ミツバチの種類を紹介!写真でわかる見分け方や駆除・予防対策も解説

世界で約20万種以上いるといわれるハチの中でも、日本にいるミツバチの種類は「ニホンミツバチ」と「セイヨウミツバチ」の2種類。世界でも日本に生息している2種類を除いて7種類しかいません。この記事では、ミツバチの種類について特徴や見分け方を画像付きで解説します。

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ミツバチの種類2種【日本】

世界中に生息するハチの種類は約20万種以上といわれていますが、そのうちミツバチは9種類しかいません(※)。

そのなかでも日本に生息するミツバチは、ニホンミツバチとセイヨウミツバチの2種類のみです。

ここでは、それぞれのミツバチの特徴について解説していきます。

※参考:ミツバチの種類(一般社団法人 日本養蜂協会)

ニホンミツバチ

和名

ニホンミツバチ

大きさ

働き蜂:約1.3cm オス蜂:約1.6cm 女王蜂:約2cm

見た目の特徴

全体的に黒い

生息地

本州、四国、九州

ニホンミツバチは日本に生息し、昔から養蜂に活用されている種類。セイヨウミツバチに比べて体が黒っぽく、屋根裏や地中などの閉鎖的空間や太めの樹木の間に巣を作ることが多いのが特徴です。

群れを構成するニホンミツバチの数は数千〜2万匹ほどで、比較的小さい集団で行動しています。また生息地は本州や四国、九州が中心で、北海道や沖縄にはあまり分布していません。

※参考:ミツバチの種類と特徴|養蜂の手引|養蜂(株式会社 秋田屋本店)

セイヨウミツバチ

和名

セイヨウミツバチ

大きさ

働き蜂:1.2~1.4cm オス蜂:1.5~1.7cm 女王蜂:1.5~2cm

見た目の特徴

全体的に黄色い

生息地

北海道、本州、四国、九州、沖縄

セイヨウミツバチは明治以降に輸入された種類で、主に養蜂用として全国に広く分布しています。野生ではあまり生息しておらず、ニホンミツバチに比べて気性が荒く攻撃的な性格をしています。

木の枝のような開放的空間に巣を作ることが多く、全体的に黄色っぽい体なので判別しやすいのが特徴です。約2万〜4万匹で群れを作る特徴があり、ニホンミツバチよりも大規模です。

※参考:沖縄県外来種対策指針等について/沖縄県

ニホンミツバチとセイヨウミツバチの見分け方

和名

ニホンミツバチ

セイヨウミツバチ

見た目の特徴

全体的に黒い

全体的に黄色い

生息地

本州、四国、九州

北海道、本州、四国、九州、沖縄

巣を作る場所

木の枝の付け根付近

木の小枝付近

はちみつの量

少ない

多い

ニホンミツバチとセイヨウミツバチは、見た目や巣の場所で見分けることが可能です。

ハチを見つけて焦るなかで黒っぽいか黄色っぽいかの判別をするのは難しいかもしれませんが、巣が閉鎖的な空間にあればニホンミツバチ、開放的な空間にあればセイヨウミツバチのことが多いです。

また、養蜂用に輸入されたセイヨウミツバチは日本で野生化していないため、養蜂場以外でミツバチの巣を見つけたらほぼニホンミツバチだと判断できます。

ミツバチの種類7種【世界】

世界には日本に生息しているミツバチを除いて、7種類のミツバチが生息しています。ここでは、日本に生息しているミツバチを除いた7種類のミツバチの特徴を紹介します。

コミツバチ

和名

コミツバチ

見た目の特徴

体が赤茶〜黒っぽい色。胸部に白い毛が生えている

生息地

東南アジアや南西アジア

ミツバチの種類のなかでも体が小さく、木の枝や低木に巣を作ります。タイやインドの北東部など東南アジアから南西アジアの森に生息しています。

体は赤茶〜黒っぽい色をしており、胸部に白い毛があるのが特徴です。

クロコミツバチ

和名

クロコミツバチ

見た目の特徴

体が黒色。胸部に黒色の毛が生えている

生息地

東南アジア(熱帯、亜熱帯地域)

