【奥さま、映画の時間です＃24】味のある古民家が舞台の映画作品から和テイストのインテリアを学びましょう。

樹木希林の演技にも注目『モリのいる場所』

『南極料理人』や『横道世之介』など、独特の世界観を手掛ける沖田修一監督の最新作がこちらの作品となります。自宅の小さな庭を30年以上、毎日探検し、植物や虫を観察し続ける画家の守一（モリ）94歳と、その妻秀子76歳、そんなふたりのもとには毎日多くの人が家を訪れ、いろいろなドラマがうまれます。温かい毎日のある1ページを垣間みてみましょう。先日亡くなられた樹木希林の演技が光ります。大変惜しい方を亡くしました。

登場する古民家は、モリが愛する庭も相まり、とても魅力的な作りとなっています。映画だから美しい、というわけではなく、そこに生活感がでてくることによりリアルに感じることができるという点にも注目です。

小津映画の代表作『東京物語』

1953年、かの小津安二郎の代表作として制作されたこちらの作品は、「世界の小津」を世に知らしめる一作となりました。「家族」という欠けがいのないはずの絆は、ときとともにバラバラとなる家族の切なさを、独特の世界観を出す小津安二郎の手法で描いたこちらの作品は、世界中から注目されました。

尾道の民家で暮らす周吉とその妻のとみ、舞台は戦後間もなくの頃。尾道の海からさざ波が聞こえるような、ふたりが暮らした古民家にきっと憧れるはずです。まるで小津作品のような落ち着いた雰囲気をご自宅にも取り入れたら、きっとリラックスできることでしょう。

是枝作品のリアリティに注目『海街ダイアリー』

今年2018年の第71回カンヌ国際映画祭において、最高賞であるパルム・ドールを獲得した是枝裕和監督の『万引き家族』は大変話題となりました。そんな是枝監督が手掛けるこちらの作品は、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずという今をときめく豪華キャストが4姉妹を演じます。まさに美人4姉妹でございます。鎌倉を舞台に繰り広げられる家族という名の人間模様、家族だからこそある確執など、その内容は濃いものとなっております。

古民家ながら若い女性4姉妹が住む様子は、古いながらも若者らしいおしゃれなテイストを感じることができます。また、是枝作品全体を通して言える、もともとこんな家があるのではないか？　と錯覚してしまうほどの圧倒的なリアルな生活感あふれるセットは、より実生活に近いものを感じるはずです。

都会の喧騒から離れた大自然・北海道に行きたくなる『しあわせのパン』

東京から北海道の月浦に移り住み、パンカフェ「マーニ」を始めた夫婦、りえと水縞。美しい湖が見渡せる丘の上に建てられたこちらのカフェでは、水縞がパンを焼き、りえがコーヒーを淹れ、料理をつくります。日々いろいろなお客が訪れるカフェの人間模様が交錯する一年間を描きます。

まったりとした雰囲気を楽しめるこちらの作品に登場するのは、無駄なものを省いたシンプルな民家。きっと誰もが憧れるスローライフがそこにはあります。こんな夫婦になってみたい、きっと観終わったあと奥さまは思うはずです。地元・北海道のスター、大泉洋の演技にも注目です。

古民家のようなリラックスできるインテリアはいかがでしょう

やはり歴史ある古民家を見ると、どこか懐かしい気分に浸ることができます。直接行くのは難しいかもしれませんが、映画なら気軽に観ることができます。洋風のお部屋でも例えば古民家のような落ち着いた雰囲気を演出できたら、きっと奥さまのお部屋がさらにおしゃれになることでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

それでは、あなたが映画との出会いによって人生がより豊かになりますように、ごきげんよう。

●ライター　ロックス