最高においしい「メープルシロップ」を探しに、カナダのメープルファームへ!

メープルシロップと言えば、カナダをイメージする人も多いのでは? それもそのはず、カナダのメープルシロップの生産量は実に世界の85%を占めていて、世界的に見てもメープルシロップを作るサトウカエデの原生林は、カナダのオンタリオ州とケベック州、アメリカの一部の地域に限られているのだそう。ということで、カナダのオンタリオ州にある〔フルトンズ パンケーキハウス&シュガーブッシュ〕を訪ねました。

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メープルシロップについて教えて!

メープルシロップのことを知りたいと思ったら、作っている人に聞くのが一番! そこで、カナダのオンタリオ州にある〔フルトンズ パンケーキハウス&シュガーブッシュ〕を訪ねました。「シュガーブッシュ」というのは、直訳するとメープルシロップを作る「砂糖の森」という意味。メープルシロップを煮詰める小屋のことを、「シュガーシャック」と言います。

現在4代目のシャーリーさんと5代目となる息子のスコットさんがメープルシロップを作っています。1840年代にスコットランドからこの地に移民したシャーリーさんの祖先が先住民の人からメープルシロップの作り方を教えてもらったのが始まり。

シャーリーさんの「すべてオーガニックにこだわっているの」との言葉に、「え? オーガニックではないメープルシロップなんてあるんですか?」とたずねたところ、サトウカエデの木を育てる際に、虫がつかないように農薬が使われる場合もあると言われて納得しました。〔フルトンズ〕では植林なども行っておらず、サトウカエデの木も自然に生い茂る原生林。100%のオーガニックにこだわっているんです。

メープルシロップができるまで

メープルシロップが作られるのは、カナダの厳しい冬が終わり、雪解けが始まる3月から4月にかけてシーズン。サトウカエデの木は夏にたくわえたデンプンを糖分に変えて、-30℃になるほど寒いカナダの冬を耐えぬきます。そして夜と日中の温度差が高くなる春、糖分をわずかにふくむ樹液"メープルウォーター"を流しだすのです。

写真右側が、サトウカエデの木からとれたメープルウォーター。うっすらと色づいています。左はそれを煮詰めて作ったメープルシロップ。バケツ40杯からわずか1杯のメープルシロップしか作ることができない、とても貴重なものです。

メープルシロップは収穫時期によって色や味わいが変わってきます。早い時期にとれたものほど、色が薄く味が軽やかで、収穫後期になるほど色が濃くリッチな味わいになります。メープルシロップを購入する際は、ラベル表示を参考に好みのテイストを選びましょう。

【メープルシロップのグレード表示】
●ゴールデン/デリケートテイスト(Golden) 
最も収穫時期が早い樹液で作られたもので、それほど量がない。デリケートな味わいなので、スイーツやパンにそのままかけて使用するのがおすすめ。

●アンバー/リッチテイスト(Amber)
美しい琥珀色をした繊細な味わい。パンやスイーツにそのままかけて使うのがおすすめ。

●ダーク/ロバストテイスト(Dark)
ゴールデンやアンバーに比べてメープルの風味が増しているので、そのままかけるほか、肉や魚料理に使用するのに適しています。

●ベリーダーク/ストロングテイスト(Very Dark) 
収穫時期の最後の方に作られた、メープルの風味がさらに増したもの。料理に使うのが適しています。

これまでカナダとアメリカで異なる基準で表示されていたグレード表示も2017年に統一され、消費者がより選びやすくなりました。

子どもたちに大人気!「メープルタフィー」作り

シャーリーさんにメープルシロップを使ったお菓子「メープルタフィー」の作り方を教えてもらいました。240℃に温めたメープルシロップを雪の上にとろりとたらし、完全に固まってしまう前に棒にからめていきます。

ほんのりと甘くて、大人が食べてもおいしい! 雪の上に流すというのもなんだかおしゃれですよね。

本場カナダではメープルシロップを使ったレシピも豊富。マフィンやケーキなどのスイーツの甘味として使うのはもちろん、サラダのドレッシングのほか、チキンやリブ、ポークなどのメイン料理にも利用しています。〔フルトンズ〕のホームページにも詳しいレシピが書いてあるので、気になる方はチェックしてみてください。

本場の「パンケーキ」は、やっぱりおいしい!

"パンケーキハウス"と言うだけあって、自家製メープルシロップをたっぷりかけたパンケーキやスイーツなど、おいしいグルメを食べることができます。

併設ショップでは〔フルトンズ〕自慢のオーガニックのメープルシロップやのほか、メープルシロップを使って作られたコスメも充実! お土産としてもぴったりです。

今では6代目になるべく、スコットさんの子どもたちもメープルシロップ作りを手伝っています。家族の歴史と愛情、プライドをかけて作られるメープルシロップの味は、スーパーで買うメープルシロップとは違って感じました。ヨーグルトやパンケーキに掛けるだけから抜け出して、いろいろな料理にもっと使いたいと感じた旅でした。

【フルトンズ パンケーキハウス &シュガーブッシュ(Fulton's Pancake House & Sugar Bush)】
●住所 399 Sugar Bush Road Pakenham, Ontario
●電話 613-256-3867
●営業時間 平日9:00~15:00、週末8:00~15:00
※2018年4月15日まで。それ以降はHPをチェック

●ライター 美濃羽佐智子 
●写真 村尾昌美

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