クロコミツバチは、コミツバチと同様に体が小さい種類です。体は黒色で、胸部に黒い毛が生えているのがポイント。

主に東南アジアの熱帯または亜熱帯地域の森林に生息しています。

ヒマラヤオオミツバチ

和名

ヒマラヤオオミツバチ

見た目の特徴

全体的に褐色。胸部に毛が密集している

生息地

東アジアおよび南アジアの山岳地帯(ヒマラヤ)

ヒマラヤオオミツバチは、ミツバチのなかでも体が大きく、最大で3cmほどの大きさに成長します。生息地はヒマラヤ山脈に生息しており、巣も標高2,500〜3,000mの高地にある崖に大きな巣を作ります。

また、寒い環境でも対応できるように、胸部には長い毛が密集して生えているのが特徴です。

サバミツバチ

和名

ヒマラヤオオミツバチ

見た目の特徴

全体的に褐色。胸部に毛が密集している

生息地

東アジアおよび南アジアの山岳地帯(ヒマラヤ)

サバミツバチは、別名ボルネオミツバチとも呼ばれており、その名のとおりボルネオ島やスマトラ島に生息している希少な種類です。穏やかな性格で、体は全体的に赤っぽい色をしています。巣は熱帯常緑樹林に作る特徴があり、数千匹程度の小さなコロニーを作ります。

オオミツバチ

和名

オオミツバチ

見た目の特徴

全体的に黄色っぽい

生息地

東南アジアや南アジア

オオミツバチはミツバチのなかでも体が大きく、体長は1.7〜2cmほどです。巣は、高い位置で開放的な場所に作ります。

体は全体的に黄色っぽく、気性が荒いので攻撃性が高い種類です。

キナバルヤマミツバチ

和名

キナバルヤマミツバチ

見た目の特徴

胸部に長い毛がある

生息地

ボルネオ島

キナバルヤマツミツバチは、ボルネオ島にあるキナバル山の頂上付近に生息しているミツバチの1種です。見た目は寒い環境にも対応できるように、胸部に長い毛が生えています。また、気性が荒く、とても攻撃的なミツバチでもあります。

クロオビミツバチ

和名

クロオビミツバチ

見た目の特徴

赤〜黄褐色の体毛がある

生息地

インドネシア、フィリピンの一部地域

クロオビミツバチは、インドネシアやフィリピンの一部地域に生息しています。サバミツバチのような性質があると言われていますが、いまだに解明されてないことも多く、研究が進められている種類です。

ミツバチに似ている昆虫

  • クマバチ(クマンバチ)
  • マルハナバチ
  • ハナアブ

日本に生息する昆虫のなかには、ミツバチに似ているものもいます。とくに見間違えやすいのが上記の3種類です。

クマバチやマルハナバチは同じくミツバチの仲間ですが、ハナアブはハエの仲間です。

クマバチは体が大きく、ずんぐりむっくりしているのが特徴的。マルハナバチは体が丸く、毛深いのがポイントです。

ミツバチに刺されないための対策

  • 髪の毛や頭を帽子で隠す
  • ハチの巣から静かに離れる
  • 香水や整髪料は使わない

髪の毛や頭を帽子で隠す

ミツバチに遭遇したときには、焦らずに帽子で頭髪を隠して、ハチの巣に近づかないことが大切です。

ミツバチは人間の髪の香りに刺激を受けることがあるため、露出し続けているとミツバチからの攻撃を受けやすくなってしまいます。

ハチの巣から静かに離れる

ミツバチなどのハチの巣を見つけたら、落ち着いて行動することが大切です。

ハチを刺激しないように静かにその場から離れるようにしましょう。驚いて大声を出したり、激しく動いたりするとハチを刺激してしまい、襲ってくる可能性があります。静かに移動するのが大切です。

香水や整髪料は使わない

ハチは香りに敏感なため、化粧品や整髪剤をなるべく使用しないようにするのもポイント。

なかでも、香水は甘い香りでミツバチを寄せ付ける可能性が高いです。ハイキングや登山などで自然の多い場所に行くときには、香りのついたものを使うのを控えるのがおすすめです。

ミツバチの巣を放置すると危険な一面もある

ニホンミツバチかセイヨウミツバチかを問わず、ミツバチの巣を放置することは危険が伴います

ミツバチの巣が他の害虫を引き寄せて結果的に家屋が傷んでしまう可能性がある上に、あやまって刺されてしまう危険性とも隣り合わせです。ミツバチを襲いにスズメバチがやってくる可能性も考えられます。

