大きなソファを置くためにテレビコンセントの位置を決める考え方をご紹介

「家具から始まる家づくり」という考え方で家づくりをするとこんなことも考えられます。今回はテレビのマルチメディアコンセントの位置がどこにあると理想的なのか?実際の事例を基に解説します。お部屋を最大限有効利用するためにどの位置にテレビを設置するといいのか?使い方から考える発想をご紹介します。

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お住まいを設計中の方は「必見!」お部屋の使い方に合わせてテレビコンセントの位置を決めましょう

みなさんはどこまで考えて住まいの設計図に向き合ってますか?
おそらく新居を設計され図面を見る際に、おおよそダイニングテーブルはこのあたり、ソファはこのあたり、テレビの位置はここと決められており、図面に家具図がはいっておりなんとなくのまま最終OKを出すことが多いのではないでしょうか?
家具屋という立場だからこその考え方ですが、「もっと具体的に使い方をイメージして設計をしてほしい」と考えます。住まいは何千万円という人生で最も高価な買い物の一つであります。だからこそもっともっと深く問題意識を持ってもらいたいと思います。

今回はそんな「もっと問題意識を持ってもらいたい」物件に家具を提案した事例をご紹介します。

みなさんはこのリビング空間にどのようにソファとテレビボード(テレビ)を配置しますか?

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図面を見て頂くと、図面の上が玄関ホールでリビングへ入り、
リビングの中央に2階へ上がる階段があり、階段の上下にダイニングキッチンへの導線、廊下があるリビングの間取りです。南(下)の窓、西(階段の下)の窓はすべて掃出し窓で庭に出る窓となっております。
テレビのマルチメディアコンセントは右下隅にあるリビング空間です。

みなさんはこの図面にどのように家具を配置しますか?
テレビを正面に見える位置にソファを配置するか?それとも…

限られた空間を有効利用するためにどのように家具を置くことができるか考えてみました

右下隅にあるマルチメディアコンセントに合わせた家具の配置を提案

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まず初めに東側(図面右側)の壁面にテレビボードを設置し、その正面ソファを配置した提案です。

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この配置の場合、ソファ横にダイニング空間へつづく廊下があるため、またその上に階段があるため
大きなソファを置くことができません。
写真のウッドフレームソファは幅165㎝ほどの2人掛けソファとなります。
ソファのサイズを小さくすることでソファ横に導線が確保できます(オレンジ色の矢印)

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この設置方法ではソファ横のスペースがとても広く空いてします家具の配置となります。
広いお部屋にもかかわらず、お部屋をコンパクトに使用することとなり、なんだかもったいない家具の配置と思います。

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右下隅のスペースにコーナーテレビボードを設置した場合、こんな配置となります

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先程の東側(右)の壁面にテレビボードを配置するのではなく、コーナーに配置することで
ソファの設置場所が北側(上)に設置することができるようになります。
コーナーにテレビを設置することでソファを西側、北側どちらに設置してもよくなります。
今回のリビング空間では南面(下)から北面にかけて広さを確保できるため
東面から西面(左)にかけて家具を配置するよりも空間が有効に使えます。

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上の図面には赤い矢印と青い矢印がありますが、赤は今回の家具の配置提案
コーナーにテレビボードを設置した際にソファ前が広く空いていることを差しております。
青色の矢印は東西方向に家具を設置した場合、ソファ前のスペースとなります。

比較するとテレビボードをコーナーに配置することでソファ前がとても広々と使用できるのです

コーナーにテレビボードを配置することで、ソファの大きさも大きくなります。

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この配置の場合、東西方向に家具を配置するよりも大きなソファを置くことができます。
東西方向に家具を配置した場合は、導線を確保するために西向きの壁面についている窓の大きさほどのソファしか置くことができません。
しかしながらテレビをコーナーに設置することでソファを北に配置することができ、玄関ホールから入ってすぐではなく、ドアから少し離した場所にソファを設置することで、先程よりも大きなソファ200㎝ほどのソファを設置することができるようになります。

