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マンションの内覧会とは?流れと見るべきポイントを解説【チェックリスト付き】

マンションの内覧会とは、施工がほぼ終わった自分の部屋のでき具合を確認する場です。

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この記事の目次
  1. 1. マンション内覧会とは?
  2. 2. マンションの内覧会が重要な理由2つ
  3. 3. マンション内覧会当日の流れ
  4. 4. マンション内覧会を充実させるための準備4つ
  5. 5. 失敗しないために!マンション内覧会で絶対に見ておくべきこと7つ
  6. 6. マンション内覧会で使える設備別チェックリスト
  7. 7. 入居後の後悔を防ぐ!マンション内覧会での4つの心得
  8. 8. 内覧会で指摘した箇所は「再内覧会」で対応状況を確認!
  9. 9. まとめ

内覧会後、基本的には引き渡し日までは自分の部屋を見られないため、内覧会は部屋のでき具合を見る最後のチャンスでもあります。

マンションの内覧会は、購入者にとってはとても重要な機会になります。引き渡し後に部屋の不具合を見つけた場合、内容によっては費用を支払って補修しなければならなかったり、最悪の場合は補修できなかったりすることもあるからです。

このため、マンションの内覧会を「自分の部屋を見に行くだけの場」と捉えると失敗します。

そこでこの記事では、マンション内覧会について、目的や当日の流れを踏まえて詳しく解説すると共に、後で「失敗した!」と思わないようにしていただくための、次の内容も説明していきます。


・マンション内覧会を充実させるために準備すべきこと
・マンション内覧会で絶対見ておくべきこと
・マンション内覧会で使える設備別チェックリスト
・マンション内覧会での心得

この記事が、マンションの内覧会を控えている方の参考になれば幸いです。

1. マンション内覧会とは?

マンションの内覧会とは、施工がほぼ終わった自分の部屋のでき具合を見る機会です。

内覧会当日に、部屋をチェックするための「内覧会シート」が売主の担当者から渡されます。この内覧会シートのチェック項目に従って、

・玄関
・リビング
・洋室
・和室
・ベランダ(バルコニー)
・キッチン
・お手洗い
・浴室
・洗面所

といった設備ごとにでき具合を見ていくことになります。具体的には、次のポイントを踏まえて確認していきます。

・契約した図面通りに施工されているか
・施工精度(床と壁の垂直・水平精度)は問題ないか
・取付物の固定具合
・内装の傷や汚れ
・点検口の水漏れ
・ドアやサッシ、換気扇など動かせるものは動作確認
・部屋の寸法

上記のチェックポイントについて詳しくは「5. 失敗しないために!マンション内覧会で絶対に見ておくべきこと7つ」で説明しますが、これらに不具合がないかを確認し、問題があれば指摘するのが内覧会です。

また内覧会では、自分の部屋と併せて共用部分も確認していきます。

・エントランスドアの開け方
・郵便受けや宅配ボックスの使い方
・駐車場・駐輪場の使い方とルール

共用部分については、各設備の位置を確認し、使い方やルールの説明を担当者から聞くのがメインです。

2. マンションの内覧会が重要な理由2つ

マンションの内覧会は、購入者にとってはとても重要な機会です。その理由は次の2つです。

1. 引き渡し後に不具合を指摘しても有料、もしくは補修してもらえないことがある
2. 小さな不具合が後に大きなトラブルを引き起こすことがある

詳しく説明していきましょう。

2-1. 引き渡し後に不具合を指摘しても有料、もしくは補修してもらえないことがある

内覧会を終えて引き渡し日を迎え、入居後に施工業者のミスと思われる不具合を見つけた場合、その不具合を指摘しても有料、最悪の場合は補修してもらないことがあります。

マンション購入者は、内覧会までは自分の部屋に入れません。このため、内覧会で見つけた不具合は施工業者の責任と捉えられ、その場で指摘すれば無償で補修をしてくれます。

しかし、引き渡し後に見つけた不具合は、施工側の責任なのか、入居者の不注意による不具合なのかを見極められません。入居者の責任と判断されたら補修費用を支払わなければならないですし、補修が難しいと判断されたら直してもらえないことがあります。

