愛車を「盗難」「車上荒らし」から守ろう!知っておきたい傾向と対策とは?
車両盗難や車上荒らしなど、車を狙った被害は後を絶ちません。このような被害では貴重品や車が盗まれるだけでなく、ローンだけが手元に残ってしまったり、盗まれた運転免許証やクレジットカードを悪用されたりなど、さらに被害が拡大する可能性もあります。
今回は近年の車を狙った被害について、狙われやすい車種や被害件数の多い場所、時間帯など様々な観点からご紹介します。ご自身が被害者にならないためにもぜひ参考にしてみてください。
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車両盗難被害の多い車種は?
被害に遭いやすい車種には傾向があります。以下では、2014年に盗難被害件数の多かった車種のワーストランキングを見てみましょう。
【ワースト1位】トヨタ ハイエース
2014年時点で7年連続のワースト1位は、海外で人気の高いハイエースでした。海外の窃盗団による被害が非常に多く、盗難されたハイエースが海外現地でバスとして使用されていることも少なくありません。
【ワースト2位】トヨタ プリウス
ハイエースと並んで盗難被害の定番になっているのが、プリウスです。近年はハイブリットカーやコンパクトカーの人気が高まり、ランキング翌年の2015年には1位のハイエースの盗難被害件数を上回りました。
【ワースト3位】トヨタ ランドクルーザー
こちらも海外で非常に人気の高い車種で、これまでに何度もワースト1位を記録しています。高級車でもあるため、十分な防犯対策が必要な車です。
【ワースト4位】トヨタ セルシオ
現在は販売が終了していますが、人気が衰える様子はなく未だ盗難被害が頻発している車種です。
【ワースト5位】トヨタ クラウン
知名度の高さからも人気をうかがうことができます。盗難件数が毎年比較的多く、今後も被害が高いと予想されている車種です。
上記のランキングを見て、盗難被害は圧倒的にトヨタメーカーが多いことにお気づきでしょうか?トヨタは特に海外で人気が高く、ランキング6位以降にも「マークX」や「ハリアー」などトヨタ車の名前が挙がっています。そのほか、「スバル インプレッサ」「いすゞ エルフ」「ホンダ インテグラ」も盗難件数が多く、「インプレッサ」は車体だけではなくパーツが狙われることもあるほど人気があります。
ただし、上記のランキングにご自分の車種が無かったからと言って油断は禁物です。ハイブリットカーやコンパクトカーをはじめ、軽自動車やミニバンの盗難被害も近年は増えつつあるので、車種に関わらず防犯対策はしっかりと行いましょう。
愛車が盗まれるかも!? 車両盗難の手口を知ろう
車両盗難は、無施錠などによって車の鍵を挿した状態で盗まれる「キーつき盗難」と、鍵を抜いて施錠した状態で盗まれる「キーなし盗難」に分けられます。盗難の被害に遭う車のうち半数以上が「キーなし盗難」とされており、その被害件数は年々増加傾向にあります。
犯行はグループで行われていることが多く、盗難の計画から実行、盗難後の車体修理や改造、転売まで多くの段階を踏んでいます。盗難車はナンバープレートを替えたり、車体番号や車検証を偽造したりして国内で転売されることも多いようですが、海外への不正輸出も増えています。
では、キーなし盗難には具体的にどのような手口が見られるのでしょうか?以下で詳しく見てみましょう。
【手口その1】持ち逃げ
クレーン車やレッカー車などで狙った車を吊り上げ、移動するという非常に大胆な手口です。この手口は、防犯装置が備わった車に使用されるケースが多くなっています。
【手口その2】ピッキング
ドアのキーシリンダーに金属でできた特殊なヘラのようなものを2本差し込み、開錠する手口です。さらに特殊な工具を使えばエンジンを作動させることもできるので、車の鍵が無くても持ち去ることが可能です。同じ手口でターゲットの玄関を開錠して侵入し、あらかじめ車の鍵を盗んでおく場合もあります。
【手口その3】合鍵を作成
トランクに備わっているキーシリンダーを取り外し、それを利用して合鍵を作る手口です。別の場所に合鍵を作りに行く方法が主流ですが、その場で合鍵を作って車を盗み出すケースもあります。
