お客様指定のタイルの確認

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お客様から建材の商品指定を受けることがしばしばあります。
「建売やハウスメーカーの決まりきった仕様にされたくないから、建築家に頼んだ」という意識を持っていれば当然のことです。

こちらはありとあらゆる素材に精通しているわけではないので、カタログの性能値や実際のサンプルを取り寄せたりして、使ったときに問題が起きないか確認をします。

こんな例を紹介します。
玄関の床にはこのタイルを使いたい、と商品指定がありました。
その商品は輸入建材を扱う大手の取り扱いで、床で使うには問題ありません。
水拭きを想定して玄関の巾木を同じタイルで立ち上げようとすると、タイルの木口が出てきます。
タイルには無釉と施釉があり、タイルの色を土(+鉱物などの添加物)の焼成で出すのか、吹き付ける釉薬で色を出すかに分かれます。
無釉のわかりやすい例がレンガです。レンガはどこでカットしても全部レンガ色です。
施釉だと、タイルの木口は生地のままになります。無釉の場合でも、カット面が表面と幾分違う色合いのこともあります。
施釉でも、木口がでてくる箇所用に面取りタイプを用意している商品もあります。
今回の場合、無釉だったもののカット面の色合いが違ったために、壁と珪藻土との間に見切り材としてアルミのアングルを入れようと考えました。アルミのアングルもシルバーのほか白もあり、どっちがいいか検討しているのが下の写真です。

検討の結果、土と土の間に金属は似合わないだろうということから白で行くことにしました。写真で見ると、シルバーのほうが馴染んで見えますよね?でも実際にはそうではないのです。金属の光沢の具合が判断を迷わせます。

ところが、お客様に事情をお伝えしたところ、似た風合いで面取りタイプのあるタイルをご自分で見つけ出してくださいました。お客様のファインプレーです。

他の例では、海外製品でしばしばあるのですが、外部に使うもので性能値が明記されていない商品ですと、設計者としては躊躇せざるを得ず、その場合は必ず報告します。どうかご理解のほどを。

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白崎泰弘・白崎治代のパートナーシップによる設計事務所。男女両方の視点から設計し、機能的でありながら、住み手の心に響くデザインを心がける一級建築士事務所です。

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