新築マンションの多くは、引き渡し後2年間ほどアフターサービス(定期点検など)が付いているため、「見つけた不具合はアフターサービスで直してもらえればいい」と思われがちですが、不具合の内容によってはアフターサービスの対象として認められないこともあるのです。

人生で大きな買い物といわれるマンションの購入後に余計な費用が発生したり、不具合が直されないままストレスのかかる生活を強いられたりするのを防ぐためにも、内覧会は重要な機会なのです。

2-2. 小さな不具合が後に大きなトラブルを引き起こすことがある

内覧会で見つけたそれほど気にならない小さな不具合が、後に大きなトラブルを引き起こすことがあります。

よくあるのが、床の傾きです。内覧会で床の傾きが気になったけど「少しの傾きだし、生活に支障がなさそう」と判断して指摘しないでいると、入居後、家具を搬入したときにうまく設置できなかったり、数年後に傾きが大きくなって生活はおろか、健康障害を引き起こしてしまったりと、生活に支障をきたすことが起こるケースがあるのです。

床の傾きの他には、このようなケースもあります。


内覧会で見つけた不具合
●点検口から少量の水漏れがある
 後に予測されるトラブル → カビが発生する
●ベランダの物干し金具に少しぐらつきがある
 後に予測されるトラブル → 物干し竿が固定できず洗濯物が干せない


内覧会は、そのとき目に見えている不具合を補修してもらうだけでなく、今後起きそうなトラブルを防ぐためにも重要な機会なのです。

3. マンション内覧会当日の流れ

マンション内覧会は、【1】売主や施工業者の担当者が立ち会う場合、【2】購入者だけで参加する場合で、流れが変わります。

【1】売主や施工業者の担当者が立ち会う場合の流れ

売主や施工業者の担当者が立ち会う場合は、次のような流れで内覧会が進められます。


流れ
1. 内覧会のエントランスで受付
備考 : 売主の担当者と別の場所で待ち合わせた後、現地に向かうケースもある。

2. 売主の担当者から内覧会の流れについての説明

3. 売主の担当者からマンションの共用部分やマンションの管理についての説明
備考 : ①駐車場や駐輪場、郵便ポスト、宅配ロッカー、ゴミ置き場、エントランスのオートロックなどの説明 がある。
    ②内覧会によっては、部屋の仕上がり確認後に説明される場合もある。

4. 施工業者の担当者と売主の担当者と一緒に部屋の仕上がりをチェック
 備考 : 部屋の仕上がりチェックは、次の流れで行われることが多い。
①担当者による室外の設備(メーターボックスなど)についての説明
②担当者による室内の設備(キッチンや給湯器、浴室乾燥機、食洗器、床暖房、警備システムなど)についての説明
③購入者による部屋チェック。内覧会当日にもらえる「内覧会シート(指摘シート)」を見ながらチェックする。

5. 売主と施工業者の担当者と内覧会シート(指摘シート)の記入漏れがないかの確認




マンション内覧会で確保されている時間は、一般的に30分~1時間程度ですが、実際は1時間~2時間ほどかかります。

【2】購入者だけで部屋をチェックする場合

大規模なマンションの場合、内覧会では売主や施工業者の担当者は立ち会わないことが多いです。内覧会の件数が多くなるため、担当者の立ち合いが難しくなるためです。

売主や施工業者の担当者の立ち合いがない場合は、購入者自身で部屋をチェックすることになります。当日渡される内覧会シート(指摘シート)のチェック項目をもとに、不具合がないかを確認していきます。

また、共用部分や設備の説明も受けられません。

「自分たちで部屋を確認するのは不安がある…」という場合は、内覧会同行サービスを利用するのが有効です。詳しくは「7. 入居後の後悔を防ぐ!マンション内覧会での4つの心得」で説明します。

