浜松H邸 -庭とリビングが一体化する平屋の邸宅-
「庭と一体化した家」というお題の住宅コンペでご採用いただいたプロジェクトです。敷地はかなり広さがありましたので平屋とし、それでも十分残る屋外スペースと、家の中心となるリビングとの関係性をいかに密なものにするかがこの計画のポイントでした。
具体的には、ある程度囲われた空間とする必要のある、水廻り関係、個室群、ガレージなどを3グループに分け分棟として敷地に配置し、その中央に大屋根を掛けて下をリビングとする構成です。それぞれの棟の外壁には木(杉羽目板)、土(レンガタイル)、鉄(ガルバリウム)を使用。その仕上げは外部からそのままリビング内部まで入り込んできますので、内外の連続感がより強調されます。更に平面形としては凹凸の多いアウトラインとなることから、囲われ感の強い中庭のような複数の外部スペースが生まれます。
それぞれの庭は、アウトサイドラウンジを設けた主庭、鑑賞するための和庭園、奥様のご趣味でもあるバラ園など、テーマを与えて設えています。これらの庭が年月を重ねるほどに緑の厚みを増し、落ち着いた奥深い佇まいになるに従い、更に魅力的な邸宅となることを期待しています。
遠藤誠建築設計事務所