沖縄古宇利島の高級リゾートホテルONE SUITEの設計エピソード

【TBS「世界さまぁ〜リゾート」にも取り上げられた完全貸切リゾート】 
沖縄北部の離島、古宇利島に別荘を設計デザイン。インテリアデザインSou. とのコラボレーションで、建築とインテリア空間のあいまいな境界を探った。その境界では強烈な日差しや風をやわらかい光・風、そして眺望に入れ替える。沖縄の、東シナ海のおおらかで厳しい大自然を、建築で切り取り、インテリアで取り入れる。 
http://onesuite.okinawa

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「コラボレーション」というよりは「男2人ドライブデートの集大成」

弊社初のコラボレーション物件。そのお相手、Sou.の吉田さんとはB型同士、インテリアと設計という専門の隣接感、打ち合わせの段階でお互いうまくいきそうな予感を持っていました。沖縄本島から橋を2回も渡らないとたどり着けない古宇利島の、電気もガスも通っていない場所に別荘を建てるという作業、かつお互い初めてのコラボレーションがうまくいったのは、見知らぬ土地の観察と発見を2人で共有し確認しあえたからです。鹿や野ぶた、ハブなどが道に飛び出してくるほどの大自然のなか、色気のないドライブデートを何時間、何回も重ねました。

リゾート=非日常空間  刺激とゆったり感の抑揚を

どの部屋もそれぞれ別の方向を向いているというところがまず刺激の要素です。部屋を移動するたびに新しい空間に突入できます。そのなかでもバスルーム付きのベッドルームが一番「刺激的」な場所。南側と西側に窓を置いたので、時刻による日の色と強さの変化を楽しんでもらえます。一方、ゆったり感を担うのはやはりリビングルーム。2〜3階吹き抜け、高さ4.5mほどのリビングは「ぶかぶかの空間」をテーマにしました。リゾート気分を味わうには日常から離れるだけでなく、刺激とゆったり感の抑揚が必要。私たちはそう考えたのです。

こだわりぬいた360°パノラマと曖昧な境界線

部屋の広さと数を確保するだけだったら2階建てでも充分だったのです。それをあえて3階建てにしたのは、屋上の高さにこだわったから。1階部分をピロティにして全3階の建物に仕上げたことで、屋上からの360°パノラマの景色を実現。近くの遠見台に行って周りの地形を調査しながら必要な高さを設定、ベッドルームからのサンセットの見え方も何度も確認しました。一方、「曖昧な境界線」というのは弊社の設計の特徴でもあります。せっかくの沖縄の豊かな自然、部屋の中にいても楽しんでほしい。そんな想いから「内側と外側の境界を曖昧に」というテーマを持って、建物とインテリアをデザインしました。

観光ではわからない、沖縄の現場のリアル

「沖縄は異国」という当初の予感通り、現場のルールや気候の大きな違いにはかなり苦労させられました。沖縄独特の現場の文化に関しては、現地の設計事務所さんにコーディネーターとして入ってもらうことで負担を軽減。馴染みの工事屋さんを紹介してもらうなど様々な面でお世話になりました。それでも大変だったのは、自然の力。台風の上陸が多いことで有名な沖縄ですが、現場のプレハブ小屋が丸々1回転することも。そんな荒々しい自然との共存とデザイン性両方を兼ねた工夫だってあります。実は、屋上からの景色の確保のほかに建物を持ち上げた理由があり、それは強い風によって建物が受ける力をピロティに風を受け流すというアイデアなのです。

K’s impression 代表のひとこと

予想通りの「こんなに大きいとは…!!」という言葉をもらえたとき=達成感

当初は個人の別荘として使われていたのだが、現在はリゾートホテル、ワンスイートの「パノラマスイート」として多くの観光客、特に外国人旅行者やウェディングに利用されている。竣工時に施主を驚かせた「+α」の分が、このような予想のつかない展開をもたらすこともしばしばある。

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