学童保育指導員をはじめてみたい方へ。子供が好きなら向いているお仕事です

共働きの親を持つ小学生が、下校後の時間を過ごす学童。そこで、子供達をサポートしながら見守るのが学童保育指導員です。学童という身近な場所での仕事にもかかわらず、学童保育指導員については実態が見えにくく、情報が少ないですよね。今回は、そんな学童保育指導員の仕事内容や必要な資格に...

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共働きの親を持つ小学生が、下校後の時間を過ごす学童。そこで、子供達をサポートしながら見守るのが学童保育指導員です。学童という身近な場所での仕事にもかかわらず、学童保育指導員については実態が見えにくく、情報が少ないですよね。今回は、そんな学童保育指導員の仕事内容や必要な資格についてご紹介します。

1.学童保育指導員とは

学童保育指導員とは?

学童保育指導員とは、学童保育で働く職員のことを指します。学童保育とは、小学校が終わった放課後や夏休みなどの長期休暇中、両親が仕事や介護などで子供を見ることができない家庭が利用する施設のことです。就学前は保育園を利用していた子供が、小学校入学後は、学童を利用するケースがほとんどになります。この学童保育で、親に代わって子供を見守りサポートすることが、学童保育指導員の主な仕事になります。

放課後のサポート助かります

放課後児童支援員とのちがい

学童保育で働く職員には、学童保育指導員の他に放課後児童支援員もいます。両者の仕事内容に違いはありません。では、何が違うのかというと、資格の有無になります。

放課後児童支援員というのは、共働き世帯の増加を背景にして、学童保育の質を高めることを目的に、2015年に新設された民間資格です。現在、学童保育には1名以上の放課後児童支援員の配置が義務付けられています。この資格の設立以降は、無資格で学童保育で働く職員を指して、学童保育指導員と呼ぶようになりました。

2. 学童保育指導員になるには

子供好きな方は是非!

必要な資格はない

学童保育指導員になるには、特別な資格は必要ありません。各学童保育施設の募集に応募し、採用されれば働くことができます。パート、アルバイト、非常勤など雇用形態も様々です。

筆者も以前、2年半ほど学童保育指導員として働いていたのですが、それ以前に特別な資格や保育現場での経験はありませんでした。学童保育の掲示板に貼ってある「アルバイト募集」の紙を見て応募し、面接を受けて採用されました。

筆者の他に働いていた職員も、子育てがひと段落した主婦のアルバイトが多く、正職員以外に資格を持っている人はいませんでした。もちろん、保育現場での経験や保育士の資格があれば、十分に現場で活かすことができるので、持っているという方は強みになると思います。

学童保育指導員に向いている人 

・子供が好き 一番大事なことは、なによりもまず子供が好きなことです。学童保育指導員は勤務中、ずっと子供と一緒に過ごします。特に、夏休みなどの長期休暇中は、朝から夜までの長い時間になるので、子供が好きでなければとても続けることは難しいでしょう。

・体力がある 自由遊びの時間には、子供を公園や体育館に連れていていき、一緒になって身体を動かす遊びをすることがあります。必ずしも子供と一緒に遊ぶ必要はありませんが、ほとんどの場合「一緒に遊ぼう!」「鬼ごっこしたい!」などと子供から誘われます。

相手は元気いっぱいの小学生なので、この遊びが思ったよりも体力を使います。筆者が働いていた学童保育では、1名だけ男性の学童保育指導員がいたのですが、体力がありパワフルに遊んでくれるので、子供に大人気でした。

室内でも「おんぶしてー」と背中に乗ってきたり、抱き着いてきたり、子供のパワーはとどまるところを知りません。そのパワーにこたえてあげるには体力が必要になります。

・感情が安定していて穏やか 子供はいつも笑顔で機嫌がいいとは限りませんし、自分と合う子供ばかりとも限りません。中には、人を傷つけるようなことを平気で言ったり、すぐに泣き出したり、怒って道路に飛び出してしまうような子供もいます。特に学童は、必ずしも広いとはいえない空間で、多くの子供が密集して長時間過ごします。その結果、ケンカやもめごとは日常茶飯事。

子供間のトラブルや、負のパワーをぶつけてくる子供に対して、感情的にならず対処することが大切です。毎回、感情的になってしまうと自分も疲れてしまいますし、子供も不安になってしまいます。

学童保育内では、しっかりと子供の話に耳を傾け、どんな状態の子供も受け入れようという気持ちを持って、子供と接することが必要です。自分の感情をコントロールして、常に穏やかであるように意識することができる人は、学童保育指導員に向いているといえるでしょう。

感情に左右されないように

3.学童保育指導員の仕事内容

子供達が安全に過ごせる居場所作り

学童保育指導員の仕事は、子供が学童保育にいるときだけではありません。子供の下校が始まるのは、大体15時前後ですが、学童保育指導員はその前から出勤します。筆者が働いていた職場では、13時が勤務開始時間でした。

何をしているかというと、子供の様子や運営に関する会議、掃除、必要なものの買い出し、イベントに使う道具の準備、在庫の確認などです。学童保育によって異なりますが、筆者が働いていた学童保育では、「誕生日会」「七夕」「ハロウィン」「クリスマス」などのイベントを大事にしていたため、行事の前後はいつもよりバタバタと忙しくしていました。

