生前整理のやり方!やることリストや終活との違いについても解説
本記事では、生前整理のやり方とやることリストを紹介していきます。老前整理や終活などとの違いも解説していくので、生前整理が何か気になっている方や、実際に生前整理を始めたいとお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています
- 3476
- 0
- 0
-
いいね
-
クリップ
生前整理とは
生前整理とは、自分の身のまわりにある要るものと要らないものを自身であらかじめ整理しておくことを指します。
生前整理を行っておくことで、残された家族や親戚の負担を軽減させることができるようになります。
また、生前整理には労力や時間がかかるため、それなりの体力や気力が必要です。そのため、余裕をもって65歳ごろから始めるのが理想的だといえます。
生前整理と終活の違い
| 実施者 | 内容 | 意義 | 行う年齢・タイミング |
生前整理 | 本人 | ・本人が元気なうちに自分自身で要るもの・要らないものを整理する ・遺言を作成しておく | ・家族を巻き込まず、自分だけで整理できる ・自分の老後の不安や、死後の心配を軽減できる | 65歳前後 |
終活 | 本人 | ・本人が要るもの・要らないものを整理する ・エンディングノートや遺言を作成する | ・自分で要るもの・要らないものを整理できる ・一度自分の人生を振り返ることでより良い老後に向かえる | 65歳前後 |
老前整理 | 本人と家族 | ・本人が老いを迎える前に家族と協力しながら要るもの・要らないものを整理する ・遺言を作成する | ・家族と一緒に整理することができる ・今後家族にかける負担を軽減できる | 40代・50代 |
遺品整理 | 家族 | ・本人の死後に要るもの・要らないものを整理する ・法定相続人間や遺族間で形見分けをする | ・家に遺されたものを整理して家をキレイにするため ・形見分けを行うため ・賃貸であれば退去し、空き家であれば売却や賃貸利用するため | 本人の死後 |
生前整理と終活のどちらも、65歳を迎えるころに自分の身の回りの物を整理するために行うことを目的としています。
ただし、生前整理は持ち物の仕分けが趣旨で、終活は生前整理も含めて人生の振り返りをすることが趣旨となっている、という違いがあります。
ほかにも、老いを迎える前に家族と一緒に持ち物の整理を行う「老前整理」や、本人の死後に家族のみで物の整理を行う「遺品整理」があります。
この機会にぜひ違いを知って、自分や家族にとって最適な手段を選ぶようにしましょう。
生前整理を行うメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・自分一人で整理できる ・自分の死後、家族の遺品整理の負担を減らすことができる ・自分の死後、相続争いに発展させにくくできる | ・数日間で手軽に終わる作業ではないため時間や労力が必要 ・不用品処分や買取業者を利用する際は悪徳業者に気をつける必要がある |
元気なうちに生前整理を行うことで、まわりを巻き込むことなく一人で物の整理を済ませることができます。また、自分の死後に遺品整理をしてくれる家族の負担を減らしたり、子供たちの相続争いを防いだりすることができるのも大きなメリットです。
ただし、自分一人で持ち物や財産の整理を進めるのは時間や労力がかかるもの。たった数日間で終わらせられるものではないため、時間に余裕をもって進めていくようにしましょう。
また、物の整理で仕分けた不用品を処分するため、不用品回収業者や買取業者に依頼するという際は悪徳業者に注意が必要です。
不用品回収業者であれば「一般廃棄物処理業の許可」「古物商の許可」、買取業者であれば「古物商の許可」をきちんと取得している業者に依頼するようにしてください。
生前整理のやり方|いつ行うべき?
