スズメバチの天敵12種類!天敵を利用して駆除は可能?
攻撃性が高いことで有名なスズメバチにも、天敵とする生き物は存在します。この記事ではスズメバチの天敵12種と、それらを利用して駆除が可能かどうかも紹介していきます。
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スズメバチの天敵12種
日本全国に分布し、鋭い針に猛毒を持ち獰猛な性格で知られるスズメバチ。
林野庁の統計によると2021年の日本の蜂刺されによる死者数は15名(※)で、例年10名以上の犠牲者を出しているとのことです。なかでもスズメバチは攻撃性が強く、刺された場合危険な状態に陥る可能性があります。
※林野庁 公式HP参照
そんな人間の生命を脅かすスズメバチに天敵はいるのでしょうか。ここからは、スズメバチの天敵をジャンル別に12種紹介します。
スズメバチの天敵の種類 | 天敵となる生物 |
虫 | オニヤンマ オオカマキリ アブ スズメバチ オニグモ ムカデ |
動物 | クマ ニワトリ ハチクマ |
寄生虫 | ネジレバネ カギバラバチ スズメバチタマセンチュウ |
スズメバチの天敵!虫を襲う虫【昆虫編】
1. オニヤンマ
最初に紹介するスズメバチの天敵は「オニヤンマ」です。オニヤンマは、うつくしい緑色の複眼に黒と黄の縞模様が特徴のトンボです。大きさは、オスは約90〜110mm、メスは約98〜114mm程度。
オニヤンマが属するトンボ科は基本的に肉食のため、スズメバチも捕食対象です。オニヤンマはスズメバチの背後に忍び寄り、手足で毒針と顎を抑え込んでから大きな顎でバリバリと捕食します。
2. オオカマキリ
次に紹介するのは「オオカマキリ」です。オオカマキリの体色は緑または茶褐色。羽の付け根に薄紫色の斑点があるのが特徴です。この特徴は、羽を広げると確認できます。大きさは、オス約68~90mm、メス約75~95mm程度。
オオカマキリはまず、スズメバチの背後をとり、大きなカマで毒針や腕を抑えつけます。そして、スズメバチの頭部から食べ始めるのです。
3. アブ
次に紹介するのは「アブ」。アブは黄と黒の縞模様の体色が特徴です。半球型の頭部に大きな複眼を持っています。大きさは、約11~14mm程度。一見スズメバチに似ていますが、針を持っていません。
アブはスズメバチの成虫を捕食するだけでなく、巣に卵を産み付け、アブの幼虫にスズメバチの卵や幼虫、さなぎを食べさせます。
4. スズメバチ
次に紹介するのは「スズメバチ」です。体色は黒と黄の縞模様で、体長は約30mm。肉食のスズメバチにとっては、同じ種類の昆虫でも、捕食対象になりえるのです。
スズメバチは新女王を育てるためエサを蓄える8~11月頃、ほかのスズメバチの巣を集団で襲い、幼虫やサナギ、卵を肉団子状にして巣に持ち去ります。
5. オニグモ
次に紹介するのは「オニグモ」です。体長は一般的に約2cm~3cmほどのものがほとんどです。オニグモは肉食性で虫を捕食対象としているので、スズメバチも食べることができます。
ただし、クモ類はスズメバチの捕食対象でもあるため、オニグモからスズメバチの巣を襲うほどの強さは持ちあわせていません。クモの巣にかかって弱ったスズメバチ一匹を捕食する程度だといえます。
6. ムカデ
次に紹介するのは「ムカデ」です。体長は約10cm~18cmほどと、小さいものから大きいものまで個体差があるのが特徴です。
虫だけでなくネズミなどの小動物も食べる肉食性で、毒がある危険な害虫として知られています。そんなムカデも、スズメバチの巣を攻撃するまでには至りませんが、スズメバチを食べることができます。
スズメバチの天敵!巣もろとも喰らう【動物編】
7. クマ
次に紹介するスズメバチの天敵は「クマ」。日本に生息するヒグマは体長約200~230cm。体重は約150~250kgです。
クマはスズメバチの巣を丸ごと捕食します。スズメバチの鋭い針はクマの分厚い皮膚や毛皮を通しません。成すすべのないスズメバチにとっての脅威と言えます。
8. 野生のニワトリ
次にご紹介するスズメバチの天敵は「野生の鶏」です。家畜の鶏は十分にエサをもらっているためスズメバチを襲うことはまずありません。
ですが、野生の鶏は昆虫のような節足動物を好んで食べるため、スズメバチを襲います。毒針で刺されても構わず食べてしまうので、スズメバチの天敵と言えます。
9. ハチクマ
次にご紹介するスズメバチの天敵は「ハチクマ」です。ハチクマは全長約57~61cmの鳥。ほかの猛禽類に比べて羽がやや短いのが特徴です。
ハチクマは、ひな鳥のエサとしてスズメバチの巣盤を自らの巣に持ち帰ります。持ち帰った巣盤から幼虫やサナギをくちばしで器用に取り出し、ひな鳥に与えます。
スズメバチの天敵!身体を蝕み続ける【寄生虫編】
10. ネジレバネ
次にご紹介するスズメバチの天敵は「ネジレバネ」です。ネジレバネは、主にスズメバチに寄生する寄生昆虫です。
ネジレバネに寄生されたスズメバチは働かなくなり、女王蜂と一緒に越冬します。働かないスズメバチが増えると、食料の確保や幼虫の世話、巣の修復などの機能は失われ、最終的にコロニーと呼ばれる蜂の群れは、崩壊を迎えてしまいます。
11. カギバラバチ
次にご紹介するスズメバチの天敵は「カギバラバチ」です。カギバラバチはスズメバチに寄生する蜂です。
カギバラバチの成虫は葉に小さな卵を産み付けます。この葉を芋虫が食べ、食べた芋虫をスズメバチがスズメバチの幼虫に与えて、はじめて寄生がスタート。成長したカギバラバチは、宿主の腹を喰い破り、巣内の幼虫や卵を食べ尽くして飛び立って行きます。
12. スズメバチタマセンチュウ
最後にご紹介するスズメバチの天敵は「スズメバチタマセンチュウ」です。スズメバチタマセンチュウは日本全土に分布し、主にスズメバチに寄生します。
スズメバチタマセンチュウに寄生されたスズメバチの女王は、卵巣が発達せず子どもを作れなくなります。
スズメバチの天敵を駆除目的で飼育するのはOK?
