里づと_大阪のてっぺん「能勢」にて、里みやげを持ち帰ってもらう為のカフェ・ギャラリー

自然豊かな能勢で、茶釜でいれた珈琲を味わいながら、採れたての野菜、手仕事の器、日々の暮らしと繋ぐための窓口となる場所に。
「里づと=里みやげ」を手にとって頂けるカフェ・ギャラリーです。

  • 2544
  • 7
  • 0
  • いいね
  • クリップ

□計画の経緯としては、施主は、能勢に昔より住まわれているご夫婦です。過疎化等の地元の将来の問題を切実に考え、「能勢の良い部分を広めたい。それを知って色々な方に能勢に来て貰いたい。」という気持ちを持ったご主人様と、昔から自分でもカフェや雑貨販売をしたかったという奥様とで、何十年使っていない元は定食屋さんだったという建物を使って、カフェをしたいというお話しでした。

外壁がピンク系の塗装と無骨な化粧木のトラスに、黄土色の瓦で、少し廃墟感もある状況でしたが、周囲の田んぼと遠くに見える山並みという環境は抜群で、内部も過去の余分な間仕切りや設備は撤去された状態で、箱としてみれば十分なポテンシャルを持った物件でした。

幼少の頃より、華道や茶道をされていて、色々な器や雑貨が好きで…と話される奥様のセンスが良く、地元で珈琲豆の焙煎をしている方や、陶芸家、工務店さん、欄間屋さん、イラストレーター等々の協力もあってと、大変に恵まれた楽しい計画で、その中で、店舗名やロゴの提案等、建築設計だけなく、企画的な面での参加もさせて貰いました。

□プランとしては、ギャラリー・雑貨販売・カフェの3つのスペースを、白い小屋の形状をした厨房を中心に据える事で、区切りつつ繋がりをもった空間としています。
カウンター材やトイレ鏡の細工、厨房袖のステンドグラス、壁面サインなど、地元の作家さんなどの協力で、出来上がっている部分が沢山あります。

大阪府の北に位置し、大阪市内より車でなら1時間以内、電車バスで1時間半にて行ける距離ながら、豊かな自然に囲まれた能勢町。
この場所で使われなくなっていたピンク色の外壁の建物を、能勢の活性化、外への発信、人の繋がり、そんなキーワードを持って、 リノベーションにて新しい目印となるべく計画しました。

店名は「里づと」
華道や茶道も嗜まれている施主様からのお話しででてきた単語で、季節の菓子の名称でもあるそうです。
「つと」は「包む」から来ている言葉で、古くは携帯の為に御握りなどの食材を包んだ葉っぱの事を指し、そこからお土産という意味も持ちました。 言葉の持つ雰囲気も合わせて、能勢からの様々な物・出来事を持ち帰って頂くことを目的としている今回の計画にふさわしく、風呂敷で店名を包みこんだイメージのロゴも合わせて提案させて頂いています。

プログラムとしては、ギャラリー・物販・カフェを中心にワークショップなどのイベントの開催も要求されおり、それら多数の機能を持たせながら、ゆるやかな繋がりを持つために、 厨房を小屋の形状で配置することで、空間を切り替えるポイントとしました。
4つの庭と廻りの田畑に山並みという自然豊かな環境のなか、心地良い季節にはテラス席にも出れるように、そして冬の寒さの厳しい時期には薪ストーブの暖かさに包まれながら、窓からの景色を楽しむ様にと四季を存分に楽しめる場所となっています。
什器類については、施主の蔵から出てきた100年は過ぎてるであろう水屋や長持をリメイクして新しい価値を持たせ、店の顔の一つとなっています。 またカウンター材やステンドグラス、鏡枠での彫物などの建築面のみならず、オリジナルの器や手描きのサインにと、様々な形で地域の作家の方々の協力を受けて出来上がっています。

能勢からのお土産を持ち帰って頂く。
茶釜でいれた珈琲 採れたての野菜 手仕事の器… 澄んだ空気 四季で移ろう景色
小物から食材は勿論、空間での体験までを含め、
日々の暮らしと繋ぐための窓口となる場所に。

引き渡しより、1年を過ぎて、テラス席をより充実させる為、日除けの設置と植栽の追加を行わせて頂きました。
日除けについては、能勢への移住人 横山春人氏。
植栽については、green+garden tamansariさんにご協力頂きました。
能勢の里山に続いていくような、素敵な空間が生まれています。

□カフェのメニューは、能勢のお野菜を中心とした美味しいランチに、茶釜で沸かしたお湯を使い、それに合わせて、みさご珈琲の向井氏が焙煎された里づとオリジナルブレンドの珈琲など、拘りと能勢の魅力が一杯詰まっています。

  • 2544
  • 7
  • いいね
  • クリップ
コンテンツを違反報告する

あなたにおすすめ

関連キーワード

このアイデアを投稿したユーザー

建築士・建築デザイナー

趣味として始めた陶芸教室での制作により、身の廻りを出来る限り「手」の入った物に囲まれて暮らす事が、自分の理想だという事を再確認しました。縁があり知り合った人々が…

おすすめのアイデア

話題のキーワード