保育園の水遊び・プール遊び10選【ねらい解説】【イラストあり】
保育園や幼稚園、認定こども園で日々の活動に欠かせない“遊び”の時間。毎日「今日はどんな遊びを用意しよう…」と頭を悩ませる保育者の皆さんも多いのではないでしょうか。そんなときに役立つアイデアをご紹介します。>>「外遊び・室内遊び」の連載一覧はこちら
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保育園や幼稚園、認定こども園で日々の活動に欠かせない“遊び”の時間。毎日「今日はどんな遊びを用意しよう…」と頭を悩ませる保育者の皆さんも多いのではないでしょうか。そんなときに役立つアイデアをご紹介します。>>「外遊び・室内遊び」の連載一覧はこちら
水遊び・プール遊び
夏の暑い時期に取り入れたい遊びと言えば「水遊び・プール遊び」。水に触れたときのひんやりとした感覚や、潜ったり浮いたりと全身を目いっぱい動かす感覚など、普段はできないさまざまな新しい体験ができるので、子どもたちも大喜びですよね。
今回は、そんな「水遊び・プール遊び」の中でも、事前の準備なしで簡単にできる水遊びのアイデアを集めました。玩具の数が限られていたり、あまり道具を使いたくないと考えている保育者の方にとっては必見です! 水が苦手な子が少しずつ水に慣れるための導入として使える遊びも沢山ありますので、是非参考にしてみてくださいね。
▼道具を使ってできる水遊びはこちら
水遊び・プール遊びのねらい
保育園や幼稚園、認定こども園での遊びの活動では、ただ単に保育のひきだしの一つとして遊びを行うだけでなく、「ねらい」を意識して取り入れるようにしましょう。そうすることで、月案や指導案の作成にも役立ちますし、子どもたちの成長を促すことにもなります。
【乳児クラス】
(水に慣れる)水遊びを楽しみながら心地よく過ごす。
(水に親しむ)水の冷たさを感じ、水の感触を楽しむ。
(水遊びを楽しむ)いろいろな水遊びを楽しむ。
※0~2歳でねらいが異なります。年齢によって段階的にねらいをたてましょう
【幼児クラス】
水の楽しさだけではなく危険も学び、水遊びのルールを理解する。
保育者や友だちと一緒に水に親しみながら遊ぶ。
水遊び・プール遊びの注意ポイント
水遊び・プール遊びは通常の保育時間よりも危険が多いので、注意すべきポイントを事前に確認しておきたい方もいらっしゃると思います。保育園で水遊びをする際の注意点は、以下の記事を参考にしてみてください。
①バタ足競争
対象年齢
4歳/5歳
用意する物・道具
バケツやおもちゃ(浮かぶもの)
遊び方
①子どもたちは2チームに分かれます(同じ人数になるようにします)。
②それぞれ両端に1列に並んでプールの縁を手で持ちバタ足の体制になります。真ん中にはバケツなど水に浮かぶものを置きます。
③先生の笛の合図で、子どもたちは中心に向かって一斉にバタ足をします。
④先生がもう一度笛で合図をしたら、バタ足をやめます。バケツをより相手チームの方に寄せることができた方が勝ちです!
ポイント
バタ足をする時間が長すぎると疲れてしまうので、短い時間でOKです。長時間行うよりも、短時間で何度も競争する方が子どもたちも飽きずに楽しめそうですね。バタ足をする際に他の子を蹴ってしまわないよう、子ども同士の間隔はしっかりと開けましょう。
②流れるプール
対象年齢
4歳/5歳
用意する物・道具
なし
遊び方
①プールの側面(周り)に円を作るように立ちます。
②先生の笛の合図で、一斉に時計回り(または反時計回り)に歩きます。1・2・1・2とタイミングを合わせる。
③だんだんと歩くスピードを速める
④プールに回転の流れができたら、先生の笛の合図で歩くのをやめて水の流れに浮かんだり、おもちゃを流したりして遊びましょう。
ポイント
プールの中を歩く際、子どもたちが走ったり、前の子を掴んだり押したりしてケガをしないよう安全に配慮しましょう。「プールの端を触りながら歩く」「前のお友だちを抜かさない」などのルールを事前に決めておいてもいいですね。
また、初めは「右回り」「左回り」が分からなくて逆走してしまう子もいます。先生がサポートをしながらみんなが同じ方向を歩けるようにしましょう。
③大波小波(おおなみこなみ)
対象年齢
4歳/5歳
用意する物・道具
なし
遊び方
①2グループに分かれてプールに入り、向かい合って2列に並びます。
②先生の笛の合図で、「おおなみこなみ」とみんなで言いながら片方の列が前進し、もう片方の列が後退します。※「はないちもんめ」のように動くイメージです
③もう一度笛が鳴ったら、反対に動きます。
④②③を繰り返し、波ができたらその波に浮かんだり泳いだりして遊びます。
ポイント
大人数で歩くことでかなり大きな波ができるので、ビニールプールなどよりはしっかりとしたプールが設営されている園で行うのがおすすめの遊びです。波が出来上がったら、先生の笛の合図で一斉に遊び始めるようにできると良いですよ。
人数が多い場合は、前列・後列の2列に分けて行ってもいいでしょう。前後に歩く際に顔に水がかかるので、前列に水が得意な子、後列に水がかかるのが嫌な子が並ぶように配慮できるとみんなで楽しめます。両脇に水が苦手な子を配置して、先生が補助するなどもおすすめです。
④お花が咲く!水かけ遊び