「スズメバチの天敵を手なずければ、厄介なスズメバチを撃退できるのでは」と考える方もいるかと思いますが、スズメバチ対策のために天敵を飼育するのは困難といえます。
この記事でご紹介したスズメバチの天敵は、人間の手によってコントロールするのは困難です。一般的にクマやハチクマは飼育が難しく、野生の動物を捕まえる行為は禁止されています。
それどころか、動物や昆虫は人間の脅威になりかねないのでおすすめできません。
スズメバチの生態の特徴
体長 | 3cm~4cm |
性格 | 攻撃的 |
活動期 | 5~11月 |
巣をつくる場所 | 森や林の木のふもと 土の中 軒下 床下 屋根裏 物置などの中 |
弱点 | 雨 寒さ 暗い場所・夜間 |
スズメバチの体長は3cmから、最大4cmにも及ぶ場合があります。性格は非常に攻撃的なため、みかけてもこちらから刺激しないように徹底しましょう。
また、スズメバチは雨に濡れることや、寒さが苦手という弱点を持っています。
さらに、視力が悪く、暗所や夜の暗闇では昼間の活発な時に比べておとなしくなる傾向にあるため、駆除作業は冬季や夜間にすばやく行うのが適切とされます。
スズメバチの嫌いな匂いは?
スズメバチは、ハッカ油の清涼感のある匂いや、木酢液のすっぱい匂いを苦手としています。
そのため、ハッカ油や木酢液を希釈してスプレーにすることで忌避剤として活用することができます。
スズメバチが巣をつくりはじめる4~5月ごろに、軒下・床下・屋根裏・物置などの中に噴きかけておくと、巣作りを予防しやすくなります。
また、スズメバチの嫌いな匂い成分を利用した忌避スプレーが市販で販売されているため、「自分でスプレーをつくる手間を省きたい」という方におすすめです。
スズメバチが与える被害
スズメバチは強力な毒を持っているため、刺された箇所は熱を持ちながら赤く腫れあがり、鋭い痛みが発生します。
また、場合によっては、1時間前後に吐き気や腹痛、蕁麻疹、呼吸困難などのアナフィラキシーショックを引き起こすリスクもあります。
刺されたあとは、余計な負担をかけないようにやさしい力で毒液を絞り出して、流水でよく洗い流し、応急処置を行いましょう。腫れがひどい時は、氷で冷やすのもおすすめです。
その後は、体調に異変が起こる前にすみやかに病院で診察してもらい、正しい処置を受けるようにしてください。
スズメバチの駆除は業者に依頼するのがベスト
自力でスズメバチを駆除すると、スズメバチを駆除しきれなかったり、刺されてしまったりとリスクがあります。
一方スズメバチ駆除業者は、発生場所や原因を突き止め、適切な駆除をしてくれます。さらに、今後スズメバチに巣を作らせない予防方法の相談も出来るので、プロに依頼するのがベストとなります。
ハチ110番
スズメバチを駆除したい方には『ハチの110番』がおすすめです。
ハチの110番では、スズメバチの駆除を11,000円(税込)から対応してくれます。電話、メールでの問い合わせは24時間365日受付中のため、スズメバチでお困りの方は、まずは気軽に事前見積もりのご相談をしてみてはいかがでしょうか。
※対応エリア、加盟店により記載価格で対応できない場合があります。
※巣の場所がわからない、取り出せない、高所など特別な場合は別途料金がかかる場合があります。
ハチ駆除バディ
「ハチ駆除バディ」は、ミツバチやスズメバチなどの駆除を専門に行うハチ駆除サービスです。
8年以上にわたってハチや蜂の巣を駆除してきた経験と実績をもとに、最短即日の迅速な対応をしてくれます。相談・出張・見積もりは無料で、4,400円(税込)から依頼が可能。戻りバチ対策を含めたアフターケアも充実しています。
電話かWebフォームから無料相談ができるので、ハチや蜂の巣に困っている方は相談してみてください。
スズメバチに遭遇したときの対処方法
- スズメバチや巣は刺激しないのが鉄則
- 近くに巣があるときは黒い服装を避ける
- ゆっくりとしゃがみながら後ずさりして去る
スズメバチや巣は刺激しないのが鉄則
スズメバチはとても攻撃的な性格をしているため、スズメバチや巣の近くでは態度に注意しましょう。