上記のような車両盗難を防ぐためには、「イモビライザー」の装備がおすすめです。イモビライザーとは、車の鍵に内蔵されたIDと車体内部のコンピューターが一致することでエンジンが作動する仕組みです。電子的な照合が必要なので、たとえ不正に車のドアを開けることができても、正しいIDが内蔵された鍵が無い限りエンジンはかかりません。そのため、車両盗難の防止装置として非常に安全性が高いと評価されています。
これまでは、高級車やスポーツカー以外は後付けタイプを購入するのが一般的でしたが、最近では新車の約7割がイモビライザーを標準装備しています。しかし、近年では上記でご紹介した持ち逃げによる犯行や、イモビライザーの機能を無効にする「イモビカッター」を使用した犯行もあるため、イモビライザーを装備しているからといって過信してはいけません。GPS機能の搭載や防犯カメラの設置など、防犯対策は常に怠らないようにしましょう。
車上荒らしの傾向を知ろう
近年の車上荒らしの発生件数は、2004年が約440,000件だったのに対し、2015年は約97,000件と4分の1近く減少しています。この数字は社会全体での防犯意識が高まったことを表しています。
主な要因としては街に防犯カメラが増えたことや、車の持ち主による防犯対策が挙げられます。また、2006年の道路交通法改正によって、路上などの違法駐車に対する取り締まりが強化され、路上での犯行が減ったことも大きく影響していると言えるでしょう。
しかし、被害件数が減少しているとは言え、車上荒らしの被害は毎日のように全国各地で報告されています。そのような被害の傾向を知ることも防犯対策のひとつではないでしょうか? そこで、近年に発生した車上荒らしの被害について様々な傾向を見てみましょう。
【車上荒らしの多い都道府県】
2015年の車上荒らし被害のうち最も件数の多かったのは大阪府で、被害件数は約17,000件でした。次いで被害が約9,000件の愛知県、約7,000件の東京都と続きますが、この2つと比べても大阪府の被害件数の多さがうかがえます。反対に同年の被害件数が最も少なかったのは、被害が約180件の島根県でした。
【車上荒らしに狙われやすい場所】
車上荒らしの被害が多かった場所は、「自宅以外の駐車場」「自宅の駐車場」「道路上」の3ヶ所でした。中でも、長時間側を離れることが多い飲食店など、店舗の駐車場での被害が多く、同じ理由で屋外にある月極の駐車場でも被害が目立ちました。
また、魚釣りやサーフィンの盛んな場所では、路上に停めた車に貴重品などを置いたまま海辺へ移動してしまい、被害に遭う方が多いようです。「ここは安全」「自分は大丈夫」と油断せず、狙われるかもしれないという意識をいつも持っておいた方が良いでしょう。
【車上荒らしで盗まれやすい物】
盗難の被害に遭ったものとして、金銭や携帯電話、カバンなどの貴重品をイメージされる方が多いのではないでしょうか?ところが2015年に起きた車上荒らしの報告では、最も多く盗まれたものはタイヤやドアミラー、バンパーなどの「外装部品」でした。
外装部品は高く売れるため、転売目的で盗まれることが多いようです。金銭類などと違って犯行に時間を要する場合が多いため、駐車場に防犯カメラやライトを設置しておくと防ぎやすくなるでしょう。
【車上荒らしに狙われやすい時間帯】
被害に遭う時間帯は0~6時が約1,600件、6~12時が約3,200件、12~18時が約5,500件、そして18~0時が約4,400件であるのに対し、時間帯が不明というものが約98,000件もありました。「朝仕事に行こうとしたら車上荒らしの被害に気がついた」「被害には気がついたけれど、いつ被害に遭ったか分からない」など、明確な犯行時間が分からないケースは多く見られます。
長時間車から離れた場合には、乗車時にいつもと変わった所がないか、無くなったものはないかなど異変をチェックすることが大切です。
【車上荒らしの曜日別 発生件数】
2014年の被害報告をもとに、車上荒らしの被害を曜日別に見てみましょう。
・月曜日…約6,400件
・火曜日…約6,400件
・水曜日…約7,000件
・木曜日…約6,600件
・金曜日…約6,500件
・土曜日…約7,000件
・日曜日…約7,000件
曜日による件数の差はあまり無いように思えますが、実は「被害に遭った曜日が分からない」といった被害が約66,000件もあります。時間帯より大きな単位であるにも関わらず、なぜいつ車上荒らしの被害に遭ったのか分からないのでしょうか?
