【Say Hello to HAPPY〜幸せよ、こんにちは #2】「こんなはずじゃなかった」という気持ちと向き合うには?

「幸せになりたい」というモヤモヤってなんでしょう? 幸せは近くになくて、探さなくてはいけないものなのでしょうか? 本当はそこにもここにもある、暮らしの中での「幸福」の見つけ方を、月に1回、ご案内しています。

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一つのことにこだわり過ぎてしまうときには、どうすればいい?

こんにちは。大学院で女性のエンパワーメント(勇気や力をつけること)について研究している如月と申します。毎月、暮らしの中で見つかる「幸福」について、みなさまにご紹介していきたいと思います。

さて、あなたは「こんなはずじゃなかったのに」と思うことはありませんか? 「もっと理想の体型であれば」「もっと広いお部屋に住んでいれば」さらには「子どもがもっと言うことを聞いてくれれば」「もっと夫の収入が高ければ」、すべてがうまくいくのに……と。

そして、そのことばかりが気になって仕方がない。「○○が○○でさえあれば……」ということばかりぐるぐる考えてしまう。

こんな気持ちには「フォーカシング・イリュージョン」という名前がついています。名付けたのは、ノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマン。2006年に発表した論文で、人は「特定の価値」を得ることが必ずしも幸福には繋がらないにもかかわらず、それらを過大評価してしまう傾向がある、ということを述べています。

カーネマンは「もっとお金持ちであればもっと幸せになれるのに」と思う気持ちを例に挙げています。果たしてそうでしょうか。もっとお金持ちになりさえすれば、本当にハッピーになれる? そうとは限りませんよね。

私は、この「フォーカシング・イリュージョン」という言葉を知ったときに安心しました。私だけじゃなかったんだ! と。そして、「○○が○○でさえあれば……」とついつい思ってしまうときに「ああ、これはフォーカシング・イリュージョンだ」と思い出せばいいのね、と気持ちを切り替えました。

何か一つのことにこだわり過ぎて、そのことばかり考えてしまうとき。「あ、また私、とらわれすぎてる」と教えてくれるもう1人の自分がいれば、その方がきっとハッピーへの近道ですよ。

●池田美樹
エディター、俳人。(株)マガジンハウスで『anan』『Hanako』などの編集者を経て独立。現在、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程にて女性のエンパワーメントについて研究中。

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