なぜペットショップで売れ残りが起こるのか?問題点となくならない理由。
ペットショップには、可愛い子犬や子猫たちが並んでいます。 そのペットたちの未来を想像したことはありますか? 良心的な飼い主に引き取られ、幸せな生活を迎える… 決して間違いではないでしょう。 しかし、いつまでもそのガラスの中にいるペットたちは、どうなってしまうのでしょう。 ずっと売れ残ってしまった命には、どんな未来が待っているのか知っていますか? 今回は、ペットショップの社会問題について考えてみた記 ⋯
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ペットショップには、可愛い子犬や子猫たちが並んでいます。
そのペットたちの未来を想像したことはありますか?
良心的な飼い主に引き取られ、幸せな生活を迎える…
決して間違いではないでしょう。
しかし、いつまでもそのガラスの中にいるペットたちは、どうなってしまうのでしょう。
ずっと売れ残ってしまった命には、どんな未来が待っているのか知っていますか?
今回は、ペットショップの社会問題について考えてみた記事です。
ペットショップと殺処分問題は無関係にはできない社会問題といえるでしょう。
ペットと暮らしている方、これからペットを迎え入れようと考えている方に、ぜひ読んでほしい記事です。
ペットショップで売れ残ったペットはどうなるの?
小さな命は、お金を対価に買い取られ、飼い主のもとで暮らし始めます。
しかし、その未来が訪れないペットたちがいることも、知っておくべきです。
なぜペットショップで売れ残りが起こるの?
そもそも、ペットが売れ残ってしまう理由とはなんでしょう。
ペットが全て売れるのなら、売れ残ったペットの処分なんて考えなくてもいいですよね。
理由のひとつに、「売れ時」があります。
ペットショップで売っている子犬や子猫の売れ時は、生後2~3ヶ月だといわれています。
たしかに、ペットショップに並ぶペットたちは、まだ小さい子たちが多いですよね。
そのため、生後半年が過ぎると、セールしても売れ残ってしまうんだそうです。
犬や猫は成長すればするほど個性がでてくるので、「先住犬(猫)と相性が悪そうだな」と飼い主が判断して売れ残るケースもあります。
また、大きな理由として「需要と供給のバランス」が崩れていることもあげられます。
ペットたちは、売られることを前提に繁殖されており、ペットショップやブリーダーは人気な犬種ほど在庫をたくさん抱えたいものです。
より多くの収入を得るには、在庫切れなんてあってはならないもの。
「在庫を増やしておけば売れたかもしれない…」
という可能性を減らすために、常にストックは確保しておきたいんですね。
そのために供給過多になってしまいます。
ペットショップでは、犬や猫たちが「商品」として扱われている現状を理解できたでしょうか。
売れ残ったペットはどうなる?
では、悲しくも売れ残ってしまったペットたちはどうなってしまうのか。
良心的なペットショップであれば、愛護団体と協力して里親譲渡会を開催します。
すぐには里親が見つからなくても、団体の方が一時的に預かってくれるので、次の譲渡会のときにまた顔をだします。
そうでないショップの場合、ペットは繁殖業者に引き渡されるか、実験用にされてしまうか、保健所に持ち込まれて殺処分されてしまうかといった道が待っています。
しかし、これは昔の話ともいえます。
2013年の動物愛護法の改正により、「保健所はペットショップの売れ残りの引き取りを拒否できる」ようになりました。
これにより、保健所の引き取り件数は減少し、殺処分の数も相対的に減ってきているのが事実です。
それでも、法律の目をくぐり抜けて個人を装って保健所へ持ちこむケースもあるそうです。
また、この法律ができたことにより、「引き取り屋」というビジネスが広がってきているのをご存知ですか?
売れ残りのペットたちを処分する、1つの窓口であった保健所。
そこが持ちこみ禁止となったため、ペットを有料で引き取る「引き取り屋」の需要が高まったんです。
「引き取り屋」は違法ではありませんが、その飼育環境は悪いことが多く、犬や猫にとってストレスとなります。
なかにはエサも与えられず、不衛生な状態で育てられるなどして病気にかかり、死亡する犬や猫たちもいます。
動物福祉の観点からも、悪徳な「引き取り屋」の存在を許してはいけないでしょう。
日本からペットショップがなくならない理由
ペットショップで売れ残りが発生するなら、ペットショップってない方がいいんじゃないの?