4. マンション内覧会を充実させるための準備4つ

引き渡し日前に自分の部屋を見られるのは、基本的に内覧会だけです。そんなマンション内覧会を充実させるためには、事前に準備しておきたいことが4つあります。

1. マンション内覧会は15時より前に予約する
2. マンション内覧会当日は予定を空けておく
3. 設備チェック用の持ち物を揃える
4. マンション内覧会でチェックすべきポイントを把握する

順に説明していきましょう。

4-1. マンション内覧会は15時より前に予約する

マンション内覧会は、基本予約制です。内覧会の案内が来たら都合の良い時間で予約できますが、できれば15時より前の時間帯に予約することをおすすめします。15時前の日中であれば、部屋が明るいためチェックしやすくなります。

内覧会で確保されている時間は30分~1時間ですが、実際は1時間~2時間かかります。この所要時間を考慮して、予約時間を決めると良いでしょう。たとえば、午後1時から予約すれば2時間後は15時なので、まだ明るいうちに部屋を見ることができます。

注意しなければならないのが、冬。冬は日が早く落ちてしまうので、午後の早い時間に予約しても、終わるころには外が暗くなって部屋が見づらくなることがあります。

もし内覧会開始時間が決まっていたら、早めの時間に開始してもらうよう、売主の担当者に時間の変更をお願いしてみましょう。

4-2. マンション内覧会当日は予定を空けておく

マンション内覧会当日は予定を空けておくことも大切です。

マンション内覧会の所要時間は1時間~2時間ほどですが、

・売主や施工業者の担当者の説明を聞く
・売主や施工業者の担当者の説明を聞く途中で質問をする
・当日見た部屋のでき具合によって確認事項が増える
・各種手続きをする

といったように、部屋の不具合チェック以外のことも行うので、予想以上に時間がかかることがあります。

マンション内覧会後に予定を入れてしまうと内覧会にいられる時間も限られてしまい、確認したかったところを十分に見れなかったり、担当者による説明も聞けなかったりするかもしれません。

こうならないようにするためにも、マンション内覧会当日は部屋のチェックに割けられるよう、終日予定をいれておかないようにしましょう。

4-3. 設備チェック用の持ち物を揃える

マンション内覧会前に、部屋の設備をチェックするための持ち物を揃えておきましょう。

以下に、マンション内覧会に【1】必ず持っていきたいものと【2】持っていくと便利なもの、を記載しますので参考にしてください。

【必ず持っていきたいもの(6点)】

ツール
1.部屋の間取り図のコピー
 < 内覧会での目的 > 次のことをチェックするのに使う。
・契約した間取りに仕上がっているか
          ・コンセントなどの取り付け物の位置は正しいか
          ・部屋の採寸結果を書き込む
 < 備考 > マンションを購入したときにもらえる。

2.メジャー
< 内覧会での目的 > 次のことをチェックするのに使う。
         ・間取り図通りの寸法か
         ・部屋の採寸(新しく買う家具や所有の家具が入るかの参考になる)

3.簡易式水平器
 < 内覧会での目的 > 壁と床の水平・垂直精度を確認する(壁と床のゆがみ発見につながる)
 < 備考 >  インターネットやホームセンターで1,000円程度で購入できる。

4.デジタルカメラ
 < 内覧会での目的 > 次のことをチェックするのに使う。
          ・指摘した箇所の撮影
          ・指摘した箇所が補修されているかの確認
 < 備考 > ビデオカメラやスマホカメラでも可。

