【第3回:木質ペレットから見えてくるお国柄】

ペレットは、その原材料によって大きく分けて3種類あります。

① ホワイト(木部)ペレット
   樹皮を含まない木質部を主体とした原料
② 全木ペレット
   樹皮付き丸太や木部と樹皮を混合したものが原料
③ バークペレット
   樹皮が主体の原料

日本の種類別生産量の割合は、
ホワイト:全木:バーク=3:4.3:0.3

全木ペレットの割合が多いのが特徴です。それに対応するように国産のペレットストーブも全木ペレットを燃料とする機種が多いようです。

全木ペレットが多い理由としては、材料を分別する必要がなかったり、無駄を出さない、コストを抑えられるなど・・・、MOTTAINAI精神の日本人の性分に合っているからという理由が考えられます。

かたや、ペレットの先進国のヨーロッパでは、家庭でペレットストーブに使用するものは、ホワイトが基本です。全木やバークは、それ以外のボイラーなどに使われて、棲み分けがきちんとされています。

これって、ガソリンの種類に似ていると思いませんか?欧州車は基本的にハイオク仕様で、国産車はレギュラーですから・・・。どちらがいいということはありませんが、こういうところに、お国柄が出てくるのはおもしろいですね。

ペレット使用の際に種類によって何が違うのかというと・・・、まず、樹皮の含有量が多いほど、発熱量は小さくなり、灰は多くなります。ですから、性能的にはホワイトペレットが優れているといえますが、そのぶん値段も高くなります。

その他の大きな違いは、クリンカーの量です。クリンカーとはペレットを燃焼させた時に生成されるガラス質成分の事です。このクリンカーが多いと、ペレットストーブの燃焼に必要な給気の穴を塞いでしまって、機械の不完全燃焼や故障の原因になってしまう可能性があります。

燃焼皿を小まめに掃除したり、取り除くと問題ないのですが・・・・。エアコンフィルターのお掃除をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。

クリンカーの主にシリカ成分で出来ていて、このシリカ成分は他のミネラルや汚染物質(放射能やその他の科学物質など)と同様に、樹皮部や枝の生長する部分などに集中するが以前からわかっていたそうです。

ホワイトペレットが基準のヨーロッパ仕様は、「家に汚染物質を持ち込まない」という科学的根拠に基づいた仕様であるとも言えます・・・・。

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