事故を未然に防ぐ、自転車メンテナンス方法。安全点検からケア方法まで
毎日乗っている、自転車の安全点検。あなたはできていますか? 原則的に車道走行が決められている自転車ですが、そんな道を運転中に突然の不具合が起きてしまっては、大変危険です。今回は初めての方でも日常的にできる、簡単自転車メンテナンス方法をまとめました。
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通勤や通学で毎日のように使う自転車。ずっと乗っていると、タイヤの空気が抜けてきたり、ブレーキの効きが悪くなってきたり、ちょっとした不具合が起きることは多々あります。
お店で点検やメンテナンスを行ってもらうのも良いですが、自分の手でコストをかけずに出来るのならなお良いですね。自分でメンテナンスをしようと思っても、初めての方はどこから取り掛かるべきか迷ってしまうでしょう。
今回は、突然の不具合に備えるために、初心者が覚えておきたい簡単な点検とメンテナンス方法を紹介します。これだけ覚えておけば毎日安全に自転車に乗ることができますよ。
■目次
1.自転車の安全点検・メンテナンスの重要性
2.ブレーキの点検・メンテ
3.タイヤの点検・メンテ
4.チェーン・ギアの点検・メンテ
5.その他装備類のチェック
まとめ
1. 自転車の安全点検・メンテナンスの重要性
自転車は車両の扱いとなるため、正しい乗り方が求められます。万が一歩行者と事故を起こせば、歩行者のほうが弱い立場だとされてしまうのです。自転車に乗る以上、本人が怪我をするリスクも存在します。自転車の安全点検やメンテナンスは、自分の命を守るのはもちろん歩行者への配慮にも繋がります。
■パンクの多くは空気不足が原因
自転車に乗っていて怖い不具合の一つが、パンク。通勤や通学途中に起こってしまうと、仕事や学校に間に合わなくなってしまいます。
実はパンクの原因の多くは、タイヤの空気不足です。自転車のタイヤは少しずつ抜けるため、乗る前に適正な空気の量があるか調べる必要があります。
■ブレーキは命を守る部品
突然ブレーキが利かなくなってしまうと、命の危険性が生じます。ブレーキは効かなすぎも、効きすぎも好ましくありません。ブレーキシューの減り、左右のバランスが重要です。
2. ブレーキの点検・メンテ
ブレーキのワイヤーは、使っているうちに伸びてきます。次第にブレーキの利きが悪くなってしまうため、定期的にメンテナンスをしましょう。自転車を購入したばかりはブレーキのワイヤーが伸びやすいため、特に注意して見ておくことが必要となってきます。
■アジャスターを回す
ワイヤーの調節は、アジャスターで行うことができます。ブレーキが効きすぎるときには緩め、ブレーキが利かないときは張るように調節してください。
■変速の調整
変速の不具合でもワイヤーの調節は必要です。変速できないときにはワイヤーを張り、変速した際に一度に2段階変速する場合はワイヤーを緩めます。
■ブレーキシューが減っていないか?
