「開けっ放しのできる家」
斜面に対して横長の配置計画で建物のどこにいても素晴らしい眺望を得ることができるプラン構成としました。更に、自然環境の中に身を置く心地良さを得るための配慮として、南面サッシは全引戸で両袖のRC壁に引き込まれ柱だけが残る全開口とし、木製デッキを迫出し、屋内外の環境の一体化を図りました。また両袖のRC壁は構造的にも南面の開口から筋違いを消す役目も担っています。
全開口は、寝室、ラウンジ、浴室へと続き、移動可能な浴槽は、時にデッキに持ち出され自然な風に吹かれながらの入浴が楽しめます。 これは「傾斜地に建つ建物」と言うより「傾斜地に設けた風雨をしのぐステージ(舞台)」と言うところです。 四季折々の自然環境を楽しむステージとなることを期待いたします。
アトリエ慶野正司