それは犯行の手口が関係しています。車両盗難と同じく、車上荒らしの手口もとても巧妙です。窓ガラスが割られたり、ドアを壊したりなどして被害に遭った場合には早い段階で被害に気付くことができますが、ピッキングや合鍵による被害の場合は数日経って初めて異変に気付くこともあります。
特にトランクやダッシュボードなど、あまり開閉しない場所が荒らされていたために発見が遅れ、いつ被害に遭ったのか分からないという方は多く見られます。
防犯対策のポイントを押さえよう
大切な愛車を被害から守るためには、徹底した防犯対策が重要です。防犯が習慣になるよう、日頃から意識しておくようにしましょう。以下では、車上荒らしに遭わないための対策をご紹介していきます。
【対策その1】確実に施錠をする
施錠は防犯の基本です。車を離れる時にはキーを抜いてハンドルロックやドアロックをするのはもちろん、窓も完全に閉めましょう。コンビニなど車を離れるのが短時間の場合には、つい油断をして無施錠のまま店に入ってしまう方も見られますが、車上荒らし犯はどこでチャンスを狙っているか分かりません。少しの隙が被害の原因になってしまうかもしれないので、気をつけましょう。
【対策その2】車内に貴重品を置かない
短時間だからといって、車内に現金やカバン、パソコンなどの貴重品を置いたまま離れるのは危険なので止めましょう。また、金品でなくても個人情報が記載された書類なども要注意です。
【対策その3】防犯グッズを活用する
次はホームセンターやインターネット通販などで手に入る、便利な防犯グッズをご紹介します。
・ロック(ハンドル/タイヤ)
安い費用で防犯対策になるのが、ハンドルやタイヤのロックです。防犯対策をしていることが見た目で分かるので犯罪の抑止力になります。ハンドルロックは3,000円程度、タイヤロックは10,000円程度で購入できます。
・防犯カメラ
駐車場に防犯カメラを設置する方法も効果があります。犯罪の防止になるだけでなく、万が一被害に遭ってしまった場合にも、犯人や車の早期発見につながる可能性が高まります。
無線LANで映像をパソコンやスマートフォンに送って確認できるタイプもあり、7,000円程度で購入できます。防犯性に優れていますが電源の確保が必要なので、駐車場によっては設置が難しい場合があります。
カメラの設置が難しい場合には、ダミーカメラや「防犯カメラ作動中」などのシールによる警告も効果的です。ダミーカメラは2,000円程度で販売しています。
・防犯アラーム
車の振動やドアを開けられた時などに大きな音が鳴る防犯アラームは、相手を威嚇するという面でとても効果があります。車両盗難はもちろん車上荒らしの対策としても使え、費用も3,000円程度と安く抑えられるのでおすすめです。
【対策その4】スペアキーを置かない
スペアキーをバンパーの裏やダッシュボードなどに隠す方も見られますが、車上荒らしだけでなく車両盗難につながる可能性もあるので、この行為は非常に危険です。スペアキーは自宅に保管しておきましょう。
【対策その5】安全な駐車場を選ぶ
できるだけ防犯カメラのある駐車場や、警備員のいる安全な駐車場を選びましょう。長時間車を離れる時には路上駐車もリスクになります。
自宅のガレージにはライトを付けるのも良いでしょう。ホームセンターなどでは、1,000~5,000円程度で購入できるものもあります。
【対策その6】防犯情報の配信メールを活用する
各都道府県警が配信している防犯情報メールの配信サービスに登録をしておくと、住んでいる地域の犯罪情報や防犯情報などをメールで受け取ることができます。各都道府県警のホームページから簡単に登録できるので、積極的に活用してみましょう。
まとめ
どれだけしっかりと防犯対策をしていても、被害に遭ってしまう可能性はゼロではありません。もしもの事態に備え、車のナンバーや車台番号、車種、車の特徴をすぐに伝えられるよう手元に控えておいたり、車検証のコピーを取っておいたりすると良いでしょう。大切な愛車を守るために、できることから始めることが大切です。
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