【いまさら聞けない裁縫の基本 #6】引っ張っちゃダメ!ニットのほつれの正しい補修方法
寒くなってきてセーターが手放せなくなる季節。気づいたらセーターの毛糸がほつれてしました……という経験はありませんか。そのままハサミで切ったり、引き伸ばしてしまうのは厳禁。どんどん穴を広げる原因になりかねません。今回はそんなセーターのほつれを簡単に直す方法をご紹介します。
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お気に入りのニットに限ってほつれが! どうする?
かわいらしいニットの服ですが、大事に着ていてもいつの間にかほつれてしまうことも。自分で修復しようと思うと、糸を無理やり引っ張って裏で留める方法や縫ってしまうなどのやり方があるでしょう。しかし、これらの補修では糸がひきつれて見た目が悪く、ニットの風合いが失われてしまいます。お直しに出すとしても、時間も費用もかかるのがデメリットですよね。
今回は自分でニットの補修をしたい方のために、簡単にほつれを直す方法を紹介します。自分でできないと諦めてしまう前に、チャレンジしてみませんか?
◼︎目次
1. ニットのほつれ、つい引っ張っていませんか?
2. 必要なもの
3. 補修してみた
4. 補修のポイント
まとめ
1. ニットのほつれ、つい引っ張っていませんか?
甘く編まれているニットは、バックなどに引っかかりやすくほつれてしまいます。糸がびろんと出てしまうと、ついつい引っ張りハサミで切っていませんか? しかし、補修を上手くやらないと、結び目がほどけて大きな穴に成長してしまうかもしれません。
穴があいているかいないかでも補修方法は異なります。ニットの状態に合わせて、いくつかの補修パターンを紹介します。
2. 必要なもの
軽く糸が飛び出た程度では、必要な道具はありません。手だけで補修することができます。糸が長く飛び出てしまっている場合は、編み物の「かぎ針」を用意してください。
また、穴が空いてしまている場合は針と糸が必要になります。
3. 補修してみた
ニットの糸が浮いてしまうのは、周りの糸がひっぱられている状態です。もともとは分散していた糸が、一か所に集中してしまうのです。
軽い糸の引きつりであれば、手でニットを左右前後に引っ張るだけで、偏っていた糸が分散されます。ニットを斜めに引っ張り、反対側の斜めにも引っ張り、上手く糸を周りになじませていきましょう。
編み物用のかぎ針で、引きつった糸を少しずつ馴染ませる方法もあります。
編み物は1本の糸がつながってできているため、はみ出てしまった糸と隣の編み目の糸は同じでつながっています。
はみ出ている糸の編み目の隣の編み目の糸を少しだけ手前に引きましょう。反対側の隣の糸も同じように引いてください。このように左右のバランスを見ながら、少しづつはみ出ている編み目から外側に広がるようにつながっている糸をひっぱり緩みを分散させていきます。
ニットを手でもんでも編針で引っ張っても解消しない場合は、裏側に出すことで見た目がよくなります。表に出ている糸を、裏から引っ張り出します。裏側に出すだけだと、表の糸が突っ張った感じになるため、同じように手で斜めに引っ張りなじませてください。
もしニットに小さな穴が空いてしまった場合は、縫うように補修することで目立たなくなります。針に糸を通し、玉結びにしましょう。このとき針は裏側から入れてください。
ニットの編み目を拾うように、針を順番に通していきましょう。編み目がほつれて輪になっている部分をつなぎ合わせるように、針を差し込み縫っていきます。
※今回は縫い目がわかりやすいように赤色の糸を使っています。
メリアス編みと呼ばれるプレーンな編み目なら、この方法で修復できます。糸は縦に通っているため、それに沿って縦に走らせるのがポイントです。
ほつれている部分を縫い終わったら、針を裏側に通し玉結びで仕上げます。このやり方なら、表から見ても、どこが穴だったのかわかりません。
4. 補修のポイント
上手く引き出た糸が馴染まなかった場合は、裏側に糸を出します。このときに糸を切ってはいけません。結んで目立たなくするか、編み目の間に通すよう馴染ませておきましょう。かぎ針を使って裏やまに、飛び出た糸を通せばOKです。
まとめ
ニットがほつれてしまったら、ここで紹介したやり方を参考に、自分で修復してみましょう。糸の一部が引っ張られたくらいの状態であれば、まだまだ自分で直すことができます。上手くできなかった方は裏側に出すだけでも綺麗になるため、ぜひ試してみてください。
ただし、複雑な編み目や、ケーブル編のように模様が入っているものは、自分での補修がなかなか難しいため、専門業者に依頼してみましょう。
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