
ベニヤと1×材で窓廻りの雰囲気UP。木製内窓をDIY。
薄いベニヤ板は加工は容易ですが反りやすく、たわみも大きいものです。
ところが、ベニヤ板を重ね貼りすると反りが軽減され、しっかりした板材に生まれ変わります。
また、切り欠いたりなどしたベニヤを貼り合わせることで、特殊な工具が無くても彫り込みや溝加工など形造ることが可能です。
このようなベニヤ板の特性を利用した引違い内窓の作成を紹介致します。
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引違いサッシに内窓を取り付ける際の注意点
内窓作成に入る前に幾つか注意点、確認点を紹介致します。
①既存サッシの取り外しが可能か確認。
メンテナンスのために既存サッシが外せるようにしておきたいところです。
一般的な引違いサッシの取り外し方法は、サッシを持ち上げてサッシの下側を室内側に引き入れます。
その際、サッシが内窓敷居に干渉しないように内窓敷居の厚みや敷居取り付け位置を検討しました。
我が家のサッシでは上記の状態で窓台からサッシ下端までのクリアランスが約10ミリありました。
内窓敷居の厚みをこれ未満にするか、内窓敷居を既存サッシから離しておかないと、既存サッシが内窓敷居に当たって室内から外せなくなってしまいます。
②既存サッシのクレセント操作に支障がないかを確認。
内窓を既存サッシに近づけ過ぎると、クレセントを回したときに内窓に干渉してしまう恐れがあります。
既存サッシ開閉の支障にならないように、既存サッシと内窓は離した方が良いでしょう。
③内窓本体を容易に外せるようにしておく。
木製建具は使用と共に建付けが悪くなる場合があります。
また、掃除やメンテナンスのことを考えると、内窓本体は簡単に外せる方が良いでしょう。
外し方は既存サッシと同様に、内窓本体を一度持ち上げてから手前に引き入れます。
そのためには、敷居(下枠)溝は浅く、鴨居(上枠)溝は深くします。
引違い内窓の設計
引違い内窓を閉じている状態で、左右窓枠の重なりが前後ズレずに重なっていると綺麗な仕上がりに見えます。
窓開口Wと内窓本体枠幅Aを決めて、下記の式から内窓本体横幅寸法Bを割り出すことが出来ます。
B=(W+A)/2
高さ方向の納まりは下図の通りとしました。
ホームセンターで入手出来る材料で納まるように検討しました。
内窓本体枠のベニヤカットはホームセンターにお願いしました。
ベニヤの切り方を予め検討しました。
ノコ厚によるカット欠損は3ミリとしました。
内窓本体は下記のようなベニヤ貼り合わせにしました
表面に12ミリシナベニヤ
中間に4ミリラワンベニヤ
下枠は戸車彫り込みのため表面に5.5ミリシナベニヤ2重貼り。
中間に4ミリラワンベニヤ
使用した材料は
既存窓開口おおよそH1300×W1600、内窓引き違い2枚で使用した材料です。
但し、窓位置が壁の入隅なので窓額縁が入隅の部分だけ細くなってます。
額縁とは窓枠に付ける化粧板のようなものです。
以下、単位はミリです。
窓本体の枠材
▪シナベニヤ
1820×910×12×1枚
910×910×5.5×1枚
6ミリ厚を探しましたが見付けられませんでした。
▪ラワンベニヤ
910×910×4×1枚
シナベニヤでサンドイッチされて見えないので見た目が悪くても大丈夫です。
窓格子の材料
▪角棒
10×5×900×18本
10×2×900×19本
▪隠し釘
窓枠と水平に格子の角棒を固定するために使用。
窓外枠材料
▪1×4材 8本
1本は定規として使いました。
▪1×1材 8本
▪1×2材 1本
敷居材料
▪リフォームフロアパネル
厚み3ミリ×幅150×長さ1000×4枚
ラバーゴム状の柔らかくカッターで容易に切れる素材のものにしました。
窓採光部
▪ポリカーボネート中空板
1820×910×厚み3×2枚
▪中空断面からのゴミ侵入防止として
キッチンアルミテープ
▪戸車4個
タイヤがフラットで高さ調整出来るもの
窓間と窓下の隙間解消
▪モヘアテープ
脚長さ4ミリと10ミリ
▪マスキングテープ
▪クッションフロア用強力両面テープ
▪塗料
窓枠類
デコアート ヴィンテージエフェクウォッシュ ホワイト
窓格子
ターナー アイアンペイント ブラック
1×4材以外の規格材が無い場合は、1×4材をホームセンターでカットしてもらうと良いでしょう。
カットしてもらう場合は端を捨て切りしてもらう方が直線が出て良いのですが、カット代が増えてしまいます。
捨て切り代をサービスしてくれるところもありますので、交渉しても良いでしょう。
窓枠、鴨居、敷居の作成
窓開口廻りにマスキングテープを貼ります。
マスキングテープの上に両面テープを貼ります。
上枠(鴨居)を用意します。
1×4材を窓開口幅にカットしました。
写真の下面(年輪の外側)が木表、上面(年輪の内側)が木裏です。
鴨居は木表が下(内側)に向くように使います。
木材表面は木裏側に反り出ますので、木裏を内側に向けてしまうと建具が外れなくなったり最悪動かなくなる恐れがあるためです。
外枠の左右縦枠を用意します。
壁開口高さ寸法から上枠厚みを引いた寸法でカットします。
上枠、縦枠の室内側角裏に1×1材を短く切って両端と中間あたりに付けます。
