上下につながるコミュニケーション|大倉山の家
シンプルな外観のこの住宅の最大の特徴は、吹抜に対して階毎に家族の居場所を用意したこと。
2階の吹抜に面したライブラリーには子どもたちのための長机を用意し、そこから1.5M上がったレベルにお父さん専用のホビールームが設けられています。
お母さんの居場所であるキッチンと、子ども、父親の距離は上下方向に近く、階下でお母さんが声を掛ければ、すぐに返事が戻ってくる距離。
吹抜をコミュニケーションツールとして利用されることを思い描いた住宅です。
家の中心にある階段室は、本棚がずらりと並ぶホームライブラリー。 階段の踏み板をベンチ代わりに腰掛ければ、階段室は閲覧室に早変わりします。
階段を上りきると、そこにはリビングの吹抜に面した子どもたちのための長机。上からは自然光が落ちてきます。
そこから半階上がったポリカーボの引戸はお父さん専用のホビールームです。ホビールームと長机の間を壁にしなかったのは、ホビールーム越しの自然光を期待するのと、家族の気配を感じるためです。
家族の距離感を3次元で考えた住宅です。
シーズ・アーキスタディオ