生前整理は、自分が元気であるうちに物の整理を済ませておくことで、家族の負担を減らすための作業です。
近年の日本人の健康寿命が70代前半ほどであるという観点から、余裕をもって65歳ごろに行うことが理想的だといえますが、とくに決められた規則はないため実際はいつ行っても大丈夫です。
近年では、20代から40代の若年層でも行うケースもあるようです。人生の折々に生前整理をすることで、これまでの自分の人生を振り返ったり、これから無駄な持ち物を持たないように意識を整えたりして、この先の人生をより良く過ごすことに繋げていくというのです。
生前整理のやり方|やることリスト
ここでは生前整理のやり方と手順を紹介していきます。やることリストも用意しているので、ぜひ活用してみてください。
【1】物の整理・断捨離
まずは、持ち物の整理を行うところからはじめましょう。
持ち物は、以下の5つに分けながら進めていくのがおすすめです。
- 1.不要なもので処分するもの
- 2.不要だけれど売ることができるもの
- 3.自分や家族のために残しておきたいもの
- 4.重要な書類など捨ててはいけないもの
- 5.今は決めかねるもの
不用品は自治体の指示に従ってゴミに出しましょう。大量のゴミが出た場合は「一般廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」を取得している不用品回収業者に依頼するのもおすすめです。
また、売りたいものがある場合はリサイクルショップに売りに出したり、「古物商の許可」を取得している買取業者に依頼するのもよいでしょう。
【2】財産目録の作成
財産目録とは、自分が所有している財産をすべてまとめてある一覧のことです。
財産目録は相続や遺言書作成の際に必要なものなので、事前に作成しておくようにしましょう。
【3】スマホやPC・SNSなどデジタルデータの整理
スマホやPC・SNSなどのデジタルデータは、自分である程度整理しておきましょう。また、自分の死後どのデータをどうしてほしいのかも遺言書やエンディングノートに示しておきます。
また、自分の死後にスマホやPC・SNSの中のデータを操作してもらうためにも、すべてのパスワードやログインIDなどをすべてエンディングノートに書き留めておきましょう。
【4】遺言書の作成
遺言書には、基本的に「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があります。
なかでも「自筆証書遺言」は、自宅で簡単に作ることができる遺言書なので生前整理の際に作成しておくのがおすすめです。
その際は、法的効力を持たせるためにも下記の3点を守るようにしましょう。
- 1.遺言書の全文が自筆であること
- 2.作成した年月日をきちんと書くこと
- 3.署名押印をすること
【5】エンディングノートの作成
エンディングノートは、自分についての情報をまとめるためのノートです。ただし、遺言書と違って法的な効力はないため、あくまで自分の情報や希望を記すものだと思ってください。
エンディングノートには、生年月日や学歴・職歴などといった自分の基本情報や、身分証明書や会員番号、死後連絡してほしい人などの情報を書くことが可能です。
また、家族構成や食べ物の好み・趣味などを書いておくと、老人ホームに入ったあと職員さんがエンディングノートを確認して対応しやすいためおすすめです。
生前整理は業者に頼むことも可能
生前整理を自分で行うのが面倒な方は、遺品整理業者に依頼するのもおすすめです。
遺品整理業者は無許可で営業することができてしまうのですが、その分悪徳業者が紛れている可能性が高まるので、無許可の業者に依頼するよりも「遺品整理士」「一般廃棄物収集運搬許可証」「古物商許可証」などの許可を取得している業者に依頼するようにしましょう。
「遺品整理110番」に相談
遺品整理でお困りの人は、「遺品整理110番」の利用がおすすめです。
基本プランは16,500円(税込)〜で、遺品の仕分けから不用品の処理・簡易清掃まで遺品整理に必要なサービスが含まれています。ほかにもオプションとして、ハウスクリーニングや法務手続きの代行・屋外の管理なども選ぶことが可能です。
電話でのご相談は24時間365日受付中。生前整理を依頼したいと考えている方は、まずは気軽に相談をしてみてはいかがでしょうか。
※ 買取を行うのは買取可能な物品がある場合に限ります
生前整理を業者に依頼する場合の費用
部屋の広さ | 目安の費用 |
1R・1K | 30,000円~ |
1DK・1LDK | 60,000円~ |
2DK・2LDK | 110,000円~ |
3DK・3LDK | 160,000円~ |
