漆喰壁をカンタン本格DIY!クリエイターRunten実践編

DIYクリエイター・Runtenさんの、お手軽に本格的な仕上がりが楽しめるDIYテクニック実践編。前回はお手軽プランターハンガーを紹介しましたが、今回は打って変わってがっつり本格派なリフォーム創作にピッタリのテクニック”漆喰塗り”を実践していきましょう。最近注目の漆喰を使ったDIYに興味のある方は必見です!

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使い勝手のいい漆喰塗りで欧風の白壁を制作

漆喰(しっくい)とは、古くから日本で使われている、建造物の壁や天井を仕上げる際に上塗りで使う塗壁材。防水性や耐火性に優れた消石灰を主成分とし、日本の風土に合った性質で外壁はもちろん内壁の仕上げにも使われるので私たち日本人にはとてもなじみのある壁塗材です。仕上がりに良さで、ここのところこの漆喰がDIYユーザーにも注目されています。とはいえ、実際にプロの方が建材として使用されている部材なので、初心者にはちょっと敷居が高い?と思われている方もいらっしゃるかも知れませんね。

いえいえ、実は全然扱いは難しくないのです。むしろ「塗る」という作業を伴う、ペンキを塗ったり、塗料を吹いたりする種類のDIYと比べても遜色ない程使い勝手はいいのです。例えば塗り系DIYでは、モノによっては仕上げを良くするために結構コツがいるものも多いですよね。この漆喰はむしろ塗ったままの風合いの方がかっこ良くし上がりますし、コテで塗り重ねていくだけ。若干根気はいりますが、難しいことはありません。では実践していきましょう。

【作業前】 ベニヤで壁を制作済み!この壁に塗っていきます

今回は1Kのお部屋のキッチン部分を分割するようにディアウォールとベニヤで区切り用の壁を制作済み。その壁部分に施工していきます。作業前はこのようにベニヤが剥き出しの状態なのがわかりますね。

【作業後】めちゃ本格的な仕上がりなのです!

作業後、完成した状態です。まだ漆喰は生乾き状態なのでツヤが残っていますが、1〜2日に水分が抜け、よりマットな風合いのちょうど良い仕上がりになるのだそうです。今回はベニヤの上からそのまま塗るだけでは寂しいので、レンガ風の造作を追加。どうですかこの出来映え! DIYレベルでこれが出来るのならやるしかないですよね。

用紙するもの

□材料など
○練り漆喰(5kg×2袋)
○発泡スチロールで制作したレンガ風壁材
○木の棒(1本)
○両面テープ
○ビニール養生材(床養生用、あらかじめマスキングテープが付いていればなお良し)

漆喰はあらかじめ練ってあるものが販売されているのでそれを使用。写真の壁を塗るのに2袋をちょうど使い切るぐらいです。発泡スチロールのレンガは事前にRuntenさんが制作しておいたもの。発泡スチロールをハンダでなぞりながら、レンガ風の形を描いたモノです。更に壁には棚も作ってあるので、横棒として木の棒を使用します。

□道具
○左官用こて(中塗り用の大きなモノと目地用の細いもの)
○まな板(パレット代わりに使用)
○カッターなど

使用工具は基本的に漆喰を塗る左官用コテとパレットになるものがあればOK。左官用コテは今回は2種類のみ使用しますが、ネットなどで様々なサイズ、形状のものが安くセット売りされています。

▲ネットで購入できる左官用コテです。チェックしてみてください!

【作業①】まずは発泡スチロールを貼り込みます

まず漆喰を塗る前に、発泡スチロールのレンガを壁にレイアウトして貼り込んでいきます。角の一部分に貼るので、片側の位置が決まったらもう片側をレンガの並びを合わせて調整して貼り込みます。レンガの形に合わせて、好きなように形をカットしていくことで自分なりの遊びの効いた壁が作れるので是非お試しあれ!

