ひらがなやカタカナが宿題に出ると癇癪を起こす小1の息子。どう対応したらいい?

Q.小学1年生の男の子です。毎日宿題が出ます。幼稚園の時から、ひらがなやカタカナを書くのが好きで、ドリルをやっていました。けれど小学生になってから、宿題で出るひらがな練習が苦手なようです。少しでもはみ出したり、とめ・はらいができないと、癇癪を起します。「ゆっくりでいいから、1回で成功させてみようよ!」と言っていますが、早く終わらせて遊びたいという気持ちがあり、つい早くやろうとして、雑になってしまいます。親としてどこまで厳しく教えたらいいのか、夫と一緒に現在とても迷っています

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Q.ひらがなの練習が苦手で、はみ出したりすると癇癪を起こします。どこまで親として厳しくしたらいいですか?

小学1年生の男の子です。毎日宿題が出ます。

幼稚園の時から、ひらがなやカタカナを書くのが好きで、ドリルをやっていました。

けれど小学生になってから、宿題で出るひらがな練習が苦手なようです。

少しでもはみ出したり、とめ・はらいができないと、癇癪を起します。

「ゆっくりでいいから、1回で成功させてみようよ!」と言っていますが、早く終わらせて遊びたいという気持ちがあり、つい早くやろうとして、雑になってしまいます。

親としてどこまで厳しく教えたらいいのか、夫と一緒に現在とても迷っています(ざきさん)

A.幼稚園時代と小学校でのひらがなは、位置づけや意味が違うのです!

出典:あんふぁんWeb

幼稚園時代、家庭でひらがなやカタカナを学習するのは悪いことではありません。

ただ「ひらがな」や「カタカナ」そのものが学びに対象になります。

つまり、字そのものや、単語そのものを覚えることが中心になるということです。

小学校では、文字を覚えるのは文章を読み書きするための準備段階という位置づけですから、幼稚園とは全然違うのです。

ノートに書かせるためには、真っ直ぐ書いたり、はみ出したりしないようにさせていく必要があります。

また文字の中央をそろえることも大事なポイントです。

つまり、ひらがなにしてもカタカナにしても、ノートに文章を書いたり、黒板を視写するためのものであり、教科書の内容を深く理解するためのものなのです。教科書の内容を深く理解するためには、それなりの言語能力が必要ですし、教科書や授業を通して言語能力を高めていくのです。

その言語能力のベースになるのは、ひらがなやカタカナであるのは、いうまでもありません。

そのため、1年生の担任はひらがなやカタカナをしっかりと教えることに腐心するのです。

そうした教師の意識を反映して、お子さんは「しっかり書けないといけない」と強く思ってしまっているのだと思います。

早く終わらせたいから、つい雑になってしまうということもあると思いますが、「きちんと書かなくてはいけない!」という思いとの葛藤があるのではないでしょうか。

そう考えると、お子さんはすごく真面目なのだと思います。

だからこそ「ゆっくりでいいから、1回で成功させてみようよ!」という言葉がうまく入らないのかもしれません。

つまり「字をきちんと書けていないよ!」というメッセージだと伝わっている可能性があるからです。

ノートを拡大してみてはいかがでしょうか?

はみ出したり、とめ・はらいができないのは、ノートのマス目が小さいのかもしれません。

1年生では、学年の先生で話し合って、それぞれの教科のノートを選びます。

「だいたいこの位のマス目なら、書くのによいだろう」と考え、学年で同じノートを使うようにします。

その方が指導しやすいし、学年での指導を統一しやすいからです。ノートを選ぶのに個人の状況はあまり考えません。

ですからノートがその子に合っていない場合もあるのです。ノートのマス目を拡大してみると、きれいに書けるかもしれません。

字の形を取る時に、ある部分を大きく書くとそれに合わせて他の部分も大きく書かざるをえないので、結果的にはみ出てしまうのではないかと思います。「はみ出ないように…」と教えるよりも、拡大コピーして「はみ出しても大丈夫」という逆転の発想をしてみてはいかがでしょうか。

親が一部を書き、残りを子どもに書かせるなど柔軟な対応を!

その他に親が一部を書き、残りの部分を子どもに書かせるのもひとつの方法です。

一部を親が書いてあげることで、残りの部分の大きさがそろい、結果としてマス目に入るようになります。

宿題でも、最初だけ手伝ってあげて、あとは自分で書いていくようにさせるといいです。

「全部子どもに書かせるのが当たり前」という考えから離れてみてはいかがでしょうか。

この方法にしても、ノートのマス目を大きくする方法にしても、ちょっと視点をずらしてみると見えてきます。

このことは子育て全体にもいえることです。枠からはみ出ていることを叱るのではなく、その枠を大きくしてみて、その枠に入るようになったら、次の手を考える。子育てや教育というのは、そうした柔軟な発想が必要な場合があるのではないかと思うのです。

そうした視点の柔らかさが、今の子育てには必要なのだと思うのですが、いかがでしょうか。

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出典:あんふぁんWeb
出典:あんふぁんWeb
出典:あんふぁんWeb
出典:あんふぁんWeb

増田修治先生 

白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。

1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。

若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。

「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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