
カビ掃除やカビ対策をして部屋を快適に!重曹や酢を使った掃除方法も実践
頑固なカビ汚れ。気になっていても、なかなか本格的に掃除に踏み切れない方もいるのでは? 今回はカビの原因や、酢・重曹、市販のカビ掃除洗剤を使って、部屋に発生してしまったカビの掃除方法を実践した様子を紹介します。
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そもそも、カビって何?
そもそも、カビってどういう存在なのでしょうか? カビは、空気中に浮遊している胞子が室内の表面に付着し、温度が5℃~35℃前後であれば、付着した表面の栄養と水分を利用して発育します。
室内の空気1㎥中には、いつも数個から数千個のカビの胞子が浮遊しています。一般住宅の1年間の平均温度は10℃~30℃で、一定の湿度も確保されているため、家の中はカビの生息条件にぴったりなのです。
湿度80%以上、温度20~30℃がカビにとっては最適な環境で、さらには、汚れやほこりが大好物なカビは、空気に触れることで元気に活動しはじめます。
こまめな掃除、高湿度環境が続かないように湿度管理、通気確保、水分でぬれた場所はふき取って乾燥させる、といったことを日常的に行うと、カビを防ぐことができます。
カビが発生しやすいところは?
- お風呂
- 洗面所の壁
- 窓やサッシ
- キッチンの流し台
- エアコンの内部
- 寝具
- 畳
繁殖しやすい場所は、湿気がこもりやすい浴室内や洗面所の壁、結露が発生して湿った窓のサッシや壁、床。生活水で頻繁に濡れる台所の流し周辺、エアコンなどです。
他にも、野菜や衣類など家中のいたるところに存在しています。
繁殖力があり、低温・乾燥にも強いので掃除が行き届かない場合にも繁殖しやすく、喘息やアレルギーの原因になるとされています。
部屋に発生するカビの種類

さまざまあるカビの種類ですが、部屋の中でみかけることが多い4つのカビを紹介します。
- ・赤カビ
- ・黒カビ
- ・青カビ
- ・ススカビ
▼ 赤カビ
お風呂などでよく見られる赤カビは酵母菌の一種で、基本的には毒性はありません。ですが、2~3日程度で広がってしまい、繁殖スピードが速いのが特徴です。
根を深く張ることはなく、こするだけでも落とせるため、見かけたらすぐに落とすように心がけましょう。
▼ 黒カビ
部屋中のいたるところに存在する黒カビは、クラドスポリウムという菌で、比較的乾燥や低温にも強いカビです。
エアコンの内部などにも繁殖しやすく、胞子が体内に入り込むと、アレルギー疾患を引き起こす原因にもなります。
▼ 青カビ
パンなどに生える青緑色のカビはペニシリウム属になります。約150種類に分類され、その中には抗生物質薬のペニシリンをつくる菌もいます。
▼ ススカビ
スス状に広がるススカビは、学名「アルテルナリア」といい、ユニットバスや結露した壁や窓、エアコン内部など、湿気の高い場所で繁殖する菌です。
胞子が大きく軽いため飛散しやすく、アレルギー性鼻炎の原因にもなります。
カビ掃除をするときのポイント

気付いたら、なるべく早くカビ退治
カビの上部には、胞子という種のようなものが付いていて、それが空気中を飛び回り、菌糸という根をはり、増殖していきます。
胞子は高温多湿を好み、着床してからわずか1、2日で根をはり、その後あっという間に広がっていきます。
そのため、カビに気づいたら、子が飛散し増殖することを避けるために、早めにカビ退治をすることが大事です。
カビ掃除のあとは、しっかり乾燥
カビの繁殖には湿度が関係しています。カビの栄養分である、汚れやホコリ、石鹸カスなどを掃除で取りのぞいたとしても完全に落とすことは難しく、そこに、水分も残っていると、再度カビが繁殖していきます。
そのため、カビ掃除をおこなったら、水気を切り、しっかり乾燥させることも大事なポイントとなります。
根元からカビを除去
カビは菌糸という根をはります。表面のカビだけを取りのぞいたとしても、奥までカビの根がが進んでいることもあります。
そうすると、再度カビが発生し増殖していくため、カビ掃除の際には徹底的に根元から除去することがポイントです。
カビ退治に使うのはこれ!
