついでに、断面もきれいにしたいと思います。

Luca
購入した商品の断面もガサガサした状態が残っています。

金属を削るときは、一緒に削れても構わない木などを下に敷いてヤスリがけします。

Luca

まずは、左側だけ削ってみました。
かなり違いますね。

Luca

金属ヤスリで大体の形を作ったら、今度は紙やすりをかけます。
目の粗いものから徐々に細かくしていきます。
今回は、120番、240番、600番、800番、1500番とかけました。

紙やすりは、100均やホームセンターにおいてあります。
こちらも機会があったら粗さを見てみてください。

Luca
紙やすりはペラペラなので、木に画鋲で固定して使うと便利です。

ピッカピカの完成

1500番の紙やすりまで細かいものを使うと、金属が光ってきます。
今かけている紙やすりで取れない大きな傷を発見した場合は、もう一度目の粗い紙やすりに戻って、傷が消えるまでヤスリがけします。

さらに、ダイソーで買った青棒という金属磨きをバフ(布を高速回転させたもの)に塗って磨きます。
紙ヤスリより目の細かいもので磨くということです。
すると、ピンセットはピカピカの状態になります。

左 愛用品
中 今回加工したもの
右 加工前の商品

Luca

Luca
愛用品(左)、今回加工したもの(中)、加工前の商品(右)
Luca
愛用品(左)、今回加工したもの(中)、加工前の商品(右)

どうでしたか?
金属加工も面白いですよ。

今回、久しぶりに金工をしましたが、愛用品以上に良い仕上がりになりました。
凶器になるくらい鋭くできました。
これなら繊細な作業もばっちりです。
そして、自分の使いやすい道具を作ることも、ものづくりには必要なことですよね。

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理想は専業主夫。しかし、現実は厳しいので兼業主夫。実家の町工場で生まれ育つ。物心つく前から、ドライバーで遊ぶ。木工・金工・革細工・料理と、モノづくりを楽しむ。新…

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