5.折りたたみ式の脚立
 < 内覧会での目的 > 高い位置にある設備(収納棚など)の不具合やホコリの溜まり具合の確認
 < 備考 > 折り畳み式の踏み台でも可。

6.懐中電灯
 < 内覧会での目的 > 収納棚の奥や部屋の隅、床下、天井裏、点検口など見えないところの不具合の確認

【持っていくと便利なもの(4点)】

ツール < 内覧会での目的 > < 備考 >
1.スリッパ
< 内覧会での目的 >
 ・靴下が汚れるのを防ぐ(完成前のため、物件によっては床がホコリだらけのこともあるため)
 ・足元の冷え対策(冬場は床が冷たいため)
 < 備考 >
 ・内覧会で用意されていることもあるので確認すると良い。
 ・物件によっては、スリッパで床を傷つける恐れもある。施工業者の担当者に確認すること。
 ・スリッパを履いたままだと、床の不具合に気づきにくいこともある。床をチェックするときは脱ぐと良い。

2.タオル
 < 内覧会での目的 >
  給水・排水機能を確認するときに出た水を拭き取る。
 < 備考 >
 物件によっては、引き渡し日まで水を流すことを施工業者に断られることもある。確認した上で、給水・排水機能をチェックすること。

3.付箋
 < 内覧会での目的 > 気になった部屋の不具合箇所に貼る

4.カイロ
 < 内覧会での目的 > 冷え対策(冬の内覧会で便利)


上記の持ち物は、家にあるものであったり、なくても間取り図以外はインターネットやホームセンターで買えるものばかりです。

内覧会当日、スムーズに漏れなく部屋をチェックするためにも、事前にこれらの持ち物を準備しておきましょう。

4-4. マンション内覧会でチェックすべきポイントを把握する

マンション内覧会当日にチェックすべきポイントも把握しておきましょう。

マンション内覧会で見るべきことを把握しないまま当日を迎えると、どこから見たら良いか迷ってしまい、部屋をスムーズに確認することができません。時間のロスにもつながって、時間内で不具合を見つけにくくなってしまいます。

マンション内覧会で絶対に見ておくべきポイントは、次の4章で詳しく説明します。

5. 失敗しないために!マンション内覧会で絶対に見ておくべきこと7つ

マンション内覧会当日に、絶対に見ておくべきことは次の7点です。

1. 契約した図面通りに施工されているか
2. 施工精度は問題ないか
3. 取付物の固定具合
4. 内装の傷や汚れ
5. 点検口の水漏れ
6. ドアやサッシ、換気扇など動かせるものは動作確認
7. 部屋の寸法

上記の7つを見ることで、マンション内覧会での失敗を防ぐことができます。

では、1つずつ順に説明しましょう。

5-1. 契約した図面通りに施工されているか

契約した図面通りに施工されているかは必ず確認したいことです。引き渡し後に違いを見つけて指摘しても、補修できない場合もあるからです。

マンションを購入したときにもらった、部屋の間取り図のコピーと実際の部屋を照らし合わせながらチェックしましょう。

部屋の間取り図と実際の部屋を照らし合わせるときは、居室の広さや位置、数に目が行きがちになりますが、

・コンセントやスイッチの数と位置
・収納スペースの数と位置
・照明の位置
・エアコンの室外機置場の位置
・扉の開く方向
・天井の高さ

など、部屋の細部まで隈なく見る必要があります。

もし、契約した図面と完成した部屋と比べてズレを見つけた場合は、デジタルカメラに撮ったり、付箋を貼ったりして記録すると同時に、内覧会シート(指摘シート)に漏れなく記入して報告しましょう。指摘した不具合は、内覧会後に直してもらうことになります。

ただし、契約した図面通りだったけと「思っていたのと違った…」という内容に関しては、購入者のミスと判断されるので直してもらうことはできません。施工側のミスによる不具合を指摘できて、補修してもらえることを念頭に置きましょう。

5-2. 施工精度は問題ないか

施工精度は問題ないかも確認します。

「施工精度」というのは、部屋の床と壁の垂直・水平精度のこと。床が水平、壁が垂直でないと、家具を置いたときに不安定になるのはもちろん、健康に支障をきたすこともあります。

