家族の暮らしを大らかに包む家-家族で楽住む家-
夫婦と小さなお子さん2人の4人家族が暮らすマンションをリノベーションした。
クライアントは、家族みんなで川の字に寝たり、お母さんのピアノに合わせてみんなで歌を歌ったりするなど、子どもと過ごす時間や生活そのものをとても大切にしている印象を受けた。そこで、奥行の長いマンションの間取りに対し、どのように家族の繋がりを保ちながら仕切れるかを考え、閉塞感のない機能的で居心地の良い空間づくりを目指した。
家の中央に子ども部屋を配置し、その仕切りとして収納やキッチンを組み込んだ造作家具を設置した。この家具は高さを2mに抑え、上部は天井との隙間がスリット状に空いており、長手方向の視界が抜け天井が連続して見えることで、実際の面積以上の広さを感じられると共にプライバシーを守りながら家族の気配を感じられる空間構成となっている。
また、角部屋の立地を活かし、マンションだと暗くなりがちな廊下部分にも外光が廻り込み、一日を通して各スペースに均質な明るさをもたらしている。
家具やサッシ枠等の木部仕上げは、クライアントが持っている家具との相性も考慮して家全体の木目と色味を統一し、シンプルな配色でありながら木の素材感を各所で感じられるデザインとした。
家族の雰囲気に合った素朴で温かみがあり、子どもと過ごす時間を大切にできる家をつくることができた。
主要用途: 住宅
設計:株式会社AIDAHO
施工: 株式会社ルーヴィス
所在: 千葉県松戸市
延床面積: 78.70㎡
竣工:2016年2月
写真: 本多康司/本多康司写真事務所
aidaho