【新学期・新生活】バタバタな毎日には”動線の整理”で心地よい暮らしへ
”動線を整える”TVや雑誌で見かけるけれど、本当のところ何をどうすることが”動線を整える”ことなのかわからない…。そんな方におすすめな”動線の整え方”。まずは簡単、自分や家族の動きを観察するだけ。それだけで家族が自分で出して、自分でしまえる、負担のない動線収納が見えてきます。
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生活リズムの変化やモノの増加で乱れる動線
4月からの新学期、新生活もそろそろ落ち着き、新しい生活リズムにもそろそろ慣れてきたころかもしれません。そんな体が慣れてきたころにふと家を見渡してみると、「前より家が散らかるようになった…」「前にも増して朝バタバタするようになった…」と感じることはありませんか?
子どもの入園・入学はもちろんのこと、新しいことが始まると必然的に家の中のモノが増えます。朝起きてから玄関を出るまでの動作を考えてみても着る洋服が変わったり、持って出る荷物が変わったり、生活スタイルが変わると扱うモノも変わるという人がほとんどです。
そんなときに今までと同じ収納の仕組みでとりあえず入れておく・置いておくというモノの収め方をしていると新しい生活スタイルに合わせて変化した自分の動きに合わず、モノの定位置が決まらなかったり、出し入れしづらくて乱れる、動作がスムーズに流れず時間が足りなくなってバタバタするとなってくるのです。
これを「動線が乱れている」と言います。
では、この”動線の乱れ”、放っておいていいのでしょうか?
”動線の乱れ”は放っておくと、忘れ物やイライラの原因にもなります。時が経てば慣れるというものでもありません。ちょっとした工夫で解消できることもあるので一度じっくり暮らしを見つめ直してみましょう。
”クローゼット動線”を整えるときのポイント
朝起きてからの動線で一番乱れがちなのが”クローゼット動線”です。
朝起きてから玄関を出るまでの動作を思い浮かべてください。こんな話をすると大抵の人が「朝起きて、ご飯を食べて、歯を磨いて、顔を洗って、化粧して、着替えて、家を出る」というような感じで答えてくれます。
注目すべきは「着替えて」の部分。この一言の間に家中をあちらこちらへ歩いている人は意外と多いです。
”着替える”の中には、「コーディネートを考える→トップスを着る→ボトムスを着る→靴下を履く→アクセサリーを付ける→ストール・帽子を被る→(ジャケットを着る)→姿見でチェックする→鞄を持つ」とこんなにもたくさんの動作が入っているのです。
この動作、あなたは家の中をどのくらい動きながら準備できていますか?
こうやって改めて考えてみると「朝から1階~3階まで動き回っていました…」という人もいますし、そこまでは動かなくても「クローゼット以外にもアクセサリーは洗面所、帽子は玄関、鞄は和室」と何か所にも分かれている人は多いです。
この動く距離を短く整えていくのが”動線を整える”ということ。
実は私は、上の「着替える」の動作の「コーディネート~姿見でチェック」までの行程を3歩の範囲内で終わらすことができます。(鞄だけはスペース上別の場所に収納しているのですが)
和室の押入れをDIYしたクローゼットに鞄以外のものはまとめています。
小さく浅い引き出しがたくさんあるチェストにはアクセサリーや靴下以外にもハンカチやマスクなど外出時に必要なものが全て収まっています。
姿見もコーディネートが終わったその場で2枚重なっている襖の奥側をズラすと襖に張り付けた薄い鏡が出てくる仕組みにしてなっているのです。
定位置の決まっていないことが多い「一度着たけれどまだ洗わない洋服」のためのスペースもしっかりと作っています。
こうやってコーディネートの動線を整えることで着替える時間がかなり短縮できますし、家族全員の動線もこれと同じように考えるので家族同士の動線がぶつかり合うこともないので1日で一番忙しい朝の時間帯に「なんだか込み合っている…。邪魔だな~」と感じることもありません。
まずは、着替えるときの自分の動き、そのときに必要なモノの定位置をよく見比べてみてくださいね。
”洗濯動線”を整えるときのポイント
クローゼットの動線と同じようにもう1つ、必ずチェックしておきたいのが”洗濯動線”です。
これは、「洗濯物を洗う→干す→取り込む→畳む→クローゼットにしまう」という動線のことです。
こちらは家の構造上物理的な問題で、これ以上は縮めることができないということもありますが、「これしかない!」という思い込みを外すと改善の余地がある場合もあります。
例えば、「クローゼットに畳んだ洋服をしまう」という思い込みを外して、スペースが許す限り掛ける収納にすべて変えると、畳むという行程自体がなくなるかもしれませんね。そうなると、ハンガーをステンレスの丈夫なモノに変えるだけで外干しの状態のままクローゼットに掛けられるようになり、ハンガーを掛け替える手間が省けます。
更には、干すときに人別に干しておけばクローゼットに戻すときもかなり楽になります。となると、もしかすると干しさえすれば後は家族が自分の乾いた洋服を部屋に戻してくれるようになるかもしれません。
「取り込んで、畳んで、しまう」だと家族にもハードルが高いですが、干してあるものから自分の洋服のグループだけをガチャンと移動させるだけならば希望が持てますね。
それ以外にも”しまう”というところに注目すると、そもそも先ほどお伝えした”クローゼット動線”が整えば”洗濯動線”も整うということになりますね。クローゼット動線が整うと着替えるときに楽になるだけでなく、洗って畳んだものをしまうときも楽になります。
こんなところの動線にも注意!
