五月人形の処分はどうしてる？供養のやり方や引き取り費用を解説

五月人形を処分する時期はいつ？

五月人形を処分する時期は、いつがいいかご存じですか？

端午の節句に飾る五月人形は、子供が健やかにたくましく成長するようにという願いと、厄を身代わりするお守りとして飾ります。

そのため、子供が無事に成長し独立をしたら、五月人形の役目は終えたと考えてもいいでしょう。

タイミングとしては、成人した、就職をした、実家を出る、結婚したなど、子供が自立したと思うタイミングで五月人形の処分を検討するのがおすすめです。

五月人形は供養してから処分するのがおすすめ

供養したほうがいい理由

五月人形を処分する際、供養は絶対に必要なのでしょうか。答えはノーです。必ずしも供養をしなければならないということではありません。

しかし、前述したように無病息災の願いが込められていたり、厄を身代わするお守りとして五月人形があるため、処分する際には感謝の気持ちをこめて、供養してから処分するのがおすすめです。

どこで供養してもらう？

では、実際にどこで供養をしてもらえるのか紹介していきます。

主に供養を行っているのは神社やお寺になります。お住まいの近くの神社やお寺で、人形供養をしてもらえるか聞いてみるのもいいでしょう。

また、人形のまちとして有名な埼玉の岩槻では、「岩槻人形供養祭」が毎年開催されています。

▼神社やお寺

● 明治神宮 「人形感謝祭」 ／ 東京都
秋に開催される明治神宮の「人形感謝祭」は、約5万体ほどの人形が納められ供養をおこないます。巫女による神楽「浦安の舞」の奉奏があり、人形を持参すると先着順で参列することもできます。

【参考：明治神宮「人形感謝祭」】

● 長福寿寺「人形供養」 ／ 千葉県
千葉県にある長福寿寺は人形供養400年の歴史を持つ人形供養で有名なお寺になります。365日受付しており、直接持ち込む他にも郵送での対応もしています。

【参考：長福寿寺「人形供養」】

▼岩槻人形供養祭

人形のまち、埼玉の岩槻では「人形供養祭」が、毎年11月3日の文化の日に行われています。岩槻人形協同組合が主催で、郵送でも通年人形の受付をしています。

【参考：岩槻人形協同組合「岩槻人形供養祭」】

五月人形の正しい処分方法8つ

五月人形を心残りなく正しく処分する方法を5つ紹介します。ライフスタイルにあわせて、処分方法を選んでみましょう。　

【1】神社やお寺で供養する

思い入れのある五月人形の処分は、神社やお寺で供養をしてもらうのがおすすめです。感謝の気持ちを込めて送り出すことで、心残りなく手放すことができるでしょう。

費用の目安（※）は3,000～10,000円程度で、処分の際に費用がかかってしまうことがデメリットとしてあげられます。

※：いくつか神社やお寺の料金目安をLIMIA編集部が調べてみました（2023年6月時点）

【参考：明治神宮「人形感謝祭」／長福寿寺「人形供養」】

【2】人形供養専門業者に依頼をする

人形供養を専門に扱う業者がいます。そういったところを利用するのもいいでしょう。

日本人形協会が行う「人形感謝（供養）代行サービス」は、ネットや電話で申し込むと配送キットが送られてきます。配送キットに五月人形を梱包するだけで、あとは自宅まで郵便局が取りに来てくれます。

費用は一箱5,000円にゆうパック料金がかかりますが、自宅にいながら五月人形の供養のお願いができるため、手間をできるだけ抑えたい方におすすめの処分方法です。

また、近くに供養ができる神社やお寺が見つからない場合にも利用しやすい方法となります。

【参考：日本人形協会「人形感謝（供養）代行サービス」】

【3】施設やNPO団体に寄付する

処分するには勿体ないや寂しさを感じる方には、施設やNPO団体に寄付を検討してみましょう。

一般的に五月人形の処分には処分費用がかかってしまいますが、必要としている方へ譲る寄付の場合には無料で処分できる可能性もあります。

しかしながら、五月人形は厄を身代わりしてくれるお守りとしての意味合いもあるため、厄を被った五月人形をそのまま寄付することに抵抗を感じる方もいます。そのため、寄付する前に供養することで気持ちよく譲ることができるでしょう。