建物に関する研究を行っている日本建築学会によると、建物が傾いていると、めまいや吐き気のような体調不良が起こることを発表しています。

上記のグラフで、部屋の傾き角度が大きくなるほど、体に不調が出ることをお分かりいただけるでしょう。

快適な暮らしのために購入したマンションに住んで体調が悪くなってしまっては、元も子もありません。部屋の施工精度は、簡易式水平器を使って確認しましょう。

【簡易式水平器を使った施工精度の確認方法】

水平器は、内部に入っている色付きの液体の気泡の位置で水平や垂直具合を測れるしくみになっています。

床に置くだけで、床が水平かを確認できます。気泡がメモリの中央にあれば水平、ズレている場合は水平ではありません。

垂直具合は、壁や柱の前後左右の各面を計測すると、正確な垂直具合を知ることができます。

水平器によって測り方は異なるので、購入した水平器の説明書を読みながら測りましょう。

5-3. 取付物の固定具合

取付物の固定具合のチェックもしましょう。取付物がぐらぐらしていると、実際に入居した後にストレスになり、快適な生活を送れません。

・クローゼット内の棚やハンガーパイプ
・カーテンレール
・洗面所や浴室のタオル掛け
・トイレのペーパーホルダー
・サッシやドアなどの建具の金具
・ベランダの物干し器具

など、固定されていなくてはならない部分グラついていないか、実際に触って確認してみてください。

5-4. 内装の傷や汚れ

部屋の内装の品質として、傷や汚れがないかもチェックしましょう。入居後に傷や汚れに気付いてしまい、生活のストレスとなってしまっては気持ち良く暮らせません。

ただ、部屋は人の手によって造られるものなので、多少の傷や汚れは残ってしまうことがあります。また、傷や汚れを指摘しても、施工業者に直されることで、かえってその傷や汚れが目立ってしまうこともあります。

実際に入居したときの状況をイメージして、内装の傷や汚れをチェックすると良いです。自分が生活したときに作ってしまいそうな傷や汚れであったら指摘する必要はありません。もし気になりそうであれば、指摘して直してもらうと良いでしょう。

5-5. 点検口の水漏れ・異音・異臭

天井や床下、キッチン、洗面所などの配線や配管を確認するための点検口の水漏れや異音、異臭も確認しましょう。点検口に水漏れがあると、実際に生活したときに漏水やカビといったトラブルが発生する恐れがあります。

天井の点検口に関しては、折りたたみ式脚立や懐中電灯での確認が有効です。施工業者の担当者に点検口を開けてもらって、キレイな状態かを見ましょう。

5-6. ドアやサッシ、換気扇など動かせるものは動作確認

ドアやサッシ、換気扇など動かせるものは、全て動かして確認することも大切です。契約した図面通りに施工されていても、本来動くべきものが動かないのであれば生活に支障をきたします。

ドアやサッシ、換気扇の他、次のようなものを動作確認すると良いです。

・部屋の扉
・収納スペースの引き出し
・キッチンや洗面台などの蛇口
・電気やガス
・インターホン
・浴室乾燥機
・警備システム

動作確認は1回だけでなく、数回動かして確認しましょう。同じスピードで動かすのではなく、始めはゆっくり、次は速く動かすというように、違うスピードで何回か動かすと良いです。

どんなスピードでも問題なく動かせれば、正常であることを判断できます。破損しない程度に行ってみてください。蛇口など水の出る設備の動作をしたら、出た水をタオルで拭くようにしましょう。

5-7. 部屋の寸法

部屋の寸法も確認しましょう。

部屋の寸法を確認するのは、家具の搬入のためです。契約した図面に部屋の寸法は記載されていますが、図面上の寸法だけを頼りに新しく家具を買ったり、今使っている家具が使えると判断したりすると、ズレが生じて新しい部屋に家具が入らないというトラブルが起こります。