ここからは、「酢+重曹」と「市販のカビ掃除洗剤」を使って実践した、カビ退治方法を紹介します。
《酢+重曹》家にあるものでカビ退治!
▼ 用意するもの
- 酢
- 重曹
- スプレーボトル
- 使い古しの歯ブラシ
◇ 酢水スプレーの作り方
- 1.酢(50mL)に水(100mL)をスプレーボトルに入れる
- 2.軽く振り混ぜる
◇ 酢水スプレーの使い方
- 1.酢水スプレーを汚れの気になるところにかける
- 2.スプレーしたところに、重曹をかけ、酢水スプレーを再度かける
- 3.1時間程度放置する
- 4.時間が経過したら、水で洗い流すか、しっかり拭き取る
- 5.汚れが残る場合は、使い古しの歯ブラシなどでこする
酸性の酢は雑菌が増えるのを防ぐと同時に、物を溶かし、はがす働きがあります。一方で、重曹には汚れを中和して分解する力があります。
研磨する時、壁などの表面を傷つける前に重曹の方が削れて小さくなり、汚れだけを巻き込んで溶けます。軽く擦るだけで表面の汚れを落とせるので、掃除の際には大活躍しますね。
酢と重曹を混ぜると、発泡します。発泡することで弱い汚れを浮かせることができ、狭くて手が届きにくい場所の汚れを浮かせる助けになります。
混ぜることで、強力な洗浄力が生まれるわけではないので、お子様がいるご家庭でも使用することができます。
□ ミスト状の噴霧が可能な「スプレーボトル」
《市販のカビ掃除洗剤》でしっかりカビ退治!
▼用意するもの
- 市販のカビ掃除洗剤
- ゴム手袋
- マスク
- 眼鏡
◇ 市販のカビ掃除洗剤の使い方
- 1.市販のカビ掃除洗剤をカビが気になるところにかける
- 2.5~10分程度放置する
- 3.時間が経過したら、充分に水洗いする
※:お使いになる製品ごとの使用方法を守り、使用してください。
カビの根まで撃退してくれる、強力なカビ取り用洗浄剤です。酸性タイプの製品と一緒に使う(まぜる)と有害な塩素ガスが出て、換気が不十分だと死に至ることもあります。
使い方、使用上の注意、応急処置など、説明書きがていねいにされているので、きちんと確認してから使用しましょう。
【キッチン編】カビの掃除方法
水回りのパッキン部分にポツポツ黒カビが見えますか?部分的にパッキンと台の間にも入り込んでいます。
▼「酢+重曹」
まず酢水スプレーを噴霧して、重曹をふりかけ、1時間待ちました。酢がかかっていたパッキンは以前より白くなっていますが、カビはやや薄くなっただけで落ちていません。
同じ工程をもう一度しましたが変化はありませんでした。
3回目は酢水スプレー後ラップをして1時間、その後重曹をつけて歯ブラシで擦りました。
カビはやや薄くなったと感じるくらいでスッキリきれいには落ちませんでした。パッキンにカビの根を張ってしまっているようです。
▼ 市販のカビ掃除洗剤
乾いた状態で、【使い方】の通りにスプレーして、パッキンと台の間にも黒カビが入り込んでいるようなので歯ブラシで擦り、10分待った後洗い流しました。
パッキンと台の間に入り込んだカビは少し残っているようですが、黒いポツポツしたカビは取れました。
【お風呂編】カビの掃除方法
浴室と脱衣所を仕切る扉のすりガラス部分に黒カビが生えています。
日頃は洗剤をつけたスポンジでゴシゴシ擦りますが、減らすことはできてもスッキリ落とすことができません。狭い浴室で体を洗うときの、石けんや垢などがよく付着する場所です。
▼「酢+重曹」
乾いた状態で、まず酢水スプレーを噴霧して、重曹をふりかけ、1時間待ちました。
その後シャワーのお湯で洗い流しましたが、取れなかったので、もう一度酢水スプレーをして重曹を付け、古歯ブラシで軽く擦りました。その結果、黒カビは跡形もなくきれいに取れました。