対象年齢
3歳/4歳/5歳
用意する物・道具
なし
遊び方
①代表の子を1人決め、プールの中でしゃがみます。他の子はその子の周りを囲むように立ちます。※初めは保育者が代表の1人になりましょう
②「よーい、スタート!」の合図で、代表の子にみんなで水をかけます。
③代表の子が、「たくさん水がかかったな」と思ったタイミングで、手でお花の形を作りながらにょきにょきと立ち上がります。
④代表の子が完全に立ち上がって、両手を大きく広げてお花が咲いたポーズになったらおしまいです。
ポイント
顔や身体にたくさん水がかかるので、始めは必ず保育者が代表者(お花を咲かせる役)になりましょう。子どもたちが代表者になるのは、5歳頃からがおすすめです。水が得意な子だけが行うようにして、「お花が咲いたら必ず水をかけるのをやめる」など、終わりの合図をしっかりと決めておくことがポイントです。
⑤なりきり歩き
対象年齢
3歳/4歳/5歳
用意する物・道具
なし
遊び方
①保育者の笛の合図で、プールの中で動物になりきって歩いて遊びましょう。以下のような動物になりきるのがおすすめです。
ワニ…両手を床に付けて、足は後ろに伸ばします。両手で身体を支えて歩きます。
カニ…両手をチョキにして、横向きに歩きます。
カエル…しゃがんで両手を床に付けます。足を勢いよく伸ばして、ジャンプするように歩きます。
ポイント
水の中で過ごす動物になりきると、子どもたちもイメージが付きやすくておすすめです。どの動物になるかは、子どもたちそれぞれの想像力に任せてみてもいいかもしれませんね。
⑥水中じゃんけん
対象年齢
5歳
用意する物・道具
なし
遊び方
①じゃんけんをする子と向かい合います。
②「せーの」で水の中に潜り、「じゃんけんぽん」とジェスチャーでタイミングを合わせながら水中でじゃんけんをします。
ポイント
長く水の中に潜るのが難しい場合は、「じゃんけんぽん」の「ぽん」のタイミングだけ水の中に入ってもOKです。慣れてきたら、勝ち抜き戦をしてみたり、あいこになっても水中でタイミングを合わせて勝ち負けが決まるまで続けてみたりしてもいいですね。繰り返し遊んでみましょう。
⑦手の水鉄砲
対象年齢
5歳
用意する物・道具
なし
遊び方
①利き手を、少し丸めた状態で水の中に入れます。指と指の間はくっつけておきます。
②反対の手も同じように手を丸め、握手をするように手を重ねます。
③親指と親指が重なる部分だけ穴ができるようにして、その部分に水を貯めます。
④利き手を下からぐっと押して、穴から水を出して遊びます。
ポイント
手の形を作るのが難しいので、先生がお手本を見せて練習してみましょう。「ここから水を出すんだよ~」「スキマをなくしてみよう!」などポイントを伝えながらできるといいですね。道具無しでできる簡単水鉄砲なので、プール遊びの日までに手作り水鉄砲を用意できなかったときや、他の子が水鉄砲を使っていておもちゃが足りなかったときなど、さまざまな場面で使えますよ。
⑧お化粧ごっこ
対象年齢
3歳/4歳/5歳
用意する物・道具
なし
遊び方
①手をお椀のような形にして、水の中に入れます。
②水をすくって化粧品に見立てて、顔にぱたぱたとつけます。
ポイント
3歳児さんのプール遊びの導入としておすすめの遊びです。また、水が苦手な子が水に慣れる練習の1つとしてもおすすめです。自分でつける水の量を決められるので、遊びの中で楽しみながら顔に水をつけられるようになりますよ。
⑨郵便屋さんごっこ
対象年齢
3歳/4歳/5歳
用意する物・道具
なし
遊び方
①両手を水の中(水面ぎりぎり)に入れます。その手を手紙に見立てます。
②先生は「スタンプ押してください」と言います。子どもたちのお顔をスタンプに見立てて、先生の手の深さまで顔を水につけます。
③繰り返して遊びます。
ポイント
「お化粧ごっこ」に続き、顔を水につける練習ができる遊びです。手の位置は、子どもたちがどのくらい顔をつけられるかによって変えるようにしましょう。慣れてきたら、子ども同士で交互にやってみてもいいですね。
⑩水中トンネル
対象年齢
3歳/4歳/5歳
用意する物・道具
フラフープ
遊び方
①先生が股を大きくひらいて、トンネルを作ります
②子どもたちは一列になって、しゃがんだりワニさん歩きをしたり水にもぐったりしながら、順番にトンネルをくぐります。
③①の代わりに、フラフープを縦に持って水に漬けて、それをトンネルに見立てても面白いです。
ポイント
水の中が得意な子はトンネルを小さく(低く)、水が苦手な子はトンネルを大きく(潜らなくてもいいように)しましょう。トンネルの両側から通ろうとして子ども同士でぶつかると危ないので、必ず一方通行にするのもポイントです。子ども同士でトンネルを作るときは、2人で手を繋いでその下をくぐるなど、いろいろな方法を試してみましょう。
水遊び・プール遊びで夏の保育を楽しもう
水遊び・プール遊びは、夏の時期ならではの特別な遊びです。安全に配慮をしながら年齢に合わせたねらいを持って取り組み、子どもたちの思い出に残るような体験ができるといいですね。
※掲載イラストや記事内容の 無断転載・二次利用、配布・加工は禁止とさせていただきます。
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