《ライスジュレ》って?生産者にも消費者にも嬉しい新時代のお米を使った新食材が誕生

日本人にとっての主食といえばお米。ところが、パンやパスタなど食の欧米化が進んだことで、その消費量は年々減少していることをご存知でしょうか。

日本人にとってのソウルフードとも言えるお米の可能性を切り開き、消費拡大と農業をサポートしたいという思いから商品化された《ライスジュレ》について、農業機械メーカー〔ヤンマー〕のブランドコミュニケーション部広報グループの古本舞唯さんに開発秘話や製品の特徴をお聞きしました!

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可能性は無限大。新食感《ライスジュレ》で日本の食卓が変わる!

――〔ヤンマー〕といえば、日本を代表する発動機や農業用機械のメーカーですが、なぜ、食品を販売することになったのでしょう。

古本舞唯さん(以下、古本さん):農業用機械の製造・販売を通して、わたしたちは長きに渡って日本の農業や農家のみなさんと深く関わってきました。ところが、時代の移り変わりと共に食の欧米化が進み、お米の代わりにパンやパスタなどを食べる人が増えたことからお米の消費量は減少傾向に。お米の消費拡大と日本農業の活性化に何かできることはないかと模索する中、《米ゲル》いう食品に出会いました。

――《米ゲル》とはどんな食品なのでしょう。

古本さん:《米ゲル》は、2013年に農研機構が開発した高アミロース米を原料とする食品素材です。高アミロース米は粘りが少ないため、日本の食卓で「ご飯」として食べるのには向かないとされています。ところが、高アミロース米に水を加えて攪拌し、おかゆのような状態で一定期間放置していたところ、ジェル状になることが判明。これが《米ゲル》です。特徴としては保水性が高く、時間が立っても離水しにくいため、パンやお菓子など小麦粉や米粉の代わりに使うことでもっちり感が持続します。

――それは、米粉ユーザーとしては気になります!

古本さん:この《米ゲル》を量産化することでお米の新たな付加価値を創出できれば農家支援に繋がる、という発想から《ライスジュレ》のプロジェクトが立ち上がりました。生産工場を作り、契約農家さんに原料となる米づくりをお願いし、ようやく商品名《ライスジュレ》として販売できるようになりました。

――米粉で作るパンはすぐにパサパサしてしまうという印象ですが《ライスジュレ》を使えばしっとりとしたお米のパンを作ることができるというわけですね! では、《ライスジュレ》の具体的な使い方を教えてください。

古本:《ライスジュレ》は、加水量の調整により、柔らかいゼリー状から弾力のあるゴム状のものまで物性を変化させることができるので、いろいろな料理に応用することができます。パンやケーキなどはもちろん、ハンバーグのつなぎに《ライスジュレ》をパン粉の代わりに使うことで、肉汁を閉じ込め、よりジューシーかつ、ふっくらとした仕上がりに。ソースのとろみ付けにも適していますし、クリームシチューに入れたり、小麦粉の代わりにさまざまな料理に応用できます。

――すごい!

古本:原材料はすごくシンプルにお米と水のみ。無添加、グルテンフリーなので、健康志向が高い方にもお使いいただけるのではないかと思っています。

プレミアムマルシェで新しいお米の魅力を再発見!

ECサイト〔premuimmarche.com(プレマル.com)〕で購入できる《おうちdeプレマルセット》

――《ライスジュレ》はどこで購入することができますか?

古本さん:当社が運営するECサイト〔プレミアムマルシェpremiummarche.com〕でご購入いただけます。サイト内では《ライスジュレ》を使ったレシピの公開や、自社農場で採れた野菜を使ったオリジナルドレッシングなども販売しています。〔プレミアムマルシェ〕では、つくり手が手間をかけてこだわり抜いた食材をみなさまにお届けすることで、ワクワクするような食の体験を通じた新しい豊かさを提案しています。

――《ライスジュレ》に興味はあるけれど、今までなかった食品なだけに、どうやって使って良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

古本さん:実はそこがもっとも苦労した点で、今までなかった食品なだけに、どうやって知ってもらうかが大きな課題でした。そこでまず、パンメーカーやお菓子メーカーなどにアプローチをし、小麦粉の代わりなどに使っていただくことを提案させていただきました。

――なるほど、業務用として!

古本さん:《白い恋人》でおなじみの〔石屋製菓〕さんでは、《ライスジュレ》と小麦粉を組み合わせて新しい食感を実現した《Sitoli GATEAU(シトリ ガトー)》を商品化され、ご好評いただいているとのことです。また、お好み焼きの〔千房〕さんは、もともと米粉のみを使ったお好み焼きの開発を検討していたそうですが、食感のパサつきと、ふんわり感がでないという課題があったそうなんです。米粉に《ライスジュレ》を加えたところ、もっちりとした食感が出たとおしゃっていただきました。

〔石屋製菓〕のISHIYA GINZAで販売されている、《ライスジュレ》を使った《Sitoli GATEAU(シトリ ガトー)》
●提供:石屋製菓

古本さん:〔プレミアムマルシェ〕では、ヤンマー大阪本社の社員食堂を週末ランチ限定で一般の方に開放し、生産者の顔が見える新鮮食材を使用したスペシャルメニューを提供しているほか、食べていただいたメニューがお家でも作れるように、レシピの提案や農産物・加工品の店頭販売も行っています。

ヤンマー大阪本社の社員食堂では週末のランチ限定で一般に開放し、プレミアムマルシェ特選の食材を使った料理を提供。「お米も野菜もおいしい!」と評判。

添加物フリーの食事で、食卓に新しい豊かさを

――《ライスジュレ》の今後の展望をお聞かせください

古本:食品素材として、塩や砂糖と同じ感覚でご家庭でも使っていただくことが目標です。その先にあるのは、誰もが安心して食べることができる食材の創出です。食べることにストレスを感じず、自然の恵みやおいしさを感じながら食事を楽しんでいただきたいですね。

まとめ

10月下旬に開催される世界最大級の食品見本市『SIAL Paris 2018』に出展した《ライスジュレ》。BIO(オーガニック食材)に関心が高い欧米の国々からも注目を集めそうですね。

日本人のソウルフード、お米の可能性を最大限に引き出した《ライスジュレ》。新食感の食品素材は、毎日の食卓をより豊かにしてくれることでしょう。

●インタビュー、文 ねこりょうこ
●写真 土佐麻理子

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