そのため、ミツバチの巣を見つけた場合は、すみやかに駆除をするのがおすすめです。

自分でミツバチの巣を駆除しようとすると、ケガをしてしまうリスクがある上に完全には駆除しきれない可能性もあります。ミツバチの専門駆除業者に依頼すれば原因や場所を正確に突き止めて適切に駆除してくれるため、ミツバチの巣を見つけたら駆除依頼をしましょう。

ミツバチの種類の巣を見つけたときの駆除方法

  • 役所や養蜂場に相談する
  • ハチの駆除業者に依頼する

ミツバチを駆除する方法は、上記の2つがあります。

一刻も早く駆除したいか、もしくは殺処分はしたくないのかなど自分の希望に合わせて選ぶのがおすすめです。以下でそれぞれの特徴や意識すべきことなどをご紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

役所や養蜂場に相談する

駆除の方法に悩む人は、養蜂場や自治体に相談するのもひとつの方法です。

はちみつを作ったり、花粉を運んだりする観点で、ミツバチは人間にとって益虫という見方もできます。場合によっては、養蜂場がそのままミツバチを引き取ってくれる場合もあるため、悩んだ人は相談してみるのがおすすめです。

また、ミツバチの巣が大きい場合には、住んでいる自治体が駆除に協力してくれることもあります。なかには駆除費用に補助金が出たり、無料で対応するケースもあるので、自治体に問い合わせたり、ホームページでチェックしてみましょう。

▼ハチ駆除の補助金についてはこちらもチェック!

ハチの駆除業者に依頼する

ミツバチをなるべくすぐに駆除したいという人は、害虫駆除の専門業者に依頼するのがおすすめです。

「ハチ110番」では、ミツバチは11,000円(税込)から依頼ができます。電話での相談は24時間365日受付中のため、ミツバチの駆除にお困りの人はまずは気軽に事前見積もりの相談をしてみてください。

ミツバチを家に寄せ付けない対策方法

  • 庭やベランダに花を置かない
  • 侵入防止のネットをかける
  • ハチに効果がある忌避剤を使う

庭やベランダに花を置かない

ミツバチは花の花粉や蜜を求めてやってきます。

そのため、庭やベランダで花を育てているとミツバチが来る可能性が高くなることもあります。「ガーデニングは楽しみだから続けたい」という人には、次の方法がおすすめです。

侵入防止のネットをかける

ガーデニングを楽しみながらミツバチが近づかないようにするには、花や植物にネットをかける方法がおすすめです。ドラッグストアや通販サイトで販売している防虫ネットなら誰でも購入できます。

もし、ミツバチがやってきても、蜜が吸えないとなれば次第に来る数も減っていくでしょう。

ハチに効果がある忌避剤を使う

自宅の花や植物をなくしたり、ネットをかけたりすると見栄えも悪くなります。

花は置きたいし景観も気になるときには、ハチに効果のある忌避(きひ)剤を使用しましょう。忌避剤はハチの苦手な匂いを発して、寄り付かないように予防するものです。市販のハチ予防のスプレー以外にも、木酢液やハッカ油などを使ってオリジナルの忌避剤を使用するのも良いでしょう。

ミツバチの種類に関するQ&A

提供:LIMIA編集部

ここからは、ミツバチに関する疑問をQ&A形式で答えます。

Q. ミツバチは世界中で何種類いる?

A. ミツバチは世界中で9種類います

世界中に生息するハチの種類が約10万種類以上と考えると、ミツバチの割合はかなり少ないです。

Q. ニホンミツバチとセイヨウミツバチの見分け方は?

A. 体の色や巣の場所から見分ける

ゆっくりミツバチを観察できるのであれば、体の色や巣のある場所を確認してみましょう。

ミツバチは閉鎖的な場所に巣を作り、体が全体的に黒っぽいです。一方で、セイヨウミツバチの巣は開放的な場所に作り、体が全体的に黄色っぽいのが特徴です。

Q. ミツバチの巣を見かけた!駆除はどうする?

A. ハチ専門の駆除業者へ連絡しましょう

ミツバチの駆除は危険が伴うため、ハチ110番のような駆除業者へ依頼しましょう。自治体や養蜂場へ連絡すると、相談に乗ってもらえることもあります。

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※記載している情報は、LIMIA編集部の調査結果(2024年5月)に基づいたものです。
※画像は全てイメージです。

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