【伝統の匠の技】単板張りによる柱の再生術
先般施工したリノベーション工事では弊社の専属大工が数々の技法を用いましたが、そのうちの一つ「単板貼り」の技法による柱の再生をご紹介します。
解体して露わになった古い柱の、構造的に弱くなるホゾを丁寧に木で埋め、大工が削り出したヒノキの薄い「単板」を古柱の四方に貼り付け、柱を美しく再生する技法です。昔からある技法ですが、今では使える大工も減ってしまいました。また恐ろしく手間のかかる技法ですので、コスト面からも使われることは殆どなくなりました。柱の四角の単板の継ぎ目はほとんど判別がつかず、一見は新しい立派な無垢のヒノキの柱にしか見えません。一部始終をご覧になった施主様からは感嘆の声が上がっておりました。
完成見学会にお越しいただいたお客様から多くのお褒めの言葉をいただいた「とても上質な仕上がり」は、このような匠の技の積み重ねが醸し出したものだと思います。 また現在、修復中の文化財修復工事でも老朽化した部位に、別の古材を埋め込み再生する技法を用いています。
共和木材工業株式会社