たとえとっさの行為であったとしても、スズメバチを手で振り払ったり、驚いて声を上げたりするのはNG。スズメバチが攻撃を受けたと認識し、襲いかかってくる場合があります。
そのため、スズメバチや巣の付近には、最初から近づかないようにするのが吉。無防備な状態で駆除しようとしたり、巣を見物しようと興味本位で近づいたりは決してしないようにしてください。
近くに巣があるときは黒い服装を避ける
スズメバチの巣が家にできている場合は、すみやかに業者に駆除を依頼するようにしてください。
業者に駆除してもらうまでの間は、できるだけ巣に近づかないように心がけ、さらに黒い服を避けるようにしましょう。
黒い服は、スズメバチの天敵であるクマと誤解されやすいため、こちらが何もしていなくても襲われるリスクが高くなります。
ゆっくりとしゃがみながら後ずさりして去る
スズメバチに遭遇したときは、ゆっくりとしゃがみ込み、低い姿勢のまま静かに後ずさりして逃げてください。
走って逃げてしまうと、かえって追いかけてくることがあるため、焦らずに落ち着いて行動することが重要です。
スズメバチの天敵に関するQ&A
Q1. スズメバチの天敵は何?
A. 大きく分けると虫・動物・寄生虫の3種類で、その中でも細かく分けると12種類の生物がいます。
- 1.オニヤンマ
- 2.カマキリ
- 3.アブ
- 4.スズメバチ
- 5.オニグモ
- 6.ムカデ
- 7.クマ
- 8.ニワトリ
- 9.ハチクマ
- 10.ネジレバネ
- 11.カギバラバチ
- 12.スズメバチタマセンチュウ
Q2. スズメバチとオニヤンマはどっちが強い?勝率は?
A. ほとんど同じくらい強く、勝率は五分五分といえます。
スズメバチが集団でオニヤンマを襲った場合は、スズメバチの勝率が高くなるでしょう。しかし、スズメバチの飛ぶ速度が時速30Kmであるのに対し、オニヤンマの飛ぶ速度は時速70Kmととても速く、さらに飛行をコントロールすることもできるため、スズメバチから逃げることは容易いといえます。スズメバチ一匹であればオニヤンマの方が飛行では有利となるため、オニヤンマの勝率が高くなるのが自然となります。
Q3. スズメバチの弱点は何?
A. 雨・低気温・暗所の3つです。
スズメバチは、雨などの水に濡れること・寒い場所や時期・暗いところが苦手で、その状況下では行動が鈍くなります。
Q4. クマはハチに刺されても平気?
A. 平気です。
クマは毛が硬く、皮膚が厚いためスズメバチに刺されることがほぼありません。そのため、スズメバチが住んでいても構わずに、巣を襲うことができるのです。
Q5. カラスはスズメバチの天敵?
A. カラスはスズメバチを捕食することがありますが、天敵とまでは言い難いです。
単体で弱っているスズメバチがいれば、カラスが捕食することがあるかもしれませんが、カラスが常習的にスズメバチを狙うことはほとんどないでしょう。
Q6. スズメバチを一匹駆除すると仲間が襲ってくる?
A. 近くに仲間がいれば襲ってきます。
近くにスズメバチの仲間の姿が見えない場合でも、いつどこから見られているかわからないため注意が必要です。どこからともなく仲間が襲ってくる可能性が高いと考えて、単体のスズメバチにも刺激や攻撃をしないように徹底するのが無難です。
スズメバチに関連するその他の記事はこちら
※ 記載している情報は、LIMIA編集部の調査結果(2023年5月)に基づいたものです。
※ 一部の画像はイメージです。
※ 一般的な使用方法をご紹介しています。製品の効能・使用法は、各社製品によって異なる場合もございます。各製品の表示・使用方法に従ってご利用ください。
※賃貸物件を退去する際には原状回復を行う義務があるため、壁や床、ドアなどの部屋の設備に変更を加える場合は必ず賃貸借契約書を確認の上、事前に家主や管理会社の許可を取るようにしてください。
※ 製品によって、お手入れのしかたは異なりますため、必ず製品の取扱説明書に従って作業を行ってください。
※ アイコン画像出典:PIXTA
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