ブレーキレバーを引くとタイヤに当たる部分が、ブレーキシューです。ここが減っていると、ブレーキの利きが悪くなります。減っているようなら、専門店に自転車を持ち込み交換してもらってください。左右どちらだけタイヤに当たっている場合もメンテナンスが必要です。
3. タイヤの点検・メンテ
タイヤのトラブルで一番多いのがパンクでしょう。パンクしにくくするために、適切な空気の量が必要です。空気の量が足りていないと、段差などの衝撃でチューブに穴が空いてしまいます。異物がささってパンクするのは防ぐことはできませんが、衝撃によるパンクはメンテナンスで防ぐことが可能です。
■空気が入っているかチェック
タイヤを指で押しても凹まない程度が適正です。またはサドルに座ってみて、タイヤが潰れなければ十分な空気が入っています。家庭用の自転車の場合は、空気の量を厳密に量る必要はありません。
■空気を入れる頻度
毎日自転車に乗る方は、2週間に1度空気を入れるのがおすすめです。しばらく乗らない場合は1か月に1度は入れましょう。空気を入れてもすぐに抜けてしまう場合は、タイヤに小さな穴が開いているか、虫ゴムが劣化している可能性があります。
■虫ゴムの交換
タイヤに空気を入れても数日くらいで抜けてしまうなら、虫ゴムの劣化を疑いましょう。タイヤに異物がささった場合はすぐに空気が抜けますが、虫ゴムの劣化はゆっくりと空気が抜けていきます。
黒の蓋を外し、蓋のすぐ下にある口金を回して外します。虫ゴムバルブが見えるので、それを上に引っ張り取り外しましょう。部品を外すと、タイヤの空気が抜けるため、慌てないようにしてください。
黒く見える部分が虫ゴムです。ホームセンターの自転車用品コーナーで、虫ゴム単品で売られています。パンク修理セットに付属するものもあります。劣化している場合はこれを交換してください。この部分の交換は簡単で、女性でも作業できます。少しきついため、少しずつ取り付けましょう。
4. チェーン・ギアの点検・メンテ
チェーンはペダルをこいで車輪に力を伝える重要な部分で、油分を与える必要があります。メンテナンスをしてないと、錆びてきたり異音がしたりします。ペダルを漕ぐのが重くなってきたときも、メンテナンスの必要があります。
■注油の方法
ウエスをチェーンの下に添え、オイルが垂れないようにします。オイルが付着するとブレーキが利かなくなる部分があるため、ウエスを添えて周りに飛び散らないようにしてください。注油はチェーンひとつずつ丁寧に行いましょう。ペダルを回しながら、全てのチェーンに注油します。しばらくしたら余分なオイルを拭き取ってください。余分なオイルが付着していると、チェーンが汚れる原因となります。
■ギアへの注油
基本的にギアへの注油は不要です。チェーンに注油をしたら、シフトチェンジをしながらペダルを回し、オイルを馴染ませていきます。直接ギアに注油するとオイルが多すぎになるため、避けましょう。
■ギアは錆びやすい部分
自転車を通勤や通学で使用し雨でも乗る方や、自転車を屋外に置いておく時は、雨でギアが錆びる可能性があります。家庭用の自転車、高価な自転車の違いはなく、どんな自転車でも水に濡れると錆びてしまうのです。
全体に錆ついてしまうと交換しか方法がなくなるため注意しましょう。適切に注油をすることで、錆から守ってくれます。
■着古した衣類などがおすすめ
チェーンに注油する場合にタオルを使用するのはおすすめできません。タオルのパイルがチェーンに絡まってしまい、余計な手間がかかるからです。専用のウエスを準備しなくても、着古したシャツをカットしてとっておき、それを使えば使い捨てで使うことができます。
5. その他装備類のチェック
自転車の安全対策となる装備も簡単にチェックしておきましょう。
■ライトが点灯するか
自転車のライトの点灯方法は、レバーを押すタイプと、自動点灯タイプがあります。レバー式の場合は足で操作しないで、必ず手で動かしてください。足で操作すると車輪に足を取られる危険性があるため注意しましょう。
オートライトは自動でライトが付くタイプです。ライトにセンサーが備え付けられ、暗さを感知して自動点灯します。車輪の中で充電しているため、電池の交換は必要がありません。ライトが付くか調べるには、夕方以降で暗くなってからにしましょう。
■ベルが鳴るか?
自転車のベルは、道交法第54条で義務付けられています。ロードバイクを通勤や通学用に使用する場合、ベルが付いていないこともあるため注意してください。ベルが付いている家庭用自転車の場合も、ベルが鳴るか点検しましょう。
■鍵がかかるか
自転車の盗難防止に、カギがかかるかもチェックしておきましょう。盗難防止には、別途チェーンタイプの鍵を付けて2重ロックがおすすめです。
まとめ
家庭用自転車の点検やメンテナンスでは、ブレーキ、タイヤ、チェーン、ギアをチェックしておきましょう。メンテナンスに自信がない方でも、普段から確認しておくことで不具合を早めに察知できます。自転車の点検やメンテナンスは一度覚えてしまえば難しくはないため、毎日乗る方はぜひ覚えてみてください。
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