wotaku「シャンティ」の歌詞の意味は?ラップで表現される闇を考察

人気ボカロP・wotakuが2021年9月17日に公開した楽曲『シャンティ』。作詞・作曲・編曲をwotakuが担当し、マスタリングを田中龍一が担当しています。違法ドラッグの売買を思わせる怪しげな歌詞と、意外なタイトルの意味を考察します。

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「シャンティ」の主人公は闇の売人?

▲wotaku feat. KAITO - 『シャンティ(SHANTI) 』【OfficialMusicVideo】



冒頭の歌詞は「よう うな垂れてるその兄ちゃん」と親しげな声かけから始まります。

話を聞いて「力になるぜ」と伝える歌詞からは、優しさが感じられますね。



しかし、続きの歌詞で雲行きが怪しくなります。

「金ならまた今度でいいさ」と言いながら、英語で「Many Many Money」と歌っており、不気味さがあります。

「元気出しな」という言葉や「Happy Candy」という歌詞から、歌詞の主人公がうな垂れる兄ちゃんに渡したものは、違法なドラッグだと解釈できそうです。



「縄張り」や「お客」という言葉も出てきます。

歌詞の主人公はチャイナタウンで違法なドラッグを売りさばく闇の売人なのでしょう。

ビジネス第一の残酷な価値観

「金ならまた今度でいいさ」と譲ってくれたドラッグですが、後から請求された金額は払えないほど高額だったようです。

「君にぴったりの仕事」というのも、違法な仕事や風俗関連だと考えられます。

ドラッグを売って終わりではなく、労働力として都合の良いように使おうとしているのでしょう。

歌詞の主人公は、人に対して「使い終わったら捨てりゃいい」と考えている人物なのかもしれません。



「気 狂ってる目」というのは、ドラッグの摂取であらわれる症状を表現していると考えられます。

歌詞の主人公が差し伸べた手によって、うな垂れる兄ちゃんはドラッグ中毒になってしまったのかもしれません。

「血 売るってお前 納得」という歌詞には、ドラッグの代金が支払えなくなり「自分の血を売る」と言った兄ちゃんに対して「お金になるならそれでいいや」と納得した主人公の様子が表現されているのではないでしょうか。

いずれは血だけでなく、臓器売買にまでつながりそうな狂気を感じますね。



この歌詞は、生きていればドラッグのお客、死んでいれば臓器売買の商材として使うのだという主人公の残酷な考え方を表現していると解釈できそうです。

主人公に差し伸べられた手を掴んでしまった人は、死んでも利用されてしまうのでしょう。

「シャンティ」というタイトルの意味

歌詞を考察すると、主人公がもつ残酷な価値観が浮き彫りになっていきますが、曲名である『シャンティ』はどういった意味なのでしょうか。

シャンティという言葉について解説します。

シャンティはサンスクリット語で平和や平安を意味する言葉で、日本ではヨガ用語として知られている外来語です。

ヨガはインドを本場とし、深い呼吸をしながら心を浄化して自分と向き合う瞑想法で、シャンティには自分自身だけではなく、周りや世界全体の平和への祈りが込められています。

オームとシャンティは、マントラと呼ばれる神聖な音とされ、ヨガでは「オーム シャンティ シャンティ シャンティ」と唱えます。
言葉そのものにパワーがあり、口に出して唱えると心を浄化する効果があるとされているようです。

楽曲内でも「Shanti Shanti Shanti」と繰り返される部分があります。

自分のことしか考えていない主人公を表現した楽曲に『シャンティ』というタイトルをつけたのは、これ以上ない皮肉だといえるでしょう。

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