自動車保険の一括見積もりのメリット・デメリット。保険料は安くなる?

「自動車保険を比較すると保険料が安くなる」とは聞くけれど、保険会社が多すぎて、比較するのはなかなか面倒ですよね。もちろん、すべての方の保険料が安くなるわけではありませんが、保険料が下がるケースは思いのほか多いもの。そんなときに便利なのが「自動車保険の一括見積もり」というサービスです。

そこで今回は、知っておきたい、自動車保険の一括見積もりサービスのメリット・デメリット。利用する際の注意点などについて解説していきましょう。

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「自動車保険の一括見積もり」はどんなサービス?

自動車保険の一括見積もりサービスとは、見積もりサイトを経由して複数の保険会社に一度に見積もりを依頼できるサービスのこと。

1998年までは補償内容が同じであれば、どの保険会社でも保険料は同じでした。その後、規制緩和が行われ、任意保険の保険料が自由化されたことによって、保険会社間で保険料に差がつきはじめたのです。さらにインターネット経由で加入する、ダイレクト型自動車保険の登場などもあり、いまでは同じ補償内容でも、保険料が倍近く違うこともよくあります。

保険会社間で価格競争が起こり、保険料が安くなることは、私たちにとってはありがたいこと。しかし、それと同時に、補償内容や保険料から、自動車保険を”比較して選ぶ”ということも必要となりました。自動車保険の一括見積もりサービスは、こういったニーズに応える形で登場したものです。

大手の自動車保険の一括見積もりサービスでは、20社近い保険会社の見積もりを5〜10分程度で一括して行うことができ、自動車保険を簡単に比較することができます。

自動車保険の一括見積もりサービスのメリット・デメリット

メリット1:複数の保険会社の見積もりが一度にできる

多くの保険会社では、ホームページなどで自動車保険の見積もりができます。ただし、車種や年式、現在加入している自動車保険の内容など、見積もりには多くの情報を入力しないといけません。1社の見積もりには、だいたい5〜10分程度。1社ずつ複数の保険会社で見積もりするには、同じ情報を何度も入力しなくてはならず、それだけでも結構な時間がかかってしまいます。

一方、一括見積もりサービスでは、この情報の入力は1回でOK。1社で見積もりするのと、ほとんど同じ手間と時間で、複数の保険会社の見積もりができます。これが、自動車保険の一括見積もりサービスの最大のメリットです。

メリット2:選択の幅が広がる

1社ずつ見積もりをしていく場合、手間などを考えると、実際に見積もりをするのは、自分がもともと知っている保険会社の何社かに限られてきます。

それに対して、一括見積もりサービスでは、それまで候補になっていなかった保険会社も含め、一度に見積もりを比較できます。候補になっていなかった保険会社でも、見積もりをしてみると、なかなかいい条件だということも。知っている保険会社以外の選択肢も含めて検討できるという点も、一括見積もりサービスのメリットです。

デメリット:勧誘メール

見積もりの際には個人情報の入力も必要になるため、しつこい勧誘があるのではないかと心配されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

大手の一括見積もりサービスであれば、電話や訪問による勧誘などは行われていないようなので、その心配ありません。各保険会社からの見積もり結果も、基本的にはメールや郵送で送られてきます。ただ見積もり結果のほかにも、商品の案内や勧誘などのメールが送られてくるため、これはデメリットに当たるかもしれません。

「普段使っているメールアドレスに勧誘メールが送られてくるのは嫌!」という方は、普段使っていないメールアドレスや、フリーメールなどで取得したアドレスを使って、サービスを利用するというのもひとつの方法です。

このように自動車保険の一括見積もりサービスには、デメリットもありますが、メリットにくらべれば、さほど心配はありません。とはいえ、中には怪しいサービスもあるため、実績があり、信頼できるサービスを利用するようにしましょう。

自動車保険、一括見積もりを行う際の注意点

注意点1:保険料だけで比較しない! 補償内容が違っているかも

自動車保険の一括見積もりサービスでは、最初に希望する補償内容を入力し、それに基づいて各社で見積もりが行われます。その際には、いま加入している自動車保険の補償内容と、見積もり結果の補償内容が違っていないか、よく確認する必要があります。

「保険料がこんなに安くなるんだ!」と喜んでいたら、実は補償内容が違っていたということも。以下のような項目は、違っていることも多いのでよく確認しましょう。

確認項目1:車両保険

●車両保険の有無
元の自動車保険では車両保険がついているのに、見積もり結果には車両保険がついていないということがあります。保険料が半分以下になるようなケースでは、車両保険をつけ忘れている可能性もあるので注意しておきましょう。

● 一般型とエコノミー型の違い
車両保険には、補償範囲の違いで一般型とエコノミー型(保険会社によって名称や範囲に違いがあります)があり、保険料は補償範囲の広い一般型のほうが割高となります。希望するタイプが選択されているかを確認しましょう。

【一般型とエコノミー型の主な補償範囲】
エコノミー型(車同士の事故などに補償が限定されるタイプ):車同士の衝突・接触、飛来物や落下物との衝突、盗難、火災・爆発、落書き・いたずら、台風・竜巻・洪水・高潮

一般型(単独事故など幅広く補償されるタイプ):(上記に加え)電柱やガードレールへの衝突・接触、動物との衝突・接触、墜落・転覆、当て逃げなど

確認項目2:人身傷害保険・搭乗者傷害保険

自分自身に対する補償である「人身傷害保険」と「搭乗者傷害保険」は間違えやすく、補償が逆になっていることもあります。基本は人身傷害保険、搭乗者傷害保険は補償の上乗せという位置づけです。

●人身傷害保険
自分自身のケガの治療費用や、後遺障害が残ったことが原因の収入減少(逸失利益)などが実費で支払われる保険。

●搭乗者傷害保険
入院・通院日数、後遺障害の程度に応じて一定額の保険金が支払われる保険。

確認項目3:運転者の範囲・年齢

運転する人の範囲(本人限定・家族限定など)や、年齢限定(21歳以上・35歳以上など)の区分は、保険会社による違いもあるため、正しく設定されているかは確認しましょう。

このほかにも、保険会社によってオプション(特約)の内容などには違いがでてきます。保険料の安さだけでなく、これらの違いを踏まえたうえで比較することが大切です。

注意点2.一括見積もりサービスによって見積もり結果に違いがあることも

同じ条件・同じ保険会社であれば、保険料はどこで見積もりしても変わりません。ただし、受けるサービスによって、取り扱う保険会社の数には違いがでてきます。取り扱っていない保険会社は、そもそも候補となりませんよね。多ければいいというわけでもないですが、幅広い選択肢の中から検討するためには、10〜20社程度を取り扱うサービスのほうがおすすめです。

自動車保険の一括見積もりで、よりよい保険を!

同じような補償内容であっても、自動車保険の保険料には保険会社により大きな違いがあります。大手の自動車保険の一括見積もりサービスを利用者の平均では、保険料が年間約3万円安くなったという結果も。つまり気づいていないだけで、毎年これだけの保険料を余計に払っているかもしれないのです。

みなさんも、より条件のいい自動車保険を見つけるために、デメリットや注意点を理解したうえで、自動車保険一括見積もりサービスを上手に活用してみてはいかがでしょう。

プロフィール

竹国弘城
証券会社、生損保総合代理店での勤務を経てファイナンシャルプランナー(FP)として独立。金融商品を販売しない独立系FPとして、企業の利益ではなく相談者の利益を第一に考え、その場しのぎで終わらない、自分のお金の問題に自分自身で対処できるようになるためのコンサルティングを行う。1級FP技能士。

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