▼ 市販のカビ掃除洗剤
乾いた状態で、【使い方】通りに使用しました。5分後にシャワーの水で洗い流すと、黒カビはスッキリきれいに落ちました。
【窓際編】カビの掃除方法
ほこりや結露、空気、温度などカビの大好物がいっぱいの場所です。
▼「酢+重曹」
ここでも、まず酢水スプレーを噴霧、重曹をふりかけ、1時間待ちました。その後ぼろ布で拭き取りました。
酢水スプレーをかけてもう一度拭き取りました。その結果、きれいに落ちました。
▼ 市販のカビ掃除洗剤
乾いた状態で、スプレーして5分待ちました。乾いたぼろ布で拭き取り、水で濡らして固く絞ったぼろ布で拭き取りました。拭き取り後は、まるで新品のようになりました。
木製の窓枠のカビを取りのぞく方法
木製の窓枠の場合、変色などのおそれもあるため、木製用のカビ取りを使うことをおすすめします。
発生して間もないカビには、エタノールを染み込ませた布で拭き取ります。
取り除けない場合は、木材専用のカビ取り剤や次亜塩素酸水を使用し、黒ずみ部分の色素を取り除くようにします。
また、紙やすりを使ってカビを削り取る方法もあります。120~180番のあらい紙やすりで削りとったあと、400~600番の目が細かい紙やすりで仕上げていきます。
【畳編】カビの掃除方法
畳にできてしまったカビはどうすればいいのでしょうか。畳のカビ取りに関しては、これまでの方法とは異なります。というのも、畳のカビ取りでは、重曹を使うと黄色く変色させてしまうのです。
また、市販のカビ掃除洗剤は説明書きの使えないもの欄に、獣毛のハケ・ブラシ、木製品と書いてありました。畳のい草は自然物であることから、おそらく使用できないものの部類に入るでしょう。
そのため、畳のカビ取りでは、畳屋さんもお勧めしているエタノールを使います。
カビを殺菌し、水分を揮発させて掃除機で吸いとり、エタノールを吹き付けた布で拭き取るという方法が効果的です。
酢は酸性で、揮発効果もあることからエタノールの代用ができますが、畳替えして半年以内の新しいものは変色する可能性があるので注意が必要です。
築30年ほどの家の畳です。一見わかりにくいのですが、近づいて見ると黒カビのポツポツが見えています。
畳に酢をスプレーして、たわしで擦り、カビをかき出します。その後、布に同じく酢をスプレーして拭き取りました。
掃除機の後、酢をスプレーしたタオルで畳を拭くと、カビやほこりが混ざっていると思われる汚れがついてきました。
この過程を3回繰り返すと黒いポツポツが薄くなり、畳全体もやや明るくなりました。
どちらがお得なの?実践結果から考えてみました。
■ カビの取れ具合
表面にできているカビは、「酢+重曹」も「市販スプレー」もカビの取れ具合には大差がありませんでした。
ただ、パッキンの奥に根を張っている黒カビには、どちらの方法も何度も繰り返す根気が必要で、完全に元の状態に戻すのは難しいということがわかりました。
一方で、大きな違いは、カビ取りにかかる時間です。「市販のカビ掃除洗剤」が断然早く、どの汚れも5〜10分置いて洗い流したり、拭き取ったりするだけで、スッキリきれいにカビを取り除くことができました。
「酢+重曹」の場合はゆっくり効いていくため、1時間待つのが基本。洗い流したり、拭き取ったりした後にブラシで更に力を加え、時には同じ工程をもう一度繰り返すことで、やっとスッキリ取れるといった具合でした。
■ 掃除のしやすさ
「酢+重曹」は皮膚が敏感な方は手袋をはめた方が良いかもしれませんが、ある程度気軽にお掃除を始めることができます。
酢と重曹のおかげで汚れが取れやすくなり、ブラシで軽く擦るだけという利点を実感できました。