よく乱れがちで整えると効果の大きい2大動線は先ほどの「クローゼット動線・洗濯動線」になりますが、暮らしの中には他にも様々な動線があります。
例えば、ゴミ捨て動線。
ゴミ箱の位置やゴミの分別のしやすさ、ゴミの出しやすさに加えて、ゴミ袋の収納の位置も重要ですね。
わが家はゴミ箱を置いている横の家具の側面につっぱり棒を2本取り付けてゴミ袋収納を作ってしまいました。
その他にも、ゴミ箱の底にゴミ袋のストックを入れておくという方法もあります。
但し、ゴミ捨て動線で1つ注意してほしいことは、動線の短さばかりにとらわれてゴミ箱の数を減らしてしまうこと。確かにゴミ箱を減らすとゴミを集める手間は省けますが、その前にゴミを捨てることが億劫になって机や床にゴミが置きっぱなしとなってしまうこともあり何だか本末転倒。ゴミ箱の数と動線の距離のバランスには気を付けなければいけません。
あとは、メイクする場所とメイク道具を収納する場所の”メイク動線”や”キッチン動線”、そこに子どもやご主人それぞれの動線も。
動線に注目して家中を見つめなおすだけで毎日のバタバタや家の散らかりの原因がいくつも見つかるかと思います。その小さな原因を1つ1つクリアして積み重ねることで「最近忘れ物をしなくなった!」「毎日出発時間には余裕を持って準備できるようになった。コーヒー一杯がゆっくり飲めるようになった。」と心地よい暮らしに繋がっていくのだと思います。
動線を邪魔しない収納とは
短く整った動線が見えてきたら、その動線を邪魔しないようにモノを配置しなくてはいけません。邪魔しないようにと言っても最適な動線が分かったならば、その動線上に必要なモノを配置していくのが一番なのです。
そんな時におすすめしたい収納グッズの1つは「フック」。
習い事から帰ってきた子どもに子ども部屋に入ってバッグを床に放り投げるのではなくてきちんと定位置に戻してほしいときは、部屋の一番奥の棚に置いてというのではなく、ドアの裏など入ってすぐの場所にフックを使ってそこに掛ける仕組みすれば、動線も短く掛けるだけなので子どもにもやりやすくなります。
クローゼットにフックをつけるのも、バッグやストール、帽子などを掛けられるので便利ですね。
フックは床から宙に浮いているので動線上に配置しても動きを邪魔することがないのでぜひ有効活用してください。
またいつも出しっぱなしが多い場所や出しっぱなしになるモノが決まっているときはそこが動線上でそこに収納スペースがあるのが一番いいとモノから発見できる場合もあります。でも、その場所に家具を置くのは無理があるという物理的な問題を抱えてる場合は多いです。そういう場合は「フック」に加えて「スツール」や「カゴ」を置くのも1つの方法ですね。
でも、その場合は必要以上に大きなものを置かないこと。大きなモノを置いてしまうと「〇〇置き場」ではなく「何でもとりあえずおいていい場所」となってしまいます…。
わが家ではまだ洗わないパジャマのカゴを寝室から動線上の洗面所に移動しただけで脱ぎっぱなしのパジャマがきちんとカゴに入れられるようになりました。
まとめ
「何だかうまくいかない…散らかる…バタバタする…」というときには、いきなりモノの収納家具を買ったりグッズを買ったりするのではなく、まずは自分や家族の動きを観察してそれぞれの動線を1つずつ把握することから始めてくださいね。そして、その動線を整え、整った動線に沿った細かな収納を考えていくというのが、無理のない維持しやすい暮らしに繋がっていくのです。
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