こうすることで枠を壁から均一に出します。
上枠、左右縦枠の順に貼り付けます。
一人で作業する場合は、上枠を貼り付けたあとに左右どちらかの枠を上枠の中心近くに仮置き突っ張り棒のように使いながら、片方の縦枠を付けると良いでしょう。
縦枠は弓形に曲げながら押し込み、端材を当てながらハンマーで叩き入れました。
上枠の額縁を用意します。
1×4材を使用しました。
額縁と壁の間に1×1材の隙間が生じるので、額縁に予め1×1材を付けておきますが、両端19ミリ短くしておきます。
上枠の額縁は鴨居溝を兼ねるようにしたので、上枠表面から19ミリ出るように取り付けます。
上枠は自重で下に湾曲している状態なので、このまま額縁を付けるとうまくいかないと思いました。
そこで、額縁取り付け位置の直下に1×4材を縦枠に仮付けして、そこに額縁を乗せて上枠を下から押さえながら、額縁と上枠をビス留めしました。
次に、縦枠左側の額縁を用意します。
壁との隙間埋めの1×1材は、上下枠の額縁横の隙間埋めを兼ねるため、縦額縁から両側89ミリ計178ミリ長いものを付けました。
下写真のように上枠の横隙間に差し込み、縦枠を横から押さえながら額縁と縦枠をビス留めしました。
右側の額縁は壁の入隅なので幅が細くなります。
丁度1×2材で納まりました。
下の額縁を付けます。
壁との隙間は下から覗かないと見えない位置なので、1×1材の切れ端を適当に入れました。
下の額縁の固定は、左右の縦額縁に下からビス留めしました。
下の額縁に予め深目にビス頭が埋まる穴を開けました。
下側額縁の上端に厚み6ミリの棒を付けて、敷居板のエンド見切り兼、敷居溝の立ち上がりとしました。
棒はボンドと隠し釘で付けました。
隠し釘とは釘頭が取れる釘で、見た目がスッキリします。
鴨居溝を作るために1×1材を付けました。
溝幅にカットした木材を挟みながらビス留めしました。
敷居は、厚み3ミリのリフォームフロアを2重貼りにして溝付きに加工しました。
接着は両面テープを使いました。
既存サッシを外せるか試したところ、大丈夫でした。
ビス穴が目立つところは予めダボ穴を開けてダボ埋めしてから塗装しました。
敷居材は元々白いリフォームフロアなので無塗装です。
戸車で塗装が剥げる心配も少ないと思います。
枠と既存サッシ間の隙間(黄色いマスキングテープが見えている部分)は、リフォームフロア残材を貼りました。
内窓本体の作成
内窓本体は4ミリラワンベニヤを12ミリシナベニヤでサンドイッチにして作成しました。
内窓本体下枠は戸車を埋め込むための彫り込みを、切り欠いたベニヤの組み合わせで作成するため、4ミリベニヤを5.5ミリシナベニヤ2枚重ねでサンドイッチにしました。
本当は6ミリシナベニヤ2枚重ねで12ミリにしたかったのですが、6ミリシナベニヤを見付けられませんでした。
縦枠は12ミリ厚なので枠の段差が気になるかと思ってましたが、逆に段差がある方が立体感が出て良い感じでした。
上枠も5.5ミリ2重貼にすれば良かったかなと思ってます。
側面をしっかりサンディングすれば綺麗に仕上がるのですが、省略しました。
これは後で後悔することに。
戸車を取り付け。
ベニヤの断面にビス留めはベニヤが裂けやすいので要注意。
下穴必須です。
下枠の底面に隙間埋めテープを貼りました。
縦枠と下枠が分離出来るように隙間テープもカッターで切り分けました。
ポリカーボネート中空板の加工
ポリカーボネート中空板をはめ込み内側寸法より2ミリ程小さくカッターでカットしました。
中空板内にゴミが入らないように中空断面部にアルミテープを貼りました。
セロテープでもいいかなと思いましたが、ポリカーボネート板の説明書き通りとしました。
窓格子の取り付け
5×10ミリ角棒を窓枠内側でポリカーボネート板差し込み溝際に付けます。
ボンドを付けて下穴開けて隠し釘打ち。
隠し釘を打ちやすくするため、ポリカーボネート板は外しました。
角棒の小口断面にボンドを付けながら格子を組み立てます。
格子が崩れないようにポリカーボネート板を入れて作業しました。
格子の1層目完了。
小口断面のみの接着では壊れやすいので格子2層目に取り掛かります。
格子2層目は格子1層目の継ぎ目を跨ぐように付けます。
10×2ミリの角棒を使いました。
格子2層目の完成です。
ポリカーボネート板が無くてもしっかりしています。
格子直ぐ横の窓枠をマスキングします。
マスキング位置は格子から1ミリ程離すと直線の塗装となって綺麗に見えます。
塗装完了次第、マスキングを剥がします。
トラブル発生。
ベニヤ断面をサンディングしなかったため、
マスキングをしっかり貼っても凹凸隙間が発生して、塗料が回り込んでしまいました。
ポリカーボネート板と枠を戻して内窓本体完成。
内窓の召し合わせ部にモヘアテープを貼ります。
モヘアテープの上端は鴨居溝を避けるように少し下げます。
内窓をセットして最終確認。
格子が意外にしっかりしたので、引き手は付けずに格子に手を掛けて開閉することにしました。
以上、ベニヤと1×(ワンバイ)材を使った内窓DIY の紹介でした。
非常に長い投稿を最後まで御覧頂き、ありがとうございました。
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