4DK~・一軒家 | 220,000円~ |
生前整理の費用は、物の量や部屋数によって変わります。
また、作業人数や作業時間によって料金が変動することもあるため、見積もり後に費用が発生しないことをきちんと業者に確認するようにしてください。
※ 料金目安は、LIMIA編集部がネットで確認できる空き家の片付け業者のおおよその料金に基づいたものです。(2023年8月時点)
生前整理を行う際の注意点
- 重要な書類や形見分けをするためのものを捨てないように気をつける
- 高齢や病気など自力で行うのが難しい場合は家族の力を借りる
- 親の生前整理を手伝うときは必ず親の許可のもと親目線で行うようにする
重要な書類や形見分けをするためのものを捨てないように気をつける
生前整理をする際は遺品整理と同様に、法的な手続きや支払いに必要なものなどを捨てないように気をつけましょう。
また、写真や手紙は老後生活を豊かにする思い出の品になりうるため、念のため捨てずに取っておくのがおすすめです。
高齢や病気など自力で行うのが難しい場合は家族の力を借りる
生前整理をしたいと思ったけれど、すでに自分が高齢であったり、病気にかかってしまっているという場合は、無理に自分一人で生前整理をしなくて大丈夫です。
家族に自分の財産を委託する「家族信託」をしたり、家族に手伝ってもらいながら整理をする「老前整理」を行うようにしましょう。
親の生前整理を手伝うときは必ず親の許可のもと親目線で行うようにする
親の生前整理を手伝うことになったときは、あくまで親の判断を尊重したうえで進めるようにしましょう。
親の判断を無視して自分で勝手に物を整理してしまうと、親を傷つけてしまったり、逆に関係性がこじれてしまったりするため注意が必要です。
生前整理のやり方に関するQ&A
Q1. 生前整理のやることリストは?
A. 下記の順番で進めるのがおすすめです。
- 1.物の整理・断捨離
- 2.財産目録の作成
- 3.スマホやPC・SNSなどデジタルデータの整理
- 4.遺言書の作成
- 5.エンディングノートの作成
Q2. 生前整理と終活の違いは?
A.行う目的が、生前整理は物の仕分けで、終活は人生の振り返りであるという違いがあります。
生前整理は持ち物の仕分けが目的。対して、終活は生前整理も含めて人生の振り返りをすることが目的となっているという違いがあります。
Q3. 生前整理を進める際に大切にしなくてはならないことは?
A. 下記の3点に注意しながら進めるようにしましょう。
- 重要な書類や形見分けをするためのものを捨てないように気をつける
- 高齢や病気など自力で行うのが難しい場合は家族を頼る
- 親の生前整理を手伝うときは必ず親の許可のもと親目線で行うようにする
遺品整理のやり方に関連する記事をチェック
※ 記載している情報は、LIMIA編集部の調査結果(2023年8月)に基づいたものです。
※ 一部の画像はイメージです。
※ 賃貸物件を退去する際には原状回復を行う義務があるため、壁や床、ドアなどの部屋の設備に変更を加える場合は必ず賃貸借契約書を確認の上、事前に家主や管理会社の許可を取るようにしてください。
- 3476
- 0
-
いいね
-
クリップ
あなたにおすすめ
関連キーワード
関連アイデア
-
遺品整理の進め方!捨ててはいけないものやかかる費用相場も解説LIMIA編集部
-
生前整理と遺品整理の違いは?どっちをやればいいのか・何から始めるのかを解説LIMIA編集部
-
亡くなった人の衣類の処分時期は?捨てられない場合の対処法や寄付先についても解説LIMIA編集部
-
遺品整理とは?不用品回収との違いや仕分け方法まで解説LIMIA編集部
-
空き家の片付けや整理方法!自分で行う方法・良い業者の選び方・費用の相場も解説LIMIA編集部
-
49日前に遺品整理をするメリット・デメリット|注意点や専門業者も紹介LIMIA編集部
-
遺品整理業者のおすすめ9選|トラブルに巻き込まれないためには?優良業者の選び方も紹介LIMIA編集部
-
遺品整理はいつからするのが正しい?最適な時期や注意点・業者選びのポイントを紹介LIMIA編集部
-
遺品整理の費用平均は?内訳やおすすめ業者を紹介LIMIA編集部
-
遺品整理を自分でやるためのコツ|用意するものや手順・ポイントを紹介LIMIA編集部
-
ダイニングテーブルを処分する方法とは?業者の選び方や依頼するメリットを解説LIMIA編集部
-
学習机・勉強机の処分方法とは?無料処分や2階から運ぶ方法もご紹介LIMIA編集部
-
亡くなった親の家の名義変更はいつまで?必要書類や費用・しないとどうなるかまで解説LIMIA編集部