子供たちが通う保育園や幼稚園では、五月人形を必要としていることもあります。お近くの保育園や幼稚園などの施設で、五月人形の寄付が必要か聞いてみるのも一つの手です。

そういった施設の他にも、リユースを行っているNPO団体に寄付する方法もあります。

NPO法人グッドライフ「セカンドライフ」でも、五月人形などの日本人形を受け入れています。

箱の大きさにより寄付する際の費用は変わりますが、供養をしてからリユースされるため気持ちよく次の方へ譲ることができます。

【参考：NPO法人グッドライフ「セカンドライフ」】

【4】自治体のゴミ回収で処分する

五月人形は、主に可燃ゴミになるため自治体のゴミ回収でも処分が可能です（※）。普段のゴミの日に出すだけなので、費用が特にかからないのがメリットになります。

処分をする際には塩を振りかけるなどご自身で供養をして、感謝の気持ちを込めて処分するのがおすすめです。

※：お住いの自治体のルールに従い、ゴミを分別して出してください

【5】不用品回収業者に依頼する

五月人形以外にも不用品があり、まとめて処分をしたいと考えている方には不用品回収業者の利用がおすすめです。即日対応していたり、運び出すのが難しい大型のものも対応してくれるメリットがあります。

費用は他の処分方法と比較すると高くなる傾向はありますが、手間や時間をかけずに処分することが可能です。

注意したいことは、不用品回収業者の中には悪質業者もいることです。業者を選ぶ際には、口コミの評価が良い、ちゃんと見積もりを出してくれるなど、信用して依頼できる業者か事前に確認しておきましょう。

【参考：環境省「無許可の回収業者を利用しないように」】

【6】友人や知人で欲しい人に譲る

知り合いに五月人形が欲しい人がいた場合は、そのまま譲る処分方法があります。

引き取りの業者や施設を介する必要がなく、そのまま手渡すだけなのですぐに処分できます。五月人形は決して安い買い物ではないため、譲ってくれるなら欲しいという人がいるかもしれません。特に、男の子が生まれた知り合いなどがいないか確認してみましょう。

ただし、五月人形を受け継ぐということには「厄も引き継ぐ」という考えがあります。そのため、供養をしてから渡すようにしましょう。

【7】フリマアプリやオークションで売却する

五月人形をフリマアプリやオークションなど、個人で売買ができるサイトに登録して売却する処分方法もあります。

売れた場合の売上金を配送料や梱包代などに宛てれば、実質無料で処分できる可能性があります。フリマアプリやオークションはスマートフォン1台あれば誰でも利用できるので、少しでも処分費用を抑えたい人は挑戦してみてください。

ただし、フリマアプリやオークションは売れない可能性がある点には注意です。厄を引き継ぐとして中古品での需要は少ないことが考えられるため、供養済みで状態が良いことなどをアピール材料にしましょう。

【8】リサイクルショップで売却する

さまざまな中古品を取り扱うリサイクルショップでも、五月人形を売却して処分できる可能性があります。

特に、五月人形の作者が有名な人だったり、人気のメーカーだったりした場合は、価値が高いため売れるかもしれません。ただし、リサイクルショップの買取額は安価になりやすいです。買取価格が安くても問題ないという人におすすめの処分方法といえます。

