スズメバチの種類を解説!見分け方や危険性・駆除方法を紹介

蜂の中でもトップクラスに危険と言われているスズメバチ。そんなスズメバチは日本に何種類存在するのか気になるところです。この記事では、スズメバチの種類やその見分け方、蜂の巣について画像付きで解説します!

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スズメバチの種類|9種

日本全国に生息し、狂暴な性格で、鋭い針に猛毒を持つことで知られるスズメバチ。林野庁の統計によると日本の蜂刺されによる死者数は2021年で15名(※)で、毎年10名以上蜂による犠牲者が出ているとのことです。

なかでもスズメバチは攻撃性が強いと言われており、刺された場合とても危険な状態に陥ってしまう可能性があります。

では、人間の生命を脅かすスズメバチは日本に何種類存在するのでしょうか。ここからは、スズメバチを9種紹介します。

林野庁 公式HP参照

【1】オオスズメバチ

  • 大きさ:女王蜂 40〜45mm、働き蜂 25〜35mm、雄蜂 27~39mm
  • 活発な時期:4~10月
  • 分布:北海道、本州、四国、九州
  • 色:黄色と黒色の縞模様

オオスズメバチはスズメバチの中でとても大きな種です。

生息地は主にインド〜東アジア周辺で、日本では北海道〜九州にかけて広く生息しています。その大きさは世界最大ともいわれており、女王蜂が40〜45mm、働き蜂が約25~35mm、雌蜂が約27~39mmとなっています。

巣はつりがね型で、地中や屋根裏に作られることが多く、針には強い毒性があることで知られており、性格はとても攻撃的です。

【2】キイロスズメバチ

  • 大きさ:女王蜂 25〜30mm、働き蜂 18〜25mm、雄蜂 約26~28mm
  • 活発な時期:4~11月
  • 分布:北海道、本州、四国、九州
  • 色:黄色と黒色の縞模様

キイロスズメバチはスズメバチの中では比較的小型の種です。

性格はオオスズメバチと同様攻撃的な性格をしており、人間が巣に近寄っただけでも攻撃してきたりと非常に好戦的です。大きさは女王蜂が25〜30mm、働き蜂が18〜25mm、雄蜂が約26~28mmとなっています。

キイロスズメバチの巣は、都市部の地中や屋根裏、軒下、木の枝などに作られますが、初見では見つけることが難しく、「気づかないうちに巣に近づいてしまい刺されてしまった」といった様な被害報告が多く挙げられています。

【3】モンスズメバチ

  • 大きさ:女王蜂 28~30mm、働き蜂 21mm〜28mm、雄蜂 25~27mm
  • 活発な時期:4~10月
  • 分布:北海道、本州、四国、九州
  • 色:黄と黒の縞模様

モンスズメバチは、スズメバチの中では小~中型の種であり、毒性はオオスズメバチと比較すると低いものの、好戦的な性格をしています。体長は女王蜂が28~30mm、働き蜂が21mm〜28mm、雄蜂が25~27mmとなっています。

基本的に、ほとんどのスズメバチは夕方までには活動をやめますが、モンスズメバチは日没後も活動を続けるため、夜間でも遭遇する可能性があることに注意が必要です。

【4】チャイロスズメバチ

  • 大きさ:女王蜂 27~29mm、働き蜂 17〜24mm、雄蜂 19~24mm
  • 活発な時期:6~10月
  • 分布:北海道、本州
  • 色:頭と胸は赤褐色、腹部は黒色

チャイロスズメバチはスズメバチの中では比較的小型の種です。毒性は他のスズメバチと比べると比較的弱いですが、集団で襲いかかってくるため非常に危険です。

体長は、女王蜂が27~29mm、働き蜂が17〜24mm、雄蜂が19~24mmとなっており、体が非常に頑丈であると言われています。

チャイロスズメバチはその攻撃的な性格も特徴の1つで、木の洞や屋根裏などに作られたキイロスズメバチやモンスズメバチの巣を襲い、女王蜂を殺して巣を乗っ取ってしまいまうといわれています。

【5】ツマグロスズメバチ

  • 大きさ:女王蜂 25~28mm、働き蜂 20~22mm、雄蜂 20〜22mm
  • 活発な時期:4~10月
  • 分布:宮古島以南の琉球列島
  • 色:頭部と胸部は赤褐色、腹部前部は黄色、腹部後部は黒色

ツマグロスズメバチは、ほかのスズメバチと比べると小型の種で、毒性はそこまで強くないものの、ほかの種と同じく、鋭い針に毒性を持っていることで知られています。

日本では主に宮古島以南の琉球列島に分布しており、木の枝や草むらなどに巣を作ります。

【6】ツマアカスズメバチ

  • 大きさ:女王蜂 30mm、働き蜂 24mm、雄蜂 20mm
  • 活発な時期:4~12月
  • 分布:長崎県対馬市、福岡県、宮崎県、大分県
  • 色:黄色と黒の縞模様