発泡スチロールレンガはそのまま使うのではツマラナイので、レンガの形にあわせ、あえてランダムにカットしていきます。貼る場所に合わせてみて「こんな感じかなぁ」なんて作業していくのが楽しいですね。
ある程度形が決まったら裏側外周部分に両面テープを貼ります。これで固定するわけですね。
まずは片側に貼り込みます。う〜んいい感じ!
貼り込んだ面に合わせてほう片方を貼り込むため、位置を確認。天面側のツラが段違いになっているので、レンガのラインで合わせ、出来てしまった隙間は、そこに合わせてカットしたレンガの端材で埋めていきます。
これで発泡スチロールレンガと貼付けが完了。もうこれだけで出来上がりが楽しみになってきましたね。

【作業②】さてここからが本番! 漆喰を塗りましょう

さあいよいよ漆喰を塗っていきます。漆喰は下地処理が要らないのでベニヤそのままの上から塗ってしまいます。まず練り漆喰は、あらかじめ練ってある部材なので、袋の上から揉むような感じで材料にムラが出ないようにかくはんすればOK。加えて床が汚れないように養生するのも忘れずに!

このように揉み込んで材料が均等にかくはんするように、そして柔らかくなるようにしておきます。

塗っていく時のコツは、コテで材料を馴染ませてすくって塗るのですが、塗る、というよりは撫で付けてならしていく、というイメージを持って作業しましょう。トーストに均等にバターを塗るような感じ、といえば分かり易いですね。下地のベニヤが透けないようにしっかり厚塗りするのが基本ですが、材料は意外に柔らかく、塗ってると下に垂れてくる程なので、一気に厚塗りしようとはせず、まず全体を塗って、軽く乾いて固着したら更に上塗りをしていくのがポイントです。

よくかくはんした材料をパレット代わりのまな板に出す。
コテですくって撫で付けるように、材料を伸ばすようにコテをふるっていきましょう。下地が見えていてもこの段階では構わないので、まずある一つの面を塗ってしまいましょう。
柔らかい材料は垂れてくるので、基本は上から下に塗っていくのがセオリーです。
一面を塗っているうちに段々と乾いて固形になってくるので、そうしたら更に厚塗りをしていきます。今度は下に塗った材を削らないようにやさしく盛るように塗るのがコツです

【作業③】発泡レンガ部分も丁寧に塗り込みます

漆喰は下地を問わずに塗れるので、発泡レンガ部分のそのまま塗ります。レンガの溝や上側などは形を際立たせるように丁寧に。細い目地コテなどを使ってもいいですね。さらに棚部分に木の棒も取り付けますが、取り付ける前に棚の裏板部分は先に塗っておきましょう。同じ要領でもう片側も塗っちゃいます。

レンガ部分は形が崩れ易い発泡スチロール製なので、優しく盛るように塗っていきましょう。
レンガの形が出るように、溝のところは塗りながらもラインが出るように。
棚部分は横棒を取り付ける前に塗っておきましょう。
横棒を取り付けます。こちらは漆喰である程度固定されてしまうのでこれで完了!
もう一方の壁も同じ要領で塗っていきます。面積が広くなると一つ一つの作業に時間が掛かりますが、塗りモノの作業は中断したくないですよね。ですから、作業できる時間内に収まる面積を区切って最初に「今日はここからここまで」とまず決めてから作業に入るほうがベターです。ちなみに今回制作した壁2面で所要時間は3〜4時間程でした。

【完成】丁寧さと根気で、本格的な仕上がりに

完成するとこのような仕上がり。とってもオシャレな壁が出来上がりました! コテの塗りムラなどもあえて雑な感じをそのまま残す方が良い風合いが出るというのも漆喰の良い所なんです。

このようなランダムな塗りムラがむしろイイ味を出してくれる、使い勝手のいい漆喰。これは使わない手はないですね!

本格派DIYクリエイター、Runtenさんの、実践編2回を含む連載企画、どうでしたか? これだけ本格的なリフォームレベルのDIYですが、やってみると意外とカンタンなものなのです。ちょっとした手間を掛ければ誰にでも出来ちゃうので是非チャレンジしてみて下さいね!

Text:藤川経雄
Photo:木下誠

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