また、読書コーナーの破れた本をテープで補強したり、机にぐらつきがないか確認してネジを閉めなおすなど、道具や施設内の点検も欠かせません。子供が安全に過ごすために、子供が学童保育にいない時間の仕事もとても大切なのです。

子供の安全が第一

子供達の活動(遊び・勉強・食事)のサポート

子供にとって学童保育は、放課後の時間を家庭と同じように過ごす場所です。友達と遊び、勉強をして、おやつを食べます。学童保育指導員は、その全てにおいて、子供たちを見守り、適切なサポートをします。

たとえば、おやつの時間には、アレルギーのある子供に対応済みのおやつがちゃんと配られているかを確認したり、牛乳をこぼした子供の手伝いをしたり、なかなか食べない子供に話しかけたりして、子供全員が時間内に楽しく食べ終えることができるように気を配ります。

勉強の時間には、ふざけている子供に注意をしたり、宿題の分からない箇所を教えたり、全体に気を配りつつ、困っている個々の子供に対応します。勉強の時間は、個々の子供の学力を上げるという塾のようなイメージではなく、全体として静かに勉強をする時間と空間が確保できているかということを、より意識しています。

1日の仕事の流れ

学童保育には、基本的に通常授業のパターンと、夏休みや冬休みなどの長期休暇中のパターンと2つあります。細かい部分は、各学童保育によって異なるので、筆者の働いていた学童保育の例を参考に、一般的な1日の流れを紹介します。

・通常授業の1日  指導員の出勤は13:00。子供が下校してくるまで、掃除、会議、在庫の確認など、必要な業務をして過ごします。15:00を過ぎると、低学年から徐々に下校開始。学童保育にやってきた子供に「おかえり!」と声をかけながら、子供の様子を確認し、連絡帳を出すように促します。

15:30頃になると、おやつの準備を始めます。筆者の働いていた学童保育では、別の階にある調理室で専任のスタッフがおやつを調理していたため、時間になると学童保育指導員が、調理室まで取りにいっていました。

高学年も下校をしてきて、大体全員が揃う15:45頃になると「いただきます」の合図で全員一斉におやつの時間になります。食べ終わった子供から席を離れ、自由に過ごします。食べるのが遅い子供に声をかけながら、片付けをしておやつの時間は終了です。

16:00になると、天気がいい日は外遊びの時間になります。全員で公園に向かう場合は、戸締りをして、人数確認をしてから出発です。公園に行きたい子供と、室内で遊びたい子供と別れる場合は、学童保育指導員もそれぞれ数人ずつに分かれます。17:00頃に遊びの時間は終了。公園に行った子供も戻ってきて、いったん全員が集合して座り、スタッフの話を聞く「今日の会」の時間になります。

メリハリが大事ですね

その後、勉強の時間が始まり、子供は学校や塾の宿題などそれぞれの課題に取り組みます。特に机に向かってやりたいことがない子供や、勉強がしたくないという子供は、読書コーナーで本を読むこともあります。勉強の時間が終わると、あとはお迎えが来るまで自由時間。そのまま勉強を続ける子供もいれば、遊ぶ子供もいます。

18時を過ぎると、徐々に保護者が迎えにやってきます。子供の様子を保護者に報告し、子供を見送ります。全員が退所すると、施設内の片づけをして終了です。筆者が働いていた学童保育は、大体最後の子供が19時頃に帰るので、仕事が終わるのは19時半でした。

・長期休暇中の1日 小学校が1日休みの場合は、学童保育は8時頃~19時頃という長時間になります。筆者が働いていた職場では、朝一からの指導員と、午後からの指導員と2つの時間帯で分けて交代制にしていました。

まず、8時に出勤し、午前中に勉強の時間と遊びの時間があります。夏休みなどに「流しそうめん」「調理実習」「映画鑑賞」などの特別なプログラムがある場合は、半日をそれに費やすこともあります。お昼ご飯は、子供は各自お弁当を持ってくるので、学童保育指導員もお弁当も持参し、子供と一緒に食べます。その後、自由遊びの時間になり、15:00頃におやつ。それ以降は、通常の日と同じ流れになります。

ただし、長期休暇中は、学童保育にいる時間が長いため、子供はストレスをためがちでトラブルもよく起こります。夏休みは暑くて体調を崩す子供も出てきます。いつもより、子供達の様子を注意してみていく必要がある時期です。

笑いあり涙あり。子供達のパワーをもらって元気に働こう

学童保育というと、人によっては、子供の笑顔と笑い声があふれる楽しい場所というイメージを持っているかもしれません。しかし、筆者の経験では、そればかりではありません。

無邪気な笑顔

子供は正面から感情をぶつけてきます。傷ついたり、泣きたくなってしまったり、自分の力不足を感じることも少なくありませんでした。「もう自分には無理かもしれない」と落ち込みながら翌日出勤すると、今度はとびきりの笑顔を向けてくれ、それでまた立ち直る…ということの連続。

良くも悪くも子供はとってもパワフルです。学童保育指導員というは、その子供のパワーを受け取って、自分も元気に強くなれる仕事です。子供が好きなら、チャレンジしがいのある仕事ですよ!

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