ツマアカスズメバチは2012年に長崎県対馬市で定着し、現在福岡県、宮崎県、大分県の3県で確認されている外来生物(※1)です。

体長は、女王蜂が30mm、働き蜂が24mm、雄蜂が20mmとなっており、攻撃性が非常に高く、巣の直径も最大60cmまで巨大化するなど、特徴的な箇所が多い種です。

もともとは森林地域や田園地域で生息が確認されていましたが、現在は都市部の街路樹や、民家の周りを飛ぶこともあると言われています。

※1:東京環境局 公式HP参照
※2022年12月時点の情報です。

【7】コガタスズメバチ

  • 大きさ:女王蜂 25〜30mm、働き蜂 25~29mm、雄蜂 23~26mm
  • 活発な時期:4~10月
  • 分布:北海道、本州、四国、九州、沖縄
  • 色:黄色と黒色の縞模様

コガタスズメバチは、オオスズメバチによく似た外見をしています。名前に似つかわず、女王蜂は25〜30mm、働き蜂は25~29mm、雄蜂は23~26mmなど比較的大きい体長になっています。

コガタスズメバチは他のスズメバチに比べて攻撃性の低い種と言われていますが、うかつに刺激するとまれに襲われることもあるのでむやみに近づかないようにしましょう。

【8】ヒメスズメバチ

  • 大きさ:雌雄 約25~36mm
  • 活発な時期:4~10月
  • 分布:本州、四国、九州、沖縄
  • 色:黄色と黒色の縞模様

ヒメスズメバチはほかのスズメバチに比べ頭部が比較的小さく、腹部がスリムな種です。体長は雌雄どちらも約25~36mmと言われており、性格は非常に大人しく、毒性も弱めとされています。

ただし、太い針を持っているため、万が一刺されると激しい痛みを伴います。むやみやたらには近づかないことがおすすめです。

【9】クロスズメバチ

  • 大きさ:女王蜂 15〜16mm 働き蜂 10〜12mm 雄蜂 11~18mm
  • 活発な時期:3~11月
  • 分布:北海道、本州、四国、九州
  • 色:黒色と白色の縞模様

クロスズメバチは黒色に白色の帯模様が特徴的なスズメバチです。体長は女王蜂が15〜16mm、働き蜂が10〜12mm、雄蜂が11~18mmとなっており、攻撃性はそこまでないと言われています。

毒性も、身体自体が小さいために、ほかの種と比べて比較的低いとされていますが、刺されれば痛みと腫れの症状は出るため、むやみに刺激しないよう注意しましょう。

スズメバチの見分け方

  • 大きさ

スズメバチの見分け方は、大きく分けて下記の3ポイントが大事です。スズメバチの種類を見分けることで、どの程度危険性があるのか判別することができるため、気になっている人はぜひ参考にしてみてください。

【スズメバチの見分け方1】色で見分ける

スズメバチの見分け方のポイント1つ目として、色での区別があります。クロスズメバチやチャイロスズメバチなど特徴的な体色をしている種は、体色を把握するだけですぐに見分けがつきます。

また、そのほかの種は、腹部の色に着目すると、判別しやすいと言われています。例えば、モンスズメバチとキイロスズメバチには腹部に紋がついており、左右対称の紋の場合はモンスズメバチ。褐色の斑点がついている場合はキイロスズメバチといったような感じです。

【スズメバチの見分け方2】大きさで見分ける

スズメバチの見分け方のポイント2つ目は大きさです。オオスズメバチなど、スズメバチの中でも特に大きな種は、その体長で見分けることが出来るでしょう。

【スズメバチの見分け方3】巣で見分ける

スズメバチの見分け方のポイント3つ目は、スズメバチの巣で見分けることです。巣が特徴的な場合、体長や体色で判別するよりも、巣の形で見分ける方が特定しやすいです。

スズメバチの巣の模様は大きく分けて2種類、貝殻模様または波模様に分かれます。また、巣の形状はつりがね型か球状か鐘型の3種類に分かれると言われています。

そのほかにも、底が開いているタイプかどうかや巣穴がどのぐらい空いているかや、そもそも巣が作られている場所なども判断の基準となります。

スズメバチの巣の種類

スズメバチの巣は、下に向かって膨らむつりがね型、巣の上部に向かって広がっていく鐘型、全体が丸みを帯びている球型の3つに分けられます。以下でそれぞれの種類別に巣の特徴を詳しく紹介していきます。

