【知らなかった】和菓子に使われる“あんこ”についての大いなる「誤解」…ツイッターで共感

古くから日本で親しまれてきた和菓子。農林水産省のウェブサイトによれば、縄文時代に作られていた「木の実を粉砕して水でアク抜きし丸めた食べ物」がそのルーツではないかといわれるほど、古来から歴史を持っています。

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古くから親しまれてきた和菓子。農林水産省のウェブサイトによれば、縄文時代に作られていた「木の実を粉砕して水でアク抜きし丸めた食べ物」がそのルーツではないかといわれるほど、古来から歴史を持っています。

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shutterstock / jreika

そんな和菓子に欠かせないのが、小豆などの豆を甘く煮詰めて作る“あんこ”。どらやき、最中、串団子、おはぎ…あんこを使った和菓子は、もはや無限に想起できてしまいますが、日本特産農作物種苗協会のレポートによれば、あんこの原料である小豆の国内消費量は減少傾向だそう。

国内の小豆の消費量は平成4年頃をピークに、18年、19年頃には8万4000トンと3割程度の減少。需要の減少と共に中国からのあんこと冷凍小豆の輸入量が増えているという状況です。

安くて美味しいあんこがたくさん楽しめることは素晴らしいことですが、一方で我々には和菓子以外の選択肢もたくさん。たしかにあんこを楽しむ機会が昔と比べると減った、なんて思う人もおられるかもしれませんね。

今回は、そんな“あんこ”についての豆知識を紹介しましょう。函館にある和洋菓子店「はこだて柳屋」さん(@YANAGIYA0989)のツイッターアカウントがシェアした、「和菓子の“あんこ”についての以外な事実」とは…?記事の後半では、はこだて柳屋さんに直接取材。お話を聞いてみました。

よくある「あんこ」のイメージ

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はこだて柳屋さんが投稿した2枚の画像。1枚目には、このように書かれています。「あんこというと、たくさん作ったあんこを色々なお菓子に使用しているイメージがあると思いますが、実は、そうではないのです」

たしかに和菓子屋さん、大きなお鍋でたくさんのあんこを作っているイメージがありますね。どういうことなんでしょう?

2枚目を見てみましょう。「お菓子によって、あんこの粒感や糖度が違ってくるので、作るお菓子によって専用のあんこを作っています」。おおーなるほど。どらやき用のあんこ、最中用のあんこ、きんつば用のあんこ、大福用のあんこ…。あんこといってもそれぞれの菓子に適したあんこがあって、作り分けていたんですね。

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いわれてみれば、たしかに「つぶあん」「こしあん」なんて色々なあんこがあることは知っていましたが、そこまで細かく作り分けているとは知りませんでした。

この投稿に、多くの読者の皆さんからは「お手間をかけているのですね。大変です。勉強になります」「だから和菓子は美味しくて面白い 日本の宝だと思う」と感嘆の声が。中には「じゃあ どら焼きのあんこを他のあんこと入れ換えたシャッフルどら焼きなんて面白そう…」なんて妄想をする人までいました。

はこだて柳屋さんにツイートの経緯などを伺いました。

【画像】和菓子屋さんがシェアした、“あんこ”についての大いなる誤解 - 実際のイラストを見る

ツイ主さんインタビュー

――あんこの奥深さを知ることができるツイートですね…。こちらのツイートをしようと思われたきっかけがあったのでしょうか?

「中の人が前職で、全道各地で親子の和菓子作り教室を運営していた際に、今まで和菓子を食べたことがなかったというお子さんが多数いたことが分かり、和菓子の文化を存続させたいという気持ちが強くありました。

そんな中、どの職種でもいえることですが、『専門的な仕事をしている方からすると常識的なことが、一般の方からすると全然知らない、ということが世の中にはたくさんあるのでは?』と思い、当ツイートを通じて和菓子のこを知ってもらうきっかけになればと」。

――そのような思いがあったんですね。実際にあんこって、どのようなポイントで細かく分かれていくのでしょう?

「お店のこだわりにもよりますが、例えばどら焼きですと粒感を残しつつも生地にマッチするような水分量を調整する必要があったり、最中ですと水分量が多いと最中の皮がふやけてしまうため糖度が高く設定されていたり…と、実はお菓子の種類に合わせてあんこの作り方はは各お店で異なっているケースが多いですね」。

――「知らなかった」という驚きの声など、多くの反響が多く寄せられています

「中には『そんなことは知ってる』といったご意見も寄せられましたが、今回のツイートの反響やコメントを拝見したところ『知らなかった』といったご意見がとても多く、予想以上に驚いております。

普段何気なく食べられている和菓子ですが、実は作られているあんこにはお菓子に合わせた手間が込められていると知ってもらうと、美味しさも一層感じられると思います」。

いつも何気なく食べていた“あんこ”ですが、今後は「これはどういう意図で作られたあんこなのかな?」とあれこれ考えを巡らせてしまいそうですね。みなさんはどう思いましたか?

参考資料

はこだて柳屋

農林水産省「和菓子の歴史」

独立行政法人 農畜産業振興機構「中国のあんこをめぐる動向」

日本特産農作物種苗協会「雑豆をめぐる事情について」

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