生命保険の見直し、いったい何から始めればいいの?

「生命保険を見直したほうがいい」と分かっていても、何から始めればいいのか分からない。そもそも、生命保険の見直しが必要な理由って? 万が一のときには本当に必要な保障が受けられるの?月々の保険料はどうなるの? なんとなく加入していても、分からないことだらけの生命保険。これからの人生を安心して過ごせるように、疑問や不安を1つずつ解消していきましょう。

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生命保険を見直すポイントをチェック!

まずは、生命保険が必要な理由について確認しましょう。

家計に収入をもたらしている人が亡くなったり高度障害を負った状態となり、家計の収入が減少すると分かったとき、ご家族が生命保険金を受け取って安心して暮らせるようにする商品が生命保険です。

もしも家計収入が途絶えた場合に必要な保障内容とは、どのようなものでしょうか?

まずはご家族の生活費、お子さんの教育費、住まいにかかる費用などが考えられます。必要な金額は、共働きかどうか、お子さんの年齢や人数、賃貸か持ち家かなどの事情によって変わるものです。生命保険の契約を結ぶ際は、必要な保障内容と具体的な金額を把握し、間違いなく保障が得られるようにしておく必要があります。

ただし、「受け取る生命保険金が多額であればあるほどよい」とはいえません。多額の生命保険金を受け取るためには毎月支払う保険料も高額となり、日々の家計への負担が大きくなってしまうからです。

必要な保障の金額は一生で1度だけ計算すればよいのではなく、家庭のライフステージによって都度検討し直すことが必要です。ご家族の年齢や経済的に自立できているかなどに応じて必要な金額は変わるからです。保険の見直しとは、「その時点で、ご家族にとって最も必要な保障を、過剰にならず、必要なだけ得ることができる」ように行うものなのです。

ここからは生命保険の見直しポイントや具体的な方法についてご紹介します。しかし何も考えずに個別のポイントを見直すだけでは、混乱してしまうこともあるでしょう。まずは「必要な保障の内容と金額について、具体的に把握する」ことから始めるのがおすすめです。

生命保険契約を見直すポイントとしては、次のようなものがあります。

●保障額
必要な死亡保障、高度障害への保障、医療に関する保障などの具体的な内容と金額
万が一の場合、公的な保障はどのくらい受けられるのか

●保障内容の重複はないか
複数の生命保険に加入している場合、特約の内容が重複していないか
受け取る生命保険金額が多額になりすぎてはいないか

●保険料の負担額
保険料が家計を圧迫するほどの保険金額や保障内容をつけていないか

●解約返戻金の有無
解約返戻金の金額は具体的にいくらか
そもそも解約返戻金がある保険を選ぶ必要はあるか

●被保険者・受取人などの見直し
被保険者や受取人の設定が、家族構成の変化に応じて最適になっているか

●保険会社の状況
保険会社の経営内容が安定しているか
担当者との相性はどうか

生命保険を見直すべきタイミングとは?

生命保険を見直すタイミングとは、言い換えれば「ご家族が必要とする保障の内容や金額が変化するとき」です。具体的な例をいくつかご紹介しましょう。

●家族の人数に変化があったとき
結婚してパートナーができたり、お子さんが生まれたりしたとき、あるいは親を扶養に入れる、離婚するなどの事情ができたときは、必要な保障金額が増減します。お子さんが就職したり結婚したりして、親からの経済的援助の必要性が薄れた場合も、必要な保障額について再度検討しましょう。

●マイホームの購入
マイホームを住宅ローンで購入した場合は、住宅ローン契約者が亡くなったり高度障害の状態になった場合に団体信用生命保険から住宅ローンの残額分が支払われるので、それ以外の生命保険で住宅費用の保障を受ける必要がなくなります。

ただし、「夫が住宅ローンの契約者であるが、実質的には妻の収入も住宅ローン返済にあてている」という場合は、注意が必要です。妻に万が一のことがあった場合は、団体信用生命保険が適用されません。家計収入が減るのに住宅ローン返済が続くという状況に耐えられるよう、妻の万が一の事態にそなえた生命保険で、受け取ることができる金額を設定しなければならないのです。

●退職した場合
起業などを考えての退職、または定年退職など、事情はそれぞれでしょう。収入が大幅に変動することになるため、月々の保険料がどのくらいの負担となるか、生活費全体の見直しをして検討しましょう。

また、年収や雇用形態ごとにより適した保険商品があるかもしれません。そのため、退職した場合には、生命保険の見直しも行うべきタイミングといえます。

生命保険を見直すなら「どこで誰と見直すのか」も検討する

●生命保険会社のセールスマンとともに見直す
生命保険会社に在籍するセールスマンは、契約者の状況に応じた保険商品を提案してくれますし、保険の見直しを考えている場合も積極的に相談に応じてくれます。加入手続きなども懇切丁寧に説明しながら進めてもらえるので、安心感があるでしょう。ただし、特定の会社に所属しているセールスマンは、自社が扱っている商品のみを販売しています。

●独立系のFPや保険ショップに相談する
特定の生命保険会社に所属せず、様々な会社の生命保険を取り扱うことができるのが、独立系のFP(ファイナンシャルプランナー)や保険ショップ(乗合代理店)などです。商品の選択肢が幅広くなるというメリットがあるのですが、FPや保険ショップ側には「自分たちの儲けが大きい商品を販売したい」という思惑もあります。

FPや保険ショップに多額の販売手数料がもたらされる商品ばかりを、相談者が知らない間にうまく勧められる可能性もあります。

●通販型の保険を自力で選び契約する
インターネット環境があるご自宅で、ネット通販されている生命保険を自分で選ぶこともできる時代です。生命保険に関する知識があり、どのような保障を金額的にはいくら欲しいのかを自力で計算できる自信があるなら、通販型保険も選択肢の1つとなるでしょう。

通販型の保険を選ぶと、しつこい営業をされることが少ないのも嬉しいところです。ただし「万が一の場合に必要な保障を受ける」ということが生命保険加入の目的です。契約条件の読み落としや必要な保障の見落としなどで、本当に必要なときに十分な保障が受けられなくなっては意味がありません。よって通販型を利用するには細心の注意が必要といえるでしょう。

生命保険やライフプランニングなどに相当な自信がある人が、ネット通販型保険を選ぶべきなのです。

生命保険の見直しの際には補償内容と金額のバランスに注意

生命保険の見直しは「自分と家族にとって、必要な保障を得るため」に行うものです。過剰な保障内容になったり、保険料が現在の家計を圧迫するようなことがないよう、ちょうどよいバランスをとりながら、保障内容と金額を設定することが大切です。

今回はいくつかの方法を紹介しましたが、どれもメリット・デメリットがあるので、納得のいく見直しができる方法を選んでくださいね。

プロフィール

河野陽炎
3級FP技能士資格を持つライター、コラムニストとして、生命保険や医療保険、金融、経済などの執筆実績が多い。次々と発売される商品や、改正の相次ぐ税制、法律が1人の生活者にどう影響を与えるかの視点を大切にする。

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