スズメバチの種類

形状

作られる場所

その他特徴

オオスズメバチ

つりがね型

波模様

地中、屋根裏

巣穴が多い、底が開いている

キイロスズメバチ

球型

貝殻模様

地中、屋根裏、軒下、木の枝

モンスズメバチ

つりがね型

波模様

地中、換気扇

底が開いている

チャイロスズメバチ

鐘型

地中、屋根裏

ツマグロスズメバチ

球型

貝殻模様

木の枝、草むら

底が開いている

ツマアカスズメバチ

球型

貝殻模様

軒下、高木の枝

巣の引っ越しをする

コガタスズメバチ

球型

貝殻模様

木の枝、生垣

ヒメスズメバチ

つりがね型

波模様

地中、屋根裏

蜂の底が開いている

クロスズメバチ

球型

土、屋根裏

スズメバチの危険性

スズメバチの最も動きが活発な時期は、9月中旬頃と言われています。その頃になると、新女王が生まれるため、働き蜂はとても敏感で攻撃的になります。

特にオオスズメバチとキイロスズメバチは攻撃性が高く危険です。巣があることを知らずに、巣の周辺に近づいてしまうだけで刺されてしまうこともあります。

また、その時期には集団で人を襲うケースも報告されているため、注意が必要です。

スズメバチの生態

スズメバチが冬眠から目覚め、活動を開始する4~5月頃から順を追ってスズメバチの生態を解説します。

スズメバチの生態|4~5月頃

冬眠から目覚める4〜5月頃、スズメバチの女王蜂だけで活動スタート。ここから1か月程度スズメバチの女王蜂は、巣を作る場所の選定、巣作り、産卵、子育てをします。

スズメバチの生態|6~8月頃

6~8月頃にはかなりの数の働き蜂が誕生し、巣も大きくなります。

6月初旬は働き蜂はまだ幼虫ですが、7~8月頃にはかなり成長し、巣の作成ペースもスピードアップ。そして、攻撃性も徐々に高くなります。

スズメバチの生態|8~10月頃

8~10月頃、スズメバチの巣は最盛期を迎えます。この時期の女王蜂は、来年に向けては「新女王蜂」と「雄蜂」を生み落とし、働き蜂はより質のよいエサを探しに周遊します。

新女王の誕生、育成といった、巣の中での大きな変化によってかなり敏感になった働き蜂は、とくに攻撃性が高く危険です。

スズメバチの生態|10月下旬~11月以降

10月下旬~11月頃には、新女王蜂はかなり成長し、雄蜂と一緒に巣を立ちます。現行の巣の働き蜂も徐々に数を減らしていく頃です。

雄蜂と交尾した新女王蜂は、来年の出産に向けて冬眠する場所を探します。ほかの働き蜂の寿命は約2カ月なので、越冬できません。

刺されたらどうなる?

スズメバチに刺されてしまった場合、鋭い痛みに襲われます。刺された患部は15分以内に赤く腫れあがると言われており、熱を持ち痒みのあるしこりが1日程度残ってしまいます。

刺されてから1時間前後に腹痛や吐き気、蕁麻疹、呼吸困難などを発症するケースもあるので、刺されたあとは安静にし、すぐ病院へ行きましょう。

スズメバチの駆除方法

スズメバチを見つけた場合、駆除方法はどのようにすればよいでしょうか。以下では個人で駆除する場合の方法を紹介していきます。

基本的に、個人でスズメバチ駆除する場合、スズメバチに刺されてしまうリスクが伴い、完全には駆除しきれない場合もあるため、判断に迷う場合はプロに相談してください。

スプレー式殺虫剤を使用する

スズメバチを個人で駆除する必要がある場合には、市販で売られているスズメバチ専用のスプレー式殺虫剤があります。

数m離れた場所にいるスズメバチに吹きかけつつ、巣から2m程度の場所まで近づき、スズメバチがいないことを確認したら、巣穴にひたすらスプレーを噴霧し続けてください。スズメバチの羽音が聞こえない状態が数分間続くかどうかしっかり確認してください。

ただし、スプレーが途中で切れてしまうと非常に危険なため、実施する場合はあらかじめ十分な量のスプレーを用意しましょう。

ハチ駆除ならハチ110番がおすすめ!

スズメバチを駆除したい方には『ハチの110番』がおすすめです。

ハチの110番では、スズメバチの駆除を11,000円(税込)から対応してくれます。電話、メールでの問い合わせは24時間365日受付中のため、スズメバチでお困りの方は、まずは気軽に事前見積もりのご相談をしてみてはいかがでしょうか。

※対応エリア、加盟店により記載価格で対応できない場合があります。
※巣の場所がわからない、取り出せない、高所など特別な場合は別途料金がかかる場合があります。

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※記載している情報は、LIMIA編集部の調査結果(2022年12月)に基づいたものです。
※画像は全てイメージです。

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