新しい部屋へは、引き渡し日まではマンション内覧会でしか入れないため、部屋の寸法を測れるのも内覧会がチャンスです。

家具を無駄にしないためにも、引っ越しまでに家具を用意しておきたい場合は、部屋の寸法はマンション内覧会で必ず測っておきましょう。   

6. マンション内覧会で使える設備別チェックリスト

マンション内覧会で渡される内覧会シート(指摘シート)は、「どこをどのようにチェックする」というように、設備ごとのチェック項目が具体的に示されていないこともあります。

具体的なチェック項目を記載した設備別のチェックリストをご用意したので、マンション内覧会でご参考ください。

◆マンション内覧会で使える設備別チェックリスト

7. 入居後の後悔を防ぐ!マンション内覧会での4つの心得

マンション内覧会では絶対に見るべきことをしっかり確認すると共に、次のようなことを心得て参加することも大切です。

1. 気になることは躊躇せずに担当者へ伝える
2. 納得のいくまで見る
3. 家族と一緒に参加する
4. 担当者の同行がなければマンション内覧会同行サービスの利用を検討する

上記4つのことを心得ておくことで、入居後の後悔を防ぐことができます。順に説明していきましょう。

7-1. 気になることは躊躇せずに担当者へ伝える

マンション内覧会で少しでも気になったことは躊躇せずに担当者へ伝えましょう。明かな不具合に限らず、「ここはどうなのだろう?」とちょっとした疑問も投げて問題ありません。

購入した部屋に入れるのは、内覧会以外では引き渡し日です。内覧会で気になったことを伝えておかないと、入居後に補修してくれたとしても場合によっては有料になってしまったり、最悪の場合は補修してくれなかったりすることがあります。

売主や施工業者の担当者とはトラブルなく良好な関係でいたいものですが、実際にその部屋に住むのは購入者です。購入者の生活に支障が出るようでは、せっかく高額なお金を出してまで買ったマンションが無駄になってしまいます。

ただし、気になるところを伝えるときは、なぜ気になるのか理由も添えて伝えることが大切です。「アレもコレも気になる!」とたくさん伝えてしまうと、ただのクレーマーになってしまいます。そんな態度が、かえって担当者との関係を悪化させてしまうこともあるので、注意して伝えるようにしましょう。

7-2. 納得のいくまで見る

マンション内覧会で確保されているのは30分~1時間ほどですが、この時間にとらわれ過ぎず、納得のいくまで部屋を見るようにしましょう。

時間を気にしてばかりいると、部屋全体を見きれなかったり、気になっていたことを伝えられず引き渡し日を迎えてしまったりする恐れがあります。

「3.マンション内覧会当日の流れ」でも説明した通り、マンション内覧会で部屋を見るには1時間~2時間はかかります。納得のいくまで見るため、予約時に売主の担当者にお願いすると良いでしょう。

7-3. 家族と一緒に参加する

マンションの内覧会へは一人ではなく、できるだけ家族全員と参加しましょう。一人だと不具合を見落としてしまうことがあるからです。家族一人ひとりの違う視点で部屋を内覧することで、自分では気づかなかった不具合や気になったことを知ることができます。

実際、部屋に住むのは家族ですから、引っ越し後の新生活を気持ち良くスタートさせるためには家族で内覧して、家族全員が納得することが大切です。

また、家族と参加することで、部屋チェックの時間短縮にもつながります。

もし、家族のいずれかの人が仕事や用事などでどうしても来られないという場合は、友人など身近な人と一緒に行くと良いでしょう。

そして、実際に部屋を見るときは、一人一部屋ではなく、部屋ごとに家族で一緒に回りましょう。一人で回るより、不具合を見つけやすくなります。

7-4. 担当者の同行がなければマンション内覧会同行サービスの利用を検討する

売主の担当者の同行がない場合は、内覧会で渡される内覧会シート(指摘シート)をもとに自分たちで部屋をチェックしなければなりません。「自分たちだけ部屋を確認するは不安…」という場合は、マンション内覧会同行サービスの利用を検討すると良いです。