一方で、「市販のカビ掃除洗剤」は皮膚に付いたり、吸い込んだり、換気が不十分だと体に大きな影響が出ることから、ゴム手袋やマスクが必須です。目に入ると失明の恐れもあることから、眼鏡をかけるなど入念な準備が必要になってきます。
小さなお子さんがいるご家庭では、掃除するときに使ったエプロンや服を終了時には着替えることをお勧めします。
ただ、準備と使用するときの注意点を守って使えば、短時間でカビがスッキリ取れることを実感できる、便利なアイテムです。
■ コスパ
基本的には家にあるものを使えばよいのですが、もし、全部の道具を一から揃えるとしたら、どうでしょう。
今回の場合ドラッグストアで穀物酢78円、重曹1kg378円、ゴム手袋88円、カビ取り用スプレー278円。酢水スプレー容器と古歯ブラシ、マスク、眼鏡は家にあるものを使いました。
カビ取り用スプレーはしっかりと効果のありそうなものを、説明書きを読んで選びました。
実際にお掃除する人のこだわりや、もともと家にあるものなどにもよりますし、100円ショップを利用すれば、お安く揃えることができますね。
ですが、酢や重曹はカビ取りだけでなく、多くの使い道があるので長い目で見たらお得と言えるでしょう。
カビのない部屋にする3つの対策
【1】換気する
温度や湿度が高くなるとカビが発生しやすくなります。そのため、こまめに窓を開ける、換気扇を回すなどして、換気をするように心がけましょう。
また、エアコン内部にもカビが発生すると、イヤな臭いの元となりますが、そういったときもエアコンをつけながら換気をおこなうことで、臭いが軽減される場合もあります。
そして、押し入れやクローゼットなどもカビが発生しやすく、定期的に開けて風通しをよくして、カビの発生を防ぎましょう。
【2】こまめに掃除をする
ホコリ、ペットの毛、石鹸カスや食べ物のカスなど、汚れはカビの栄養源になります。そのため、こまめに掃除をおこない、カビの栄養となるものを取りのぞいておきましょう。
【3】高湿度にならないようにする
カビが元気よく動き出す湿度は60%以上といわれていて、60%を下回るとカビのほとんどは活動ができなくなります。
また、人間にとって心地いい湿度は40~60%のため、快適と感じる湿度に調整することが、カビの繁殖を防ぐことにもなります。
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カビの掃除に関するQ&A
Q1. カビだらけの部屋にいるとどうなる?
A. 喘息やアレルギー疾患、健康被害に影響を及ぼす可能性があります。
カビの胞子を吸い込むことで、喘息やアレルギー疾患を引き起こす原因になる場合があります。常に空気中に飛散しているカビの胞子ですが、壁などに付着し繁殖をして広がると、健康に影響するリスクも高まるので、早めに対処することが肝心です。
Q2. カビに弱点はある?
A. 低温・乾燥・熱に弱いです。
一般的なカビは、60度で30分間加熱処理をすると死滅し、湿度60%を下回ると活動しなくなります。温度が5~45度の環境で発育しますが、カビが活発になるのは20度前後になります。
カビ掃除に関するその他の記事はこちら

※お掃除の際には、ゴム手袋をつけて、しっかりと換気を行い作業をしてください。
※記載している商品情報は、LIMIA編集部の調査結果(2023年02月)に基づいたものです。
※画像は全てイメージです。
※製品によって、お手入れのしかたは異なりますため、必ず製品の取扱説明書に従って作業を行ってください。
※お掃除の際には、ゴム手袋をつけて、しっかりと換気を行い作業をしてください。
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