という疑問も浮かぶでしょう。
実際、ヨーロッパなどではペットショップに対する規制が厳しく、ペットの販売は完全許可制になっています。
ではなぜ、日本ではペットショップがなくならないのか。
大きく分けると、下の2点がポイントだと考えられます。
法律による規制の弱さ
動物愛護に対する意識の低さ
日本では、ヨーロッパに比べて動物愛護に関する法律の規制が緩く、100年ほど遅れをとっているといわれています。
実際、ペットショップといってもペット用品が置かれていることがほとんどで、展示販売などは少ないといいます。
日本では、動物の販売に関する規制がそこまで厳しくないため、ペットショップの存在はなくならないのだと思います。
規制に関しては、「引き取り屋」も同様です。
2020年6月施行の動物愛護法の改正により、「周辺の生活環境が損なわれるような事態や、虐待の恐れが生じている事態の場合は、立ち入り検査や指導、助言」をおこなえるようになりました。
これにより、悪徳な「引き取り屋」や飼い主に対する罰則が強化されました。
しかし、まだ新しい法律なだけに、そこまで理解が進んでいないのが現状だと思われます。
法律の緩さと国民の意識の低さは連動しているともいえます。
ペットを家族として迎え入れる感覚が広まってきた日本ですが、生体販売で生み出されたペットたちの弊害を知っている方はどのくらいいるでしょう。
たとえば、折れ耳が可愛いと有名なスコティッシュフォールド。
じつは、折れ耳は遺伝性疾患であることをご存知ですか?
人気が集まる種ほど安易な繁殖がおこなわれ、結果として遺伝性疾患をもったといわれています。
ペットに対する認識が「可愛い」だけで成り立ってしまうと、ビジネスの闇の部分を生み出してしまうんですね。
そう考えると、ペットショップがなくならないのは、私たち消費者の意識の低さと関係しているともいえます。
犬や猫などのペットの福祉を守るためには、声を上げ続けていく必要があるでしょう。
ペットを迎え入れる方法はショップ以外にもある!
こうしたペットの悲しい問題を解決するために、私たち消費者側は、生体販売での利益を出さないことが望まれます。
まずペットを迎え入れる際は、ショップから買わない選択肢があると認識しましょう。
ペットショップ以外に、このような選択肢があります。
また、ペットを迎え入れる前は覚悟も必要です。
ペットをひとりの家族として、生涯お世話する覚悟があるかどうかです。
引き取ったあとに、「引っ越しするからこれ以上は飼えない」「しつけがうまくいかず育てられない」などを理由に、飼育を放棄してはいけません。
家族をそのような理由で捨てることはありませんよね?
ペットも、大切な命のひとつです。
野放しにされた犬や猫には、殺処分という悲しい未来が待っています。
ペットを飼う際は、育てる覚悟をきちんともちましょう。
譲渡会などで引き取る際も、そのことを強くお話されます。
グループホームわおんの取り組み
グループホームわおんでは、殺処分の問題に取り組んでいます!
障がい者グループホームに保護犬・保護猫を迎え入れ、殺処分される犬や猫を1頭でも多く減らしたいという思いです。
また、殺処分問題だけでなく、犬や猫などのペットとのふれあいを通して、障がい者の方にアニマルセラピーの効果をもたらしています。
どんな人でも動物と暮らせる豊かな地域社会の実現をめざして。
詳しくはこちらをチェック。
わおん/ペット共生型福祉施設
障がい者グループホーム
https://waonpet.com/group-home/
障害者グループホーム「わおん」では、動物を『飼う』のではなく、『共に生きる』ことを大切にしています。障害や病気があっても当たり前に動物と暮らせる地域社会を実現していきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、殺処分問題に関連して、ペットショップの犬や猫たちの現状をまとめてみました。
わたしたちにできることは、声を上げ続けること。
そして、ペットの飼育に対する意識を高めること。
よりよい動物福祉の実現にむけて、一緒にがんばっていきましょう!
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ぜひご覧ください。
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