マンション内覧会同行サービスというのは、マンションのインスペクター(住宅診断士)や建築士といったプロが内覧会に同行してくれるサービス。

同行のプロは素人では気づきにくいことを見つけてくれたり、購入者が気になったことの指摘の必要性を判断してくれたりと、マンション内覧会においてあらゆることをサポートしてくれます。

マンション内覧会同行サービスの利用料金は業者によって異なりますが、100平米以下の部屋であれば約40,000円が多いようです。決して安い料金とはいえませんが、人生で大きな買い物であるマンションでトラブルなく快適に過ごすためと考えれば、利用する価値はあります。

売主の担当者の同行があっても、自分たちだけでの部屋の確認に不安がある場合は、検討することをおすすめします。

8. 内覧会で指摘した箇所は「再内覧会」で対応状況を確認!

ここまでお読みになって「マンション内覧会で気になることがあったら、遠慮なく指摘していいのは分かったけど、対応してもらったらちゃんと直っているかは見られないの?」と疑問に感じる方もいるかもしれませんね。

マンション内覧会で見つけた不具合がしっかり補修されているかは、「再内覧会」で確認することができます。

再内覧会の日時は、内覧会のときに決めます。内覧会の約1~2週間後に行われるのが一般的ですが、引き渡し日や引っ越し時期を考慮して、希望日を伝えても良いです。

再内覧会が決まった場合は、内覧会で購入者のサイン・捺印済の内覧会シート(指摘シート)の写しをもらえます。

再内覧会では、この写しをもとに内覧会で指摘した不具合が直っているかを確認します。内覧会のとき、不具合の写真や動画を撮影していたら、そのデータを持って行き比較すると良いでしょう。

再内覧会のときは、内覧会で指摘し補修してもらったところの他、新たに不具合が発生していないか、もう一度部屋全体を再度確認することをおすすめします。内覧会後の補修工事のときに、新たな傷や汚れがつくこともあるからです。

そして、再内覧会でも、気になったことがあったら躊躇せずに指摘して、補修してもらうようにお願いしましょう。

再内覧会で指摘して直してもらったところは引き渡し日に見ることになりますが、納得のいく部屋で生活するために重要なので、遠慮せず指摘することが大切です。

ただし、内覧会で指摘したところがすぐ手直しできるような小さい不具合の場合は、再内覧会は設けられないことがあります。この場合は、引き渡し日に補修されているかを見られることになるので、念頭に置きましょう。

9. まとめ

マンションの内覧会は、施工がほぼ終わっている部屋のでき具合を確認する機会です。

入居後に不具合を指摘しても、内容によっては有料になってしまったり、補修してもらえなかったりして、何かと不都合が生じてしまうため、内覧会ではでき具合をしっかり確認することが大切です。

限られた日時で部屋を見るマンション内覧会を充実させるためには、以下の4つを事前に準備しておくと良いです。
1. マンション内覧会は15時より前に予約する
2. マンション内覧会当日は予定を空けておく
3. 設備チェック用の持ち物を揃える
4. マンション内覧会でチェックすべきポイントを把握する

マンション内覧会当日は、次の7つは絶対に見ておきましょう。
1. 契約した図面通りに施工されているか
2. 施工精度は問題ないか
3. 取付物の固定具合
4. 内装の傷や汚れ
5. 点検口の水漏れ
6. ドアやサッシ、換気扇など動かせるものは動作確認
7. 部屋の寸法

また、入居後に後悔しないためにも、マンション内覧会では次の4つを心得て参加しましょう。
1. 気になることは躊躇せずに担当者へ伝える
2. 納得のいくまで見る
3. 家族と一緒に参加する
4. 担当者の同行がなければマンション内覧会同行サービスの利用を検討する

マンション内覧会は、新しい部屋がどのようにできあがっているか楽しみな気持ちになるものですが、気を引き締めてしっかり確認することも大切です。

気持ち良く新生活を送るために、マンション内覧会をぜひ有効な時間にしてくださいね。


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