「西川材」の製材所&ショールーム(飯能市吾野)を見学しました

埼玉県の南西部、荒川支流の入間川・高麗川・越辺川の流域の木材は、江戸時代、この地方から木材を筏により江戸へ流送していたので、「江戸の西の方の川から来る材」という意味から、「西川材」と呼ばれています。
古くは江戸の大火のときの復興用材として広く活用されていた「西川材」ですが、現在は他の産地の「林業」と同様に、低迷期にあるといえます。
現在の「林業」の状況や衰退の経緯は、同じ一次産業の「漁業」や「農業」と同じように、木材の輸入自由化が引き金となっていますが、「漁業」や「農業」の生産者や会社に寄っては、事業が好転している事例も多く見受けられます。
そうした事例を「林業」であまり見聞きすることのない理由の1つとして、「林業」は「消費者(個人)」と直接、取引する機会やイメージが少ないのではと感じます。もちろん、それが商売として物理的に難しい側面もありますが、これからの時代を考えると、そこは避けることのできない課題なのではないでしょうか・・・。
これからの展望として、近年の新築住宅着工件数は、年間95万戸程度で、人口減少や景気後退もあり、2030年には年間63~68万戸まで減少するという予測もありますから、需要が頭打ちになるかもしれないというマイナスの側面もあります。
反対に、最近は、国産の集成材やCLT(繊維方向が直交するように積層接着した木質系材料)の利用など、木質材料の使用が中高層の建物でも進み、木材需要の増加する分野も期待できるという明るい予測もあります。
また、国内利用だけではなく、漁業や農業と同様に、「製材用材」や「合板用材」を輸出するような考えや規模で、産業自体を育てていかないと、国内消費だけでは先細りしてしまうような気もします。
折角、身近に大量にある素材ですので、持続可能な社会をめざす観点からも、利用を促進するためのアイデアを考えていかなければと再確認しました。

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