【趣味性高すぎ】完成前にバラす!?ナチュラルな雰囲気を楽しめる○○○の造り方がスゴイ ログハウス by キノハス
昔から熱烈なファンがいるログハウス。今では機械できれいに削った「マシンカット」が主流で、自宅にする人も増えてきました。その一方で、昔ながらの丸太小屋のイメージを受け継ぐ、ワイルドなハンドカットも根強い人気があるんです。その独特すぎる造り方をのぞいてみましょう。
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まずは外観と内観をチェック!
丸太(ログ)を井桁状に積み上げて壁を造るログハウス。機械できれいに削った角材を使うタイプもありますが、やっぱりログハウスといえばこちらのタイプを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。皮を削っただけで製材していない太い丸太を積み上げるタイプを「ハンドカット」といいます。
1階の室内はこんな感じ。連続する丸太で構成された壁が、ただごとではない迫力を生み出しています。四方から隈なく木に包まれる安心感は、ほかの構法ではまず得られないでしょう。
削り方によって間仕切りにカーブをつけることも可能。これをアーチカットといい、作り手の腕の見せどころでもあります。
ロフトにも丸太の柱や梁が使ってあり、ウッディ感満点。丸太を積み上げた1階とはまた違った趣がありますよね。
強度にあまり関係ない部分には、こうした加工を施して遊んでみても大丈夫。相手が丸太だから、もちろん画びょうやクギを打っても問題ありません。
わざわざ別の場所で造る理由とは!?
ハンドカットログハウスは、建築予定地でいきなり建て始めるわけではありません。こういった作業場で丸太を切ったり削ったりして組み立て、それをいったんバラして、建築予定地に運び込んで再び組み立てるという方法で造ります。
こんな面倒なことをする理由は、長い丸太のストックと加工には広い場所が必要だから。住宅街などで広大なスペースを確保することは難しいうえ、加工中の騒音も無視できません。だから、こうした加工場で組み立てるんです。
丸太を加工する主力の道具が、チェーンソー。ログビルダーと呼ばれる専門の職人さんが手作業で丸太を削っていきます。騒音と飛び散る木くずで、近くで見るとすごい迫力です。
円柱形の丸太の上に同じような丸太を載せても、コロコロと転がってしまいますよね。だから、チェーンソーで凹状の切り欠きを入れて、丸太がしっかりとかみ合うようにします。
自然の丸太は、似ているようで一本一本すべて形が違うもの。すき間なくぴったりと組み合わせるのはまさにプロの技といえるでしょう。
こういった手工具も使いながら丸太を加工していきます。左のコンパスのような道具は「スクライバー」。凹状に削るための線を描くとき、組み合わせる相手となる丸太の形を写し取ることができます。
豪快にクレーンで吊って組み上げる
丸太は重すぎて人力で持ち上げることは不可能。そのため、クレーンで吊って積み上げていきます。
出入口となる開口部は、丸太を斜めにカット。角を落とすことで出入りがスムーズになります。また、デザイン的なアクセントにもなります。
ウッドショックもへっちゃら!?
「今どき国内に作業場を持ち、ログビルダーを抱えている会社は珍しいんですよ」というのは、この取材に応じてくれたキハタトレーディングの喜畑社長。責任を持って最後まで一貫して自社で建築する体制を採っています。
同社はマシンカットも手がけますが、創業から40年の施工実績のうち、50%をハンドカットが占めるというこだわり派なんです。
もうひとつの特徴が、自社で保有する地元の山林からスギやヒノキを供給できること。ウッドショックによる外国産の木材の値上がりで建築業界は騒然としていますが、キハタトレーディングは木材を安定的に確保できるという強みがあります。
作業場の一角には、山から伐り出した丸太が積み上げてありました。こうやって1年ほど乾燥させてから使うことが多いそうです。
こちらが、キハタトレーディングが保有・管理する山林。標高が高く寒冷なため、木目が詰まった良質な木材が採れるそうです。
一本一本、手作業で削って積み上げていくログハウスの造り方、いかがでしたか? 普通の木造住宅とはひと味違う工程は驚きでしたね。手作りにこだわるキハタトレーディングのログハウスに興味がある人は、ホームページをのぞいてみてはいかが。
雑誌『キノハス』にキハタトレーディングの記事が載っています。
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