庭木にもおすすめ!オリーブの木の育て方と実を使ったレシピ

庭木として人気があるオリーブの木。地中海を中心に広まっていますが、日本の環境下でも育てやすい品種です。鑑賞用だけでなく実を活用するなら、実らせるためにいくつかの条件が必要です。オリーブの木を上手に育てる方法をはじめ、なった実の活用法についてお伝えします。

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【目次】
・オリーブの木の選び方
・オリーブの木の種類
・オリーブの木の育て方
・オリーブの実をつけるために注意したいこと
・オリーブの木を剪定する
・オリーブオイルのレシピ
・オリーブの実を使った塩漬けレシピ
・オリーブの実を楽しむために

オリーブの木の選び方

オリーブの木といってもその種類は多く、葉の形や木立の広がり方、実のつき方などがそれぞれに異なります。観賞用として選ぶなら姿を重視すればよいのですが、実を活用したいなら詳しく確認する必要があります。

自家製オリーブオイルを作りたいなら含油量が多い実のなる種類のものを、ピクルスを作りたいなら果肉部分が大きく柔らかいものなど、活用法によって好みの品種を選んでみましょう。

また、植える場所についても前もって確認する必要があります。種類によって、縦に伸びやすかったり横に広がりやすかったりと、成長の仕方が違うからです。オリーブの木を選ぶ前に、その目的を決め、どんなタイプを求めているのか考えてみましょう。

オリーブの木の種類

鑑賞用ではなくオリーブの実を活用したいと思うなら、まずは実の使い方を考えた品種選びが大切です。生育具合や実のつき方に合わせた種類を選んでみましょう。ここでは、それぞれの特徴から、いくつかの品種を紹介します。

➢ ピクルスにしたいなら

・マンザニロ……実成が良い上、皮や肉が柔らかく加工しやすい果実で、ピクルスを作りたい場合には最適な品種です。含油量が10%前後と少なく、オイルを作るのには向いていません。樹高は低めで、横に広がりながら成長するため、庭木にもおすすめです。

・マスコナーラ……大きな楕円形の実がなり、主にピクルス加工用として使われています。実が熟しても明るい色を保つため、見た目もさわやかです。大きくて濃い葉を持ち、幹からは長い枝が出にくいため、樹形を乱しにくいのも特徴的。形を整いやすいため、観賞用にもおすすめです。

➢ オリーブオイルを作りたいなら

・ネバディロ・ブランコ……日本で人気がある品種のひとつで、鑑賞用としても親しまれています。成長が早いのが特徴的で、含油率は17%程度。実が柔らかすぎるため、ピクルスのような加工には向いていません。やや横に広がるように育ちます。

・ルッカ……こちらも含油率は約20%以上と高く、オイルを作るのに最適です。品質の良いオイルが絞れるのだとか。生育が早く、実は小ぶりながらも多くつくため、量も確保できます。横に広がりながら成長しますが、細い枝が上に伸びてしまうため、適度な剪定が必要です。

➢ オイルもピクルスも作りたい場合
・ミッション……成長が早く、実が大きく育つことから人気の品種。含油率は15%前後で、オイルも取りやすい。縦に伸び、枝葉が多いので適度な剪定が必要です。国内でのオリーブ栽培にも多く使われます。

・スプレッチーノ……スペイン産が主流な中、こちらはイタリアが原産の品種。丸みがあり、先がとがった葉が美しく、観賞用としても人気です。丸みのある楕円形の実がつきます。

オリーブの実をつけるために注意したいこと

オリーブを実らせるには、2本以上の木を植える必要があります。おしべとめしべが交配できるように、近い場所で複数のオリーブを植えるようにしましょう。

同じ品種に限らず違う品種を植えることで、受粉のしやすさが変わります。実のなる木の品種を選んだあとは、片方を花粉が多いものを選ぶと受粉しやすくなります。花粉量が多い品種として、ネバディロ・ブランゴやスプレッチーノが人気です。

オリーブの木を剪定する

オリーブの木は品種によって、枝の伸び方や広がり方が違います。特に、葉が多くつくものは蒸れやすく、風通しが悪くなるため、受粉もしづらい傾向にあります。伸びすぎた枝や弱い枝を剪定し、成長を促しましょう。

切る位置は、枝分かれをしている付け根の部分。内部まで日が当たるように、日当たりなどを選んで切るとよいでしょう。ただし、注意したいのは、枝先を全部刈り込まないようにすること。その年に伸びた枝から次の花と受けるため、切り落としてしまうと花が咲きにくく、結果的に、実成が少なくなります。

オリーブオイルのレシピ

では、実際に、実ったオリーブを使ってオイルを作ってみましょう。
2キロ程度のオリーブから、約200cc~300ccのオイルが絞れます。用意するものは、ボウル、厚手のビニール袋、油こし用の紙やタオルです。オリーブの実はアクが強いため、ビニール手袋を着けて作業を行いましょう。

作り方
1. 熟れたオリーブの実を洗い、ボウルに入れ、麺棒や瓶などの重いもので実をつぶす。もしくは、フードプロセッサーかミキサーを利用し、荒くつぶす。
2. 1を厚手のビニール袋に入れ、30分~1時間程度、手でもむ。油が抽出されはじめ、オイルと果肉が分離し始めます。
3. ボウルに油こし用の紙かタオルをしき、その上から2を注ぎ、果肉とオイルを分け、絞る。
4. 絞ったオイルを一晩置き、翌日、分離した果汁とオイルをスプーンなどで分ければ完成。

オリーブの実を使った塩漬けレシピ

オリーブの実で作る塩漬けは、タルタルソースに入れたり、そのまま食べたりと料理にも活用しやすいもの。ピクルスの下準備としても欠かせません。基本の塩漬けを作ってみましょう。

用意するものは、あく抜き用の苛性ソーダと塩だけ。苛性ソーダは、オリーブの実の重量に対して、1.8%になるように水に溶かします。また、塩は水に溶いた状態で実の重量に対し4%になるように準備しておきます。

1. オリーブの実を軽く水洗いし、水に溶いた苛性ソーダに12時間以上つけ置く。実が浮かないように落とし蓋をする。
2. 漬け汁が茶色に色づいたら、一旦引き上げ、新しい水を入れてもう一度つけ置く。水の色が変わるたびに、2日~3日繰り返す。
3. 透明な水の状態が続いたら、水から上げ、下漬けとして塩水につける。2日ほど冷暗所に放置。
4. 下漬け後は、一旦引き上げ、水洗いをし、新たに作った4%濃度の塩水に漬け直して完成。

オリーブの実を楽しむために

オリーブの木は、見た目の良さだけでなく果実がなるのもうれしいところ。好みの品種を選びながら、オリーブオイルを絞ったり、塩漬けに加工したりと、自家製レシピを増やしたいですね。

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