もし、少しでも高く買い取ってほしい場合は、いくつかのリサイクルショップで査定をすると良いでしょう。

五月人形の処分や供養にかかる費用は？

五月人形を処分する際に気になるのは費用面ではないでしょうか。処分の仕方により費用は変わります。

【費用：無料】施設に寄付や一般ごみとして処分

保育園や幼稚園などの施設に寄付をする場合は特に費用はかかりません。しかし、寄付する前に人形の厄払いなどを行ってから寄付するのがおすすめです。

また、NPO団体に五月人形を寄付する場合には、供養をしてからリユースされるために供養費用や作業費用がかかります。

【費用：3,000～10,000円】供養をして手放す

五月人形を神社やお寺で供養する場合の費用目安（※）は、3,000～10,000円程度になります。

1袋や1箱の単位で受付しているところと、人形1体や五月人形1式で受付しているところがあります。

また、ガラスケース入りの人形の場合、ガラスケースの受け入れは行っていなかったり、別途で処分代金が追加になる場合もあります。

神社やお寺により受け入れてくれる人形の種類や供養費用などが異なるため、事前に確認しておくと安心でしょう。

※：いくつか神社やお寺の料金目安をLIMIA編集部が調べてみました（2023年6月時点）

【費用：5,000～15,000円】手間や時間を抑え業者に依頼する

大型の五月人形、ガラスケースに入っていて分別が困難、五月人形以外にも処分したい不用品があるなどの場合には業者に依頼することで、手間と時間を抑えることができます。

トラック1台分などで料金設定をしているところが多く、軽トラック1台分の不用品で10,000円前後（※）になります。

※：いくつかサービスの料金目安をLIMIA編集部が調べてみました（2023年6月時点）

※：税表記なし

五月人形の処分ならくらしのマーケット

五月人形の処分を業者に依頼したいという人は、「くらしのマーケット」の利用がおすすめです。

五月人形の処分から害虫駆除、水回りのトラブルまで、暮らしにまつわるサービスを掲載しており、さまざまな事業者の中から、口コミや料金で比較して気になったところを選ぶことができます。実際に利用したユーザーの声を参考にしながら事業者を選んで依頼することができるのがポイントです。

また、登録している事業者は全国にいるため、サービス毎の対応エリアが広いのも魅力の一つ。

五月人形の処分を検討している方は、この機会に一度試してみてはいかがでしょうか。

五月人形の処分に関するQ＆A

ここからは、五月人形の処分に関する疑問をQ&A形式で答えます。五月人形の処分で疑問があればチェックしてみてください。

Q1. 五月人形は処分してもいいの？

A. 役目を終えたと感じたら処分しても構いません。

五月人形は、子供の無病息災や厄を被るためのお守りとして飾られるため、無事に成長をし自立したら五月人形の役目を終えたとして処分をしても構いません。処分するのは抵抗があると感じる方は、インテリアとして毎年飾るのも勿論OKです。

Q2. ガラスケース入りの五月人形の処分方法は？

A. 基本的に1辺が30cm以上になるものは粗大ごみになります。

ガラスケース入りの五月人形で分解が難しい場合は粗大ごみで処分をします。ガラスケースと人形が分解できる場合でも、ガラスケースの一番長い辺が30cm以内であれば不燃ごみ、30cm以上であれば粗大ごみで処分になります。また、多くの不用品回収業者で分解できるできないを問わずに回収を行っています。神社などで供養する場合、ガラスケースは受け入れていないところが多く、受け入れを行っていてもガラスケースの処分代は別途にかかる傾向です。

Q3. 大人になったら五月人形はどうする？

A. 手放すのも、インテリアとして楽しむのもライフスタイルにあわせてみましょう。

子供が無事に成長し自立したら五月人形の役目は終わります。その後は、インテリアとして飾れば季節感を味わえるアイテムになります。もし、ご家庭の収納を圧迫し不用と感じれば処分を検討してみましょう。感謝の気持ちをこめて供養をして処分するのがおすすめの方法です。

Q4. 五月人形は受け継いでもいい？

A. 受け継ぐ際は供養してあげるといいでしょう。

五月人形は子供に降りかかる厄や災いなどを身代わりする役割があり、受け継ぐということは、その五月人形が被った厄をも受け継ぐことを意味します。子供一人ひとりに五月人形があることが理想となりますが、受け継ぐ際はお寺や神社などで供養をしてからにしましょう。

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※記事内の情報は、LIMIA編集部の調査結果（2024年1月）に基づいたものです。
※画像の一部はイメージです。