階段下のスペースを導線とし(オレンジ色の矢印)空間を広く使用することができるのです。

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この2つの家具の配置は図面の右下にマルチメディアコンセントがある場合の提案であり、
「家具から始まる家づくり」的な発想でこの図面を見ると、この広いリビングを最大限活用する方法は
テレビボードの位置が右隅ではなく異なる場所にあれば実現可能となります。

もっとこの広さを有効活用するためにはどの位置にテレビボードを設置すべきでしょうか?答えは…

今回のリビング空間は右下にしかテレビ用のコンセント、マルチメディアコンセントがついていない物件でした。
しかしながら、この間取りでもっとも有効な家具の配置は以下の通りとなります。
大きなソファを置きたい、ソファ前を広く空けて子どもの遊びスペースとしたい
方におすすめな配置となります。その配置が以下の通りとなります・・・

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上の図面が今回のリビング空間をもっとも有効活用できる家具の配置図となります。

この図をよく見て頂くと、テレビボードの設置場所が初めの提案と比べると
全く異なります。
テレビ用のコンセント、マルチメディアコンセントを北側の壁面に設置することで
ソファを南面の窓前に大きいサイズを置くことができるのです。

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南面の掃出し窓のスペースには導線はそれほど必要なく、ソファは目いっぱい大きなサイズを置くことができます。
写真のように幅2m30㎝のソファを置いてもまだ余裕があるほどです。大きなカウチソファを置いても導線に影響することがないのです。
さらに、ソファ前にスペースも広く空きます。今回提案したラグの大きさは190㎝×190㎝のラグですが
それ以上の広さをソファ前に確保することができるのです。

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設計の段階でソファの設置場所、テレビの設置場所が具体的にイメージが出来ていれば
今回のように右下の隅だけにテレビのコンセントを設置するのではなく、北面にもテレビのコンセントをつけておけばいいのではないでしょうか?

このように事前に家具配置を考え、使い方を具体的に考え、図面に向き合うことで
その部屋がどのようにしたら有効活用できるか考えることができます。

この考え方こそ、「家具から始める家づくり」なのです

今回のような縦に長い南北方向に家具を配置することができるため、こんな家具の配置提案もあります

初めの家具の配置提案は東西方向に家具を設置するため、テレビボード横、ソファ横のスペースの使い方が重要となります。
しかし、今回は南北方向に家具を配置することで、ソファの背面の使い方も提案させて頂きました。

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ソファを窓近くまでさげるのではなく、少々前に設置し、ソファ後ろのスペースを有効活用するアイディアです

ソファの背面にオープンラックを設置し、小学生未満のお子さんが、おもちゃや絵本の整理整頓ように活用できるオープンラックを設置させて頂きました。

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ソファの背面にオープンラックを設置するメリットは以下のことがあります。
ひとつは、オープンラックの天板面が高さ70㎝で天板面をソファのサイドテーブルとして使用することができます。
ふたつめは、オープンラックをソファの背面にすることで、玄関ホールからリビングへ入ると
ごちゃつくおもちゃなどがソファの後ろに隠れることでお部屋がスッキリとします。
生活感が出し過ぎないようにすることができるのです

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今回のリビング空間は長手方向は4m40cmほどあり、ソファ後ろに100㎝、1mほど空間をあけてもなおソファ前は200㎝ほどスペースが空きます。

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オープンラックの奥行きが40㎝のため、オープンラックから壁面までが60㎝となります。
カーテンが来るとはいえ60㎝ほどスペースを開けておけば
オープンラックの向こう側にしゃがんでおもちゃを整理することができます。
テレビボードからソファまでが3m40㎝なので4m40㎝あるリビング空間であればソファ後ろは家具を設置することができるのです。
掃出し窓なので壁面に沿って家具を配置することはできませんが、ソファの背面であれば家具を置くことができるのです。

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「家具から始まる家づくり」という考え方があれば、
設計の段階でソファの位置を決め、テレビボードの位置を決め、その位置に合わせて
コンセントを配置することができます。

家具屋である私たちがこのようなことを強く思うのは
設計段階で具体的に家具の配置が計算されてない図面を多く見るからです。
もっと問題意識を持ち、具体的に図面に向き合うことができれば
もっと理想的な住まいができると考えております。
私たち家具屋だから気づく、具体的な使い方から家づくりを考えてみませんか?

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