鉢植えでラベンダーを楽しもう!イングリッシュラベンダーの育て方

ラベンダーは大人気のハーブですが、実は自宅での育成も可能な植物なんです。初めて育てる人には、季節に合わせて置き場所が移動できる鉢植えがおすすめです。今回は花の美しさと香りの良さで有名なイングリッシュラベンダーの育て方を中心にご紹介します。この機会にぜひラベンダーを取り入れてみてください!

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いろいろあるラベンダー

ラベンダーといえば北海道、富良野のラベンダー畑を思い浮かべる人は少なくないでしょう。ラベンダーは19世紀初めに日本に伝わったものの、気候が合わずになかなか広まらなかったとか。

しかし、現在では品種も多彩になり、種類によって耐寒性や耐暑性も異なるうえ、見た目も違います。以下に代表的なものをご紹介しましょう。

➢ フレンチラベンダー

ストエカスラベンダーとも呼ばれます。花穂にうさぎの耳に似た花びらのようなものがあるのが特徴です。花の香りも一般的なラベンダーとは異なり、スパイシーな清涼感のある香りです。花の色も薄紫、青、緑、緑がかった黄色、白と多様です。

耐暑性があるので、夏越ししやすく、育てやすい品種です。その分、耐寒性にやや欠けるので、戸外に放置して霜にあてることがないように気をつけてください。

➢ デンタータラベンダー

葉の縁に、歯のような切れ込みが入っていることから、葉のようなという意味があるデンタータという名前がつけられています。フリンジラベンダーとも呼ばれており、花穂の先に房飾りのような苞葉があります。花の香りはやや弱いです。

デンタータラベンダーも耐暑性はあるので夏越ししやすく育てやすいでしょう。生育は他のラベンダーに比べると早いようです。耐寒性にやや欠けるとはいえ、-3~-5度の気温に耐えます。

➢ レースラベンダー

葉に細かい切れ込みがあり、レースのように見えることからレースラベンダーと呼ばれています。

耐暑性がないので、夏は直射日光を避けた涼しい場所に置いてください。耐寒性にもやや欠けるので、戸外に放置して霜にあてることがないようにしましょう。暑さにも寒さにも強くないので、鉢植えで室内で管理するのが向いている種類といえます。四季咲き性が強いので、暖かい部屋ならば、冬も花が楽しめるかもしれません。

レースラベンダーは種の発芽率が悪く、また、発芽しても変異も多いため、育てたい場合には春先に出回る苗を植えるのがおすすめです。

➢ イングリッシュラベンダー

イングリッシュラベンダーは、ラベンダーのなかでも特に涼しい環境を好むため、高温多湿という日本で育てるには難しいとされている種類です。しかし、花の美しさ・香りのよさでは、なんといってもイングリッシュラベンダー。ぜひ、育ててみたいと思う人は多いでしょう。そこで、イングリッシュラベンダーの育て方を以下に詳しく見てみましょう。

イングリッシュラベンダーの育て方は品種選びから

イングリッシュラベンダーの栽培に挑戦するためには、まず、夏越しが容易になるよう、耐暑性のある品種を選びます。

おすすめなのは、長崎県の高校生たちが発見した「長崎ラベンダー城南1号」です。平成18年に農林水産省の品種登録を受けたこの品種は、九州という暖地でも育つという耐暑性が大きな魅力です。春の開花のあと、切り戻しすれば秋にもう一度花が楽しめるという2季咲きも特徴のひとつです。

花の色は淡い紫色であり、香気は中程度とされています。分枝性が少なく、草丈が伸びるタイプの品種なので、クラフトなどに利用しやすいでしょう。

現在では、城南1号の改良種「長崎ラベンダーリトルマミー」もあります。リトルマミーは、つぼみの時から花色が濃いめです。草丈が低いので、コンパクトな株が欲しい人にぴったりでしょう。

その他、「ラバンディン」と呼ばれているイングリッシュラベンダーとスパイクラベンダーの交配種も、比較的耐暑性があり、栽培しやすいでしょう。中でも、「ラバンディン’グロッソ’」という品種は、香りがよく花も美しく、形よい大株になります。

イングリッシュラベンダーの種まき

種から育てる場合には、3~4月に種まきをします。種を蒔く前に、低温処理を行って発芽率を高めておきましょう。

低温処理は、2~3日間水に浸けた後にペーパータオルなどで水気を拭き取り、冷蔵庫の中で3~4日間置いておくとできます。

種まきには育苗箱を使うと便利でしょう。種が重ならないようにまき、種がまだ見えるくらいほんの少し土をかぶせます。

日当たりのよいところに置いておき、土が乾かないように水やりをしてください。本葉が4~5枚くらいになったら、鉢へ植え替え時です。

イングリッシュラベンダーの苗植えや植え替え

苗植えは、夏の暑い時期を避けた3~4月、あるいは9~10月が適しています。

苗を購入する場合には、葉の色がよく、節と節の間が詰まっている株を選ぶようにしてください。鉢底から根が出ていたり、表土に苔が生えていたりするようなものは避けたほうが無難です。

まず、苗よりも一回り大きな鉢を用意しましょう。ポットから苗を抜いたら、根鉢は崩さないように気をつけて、鉢の真ん中に植えてください。植え終わったら、水をたっぷり与えましょう。

また、イングリッシュラベンダーは年に1回の植え替えがすすめられています。植え替えも、3~4月に行いましょう。植わっている鉢よりも一回り大きな鉢を用意してください。

苗植え、植え替え、どちらの場合も、鉢に植えた後、3~4日間くらいは、直射日光を避けた風の当たらない明るい場所で、新しい環境になじませるようにそっとして置いておきましょう。その後は、風通しのよい日の当たる場所へ鉢を移してください。

イングリッシュラベンダーに向いている土は?肥料は?

中性~弱アルカリ性の水はけのよい土を用意しましょう。市販されているラベンダー専用の培養土を利用すると簡単です。観葉植物用の土や野菜用の土を使用するときには、腐葉土や川砂などを混ぜ込んで水はけがよりよい状態になるようにするとよいでしょう。

自分で調整する場合には、赤玉土(小粒):パーライトを9:1から8:2くらいに合わせてみてください。パーライトを日向土(小粒)に変えてもよいでしょう。

イングリッシュラベンダーは少ない肥料でもOKなので、緩効性化成肥料ならば春と秋に1回ずつ、液体肥料ならば2週間に1回くらい与えてください。

イングリッシュラベンダーの水やりのコツ

イングリッシュラベンダーは「蒸れ」が大の苦手なので、水やりの前に土が完全に乾いていることを確認するのを忘れないようにしてください。

鉢の中の方まできちんと乾いているかどうかには、割箸などの棒を土に挿して、棒が湿っていないかどうかで見る方法があります。また、鉢が小さければ、鉢の重さで確認することもできるでしょう。乾燥気味に育てるほうがよいので、迷うときには水やりをやめておいたほうが無難です。

水やりは、早朝や夕方など、気温が低いときに行ってください。葉の上からかけないように気をつけ、株元に水やりするようにしましょう。また、水やりの際には鉢の底から水が流れ出すまでしっかり与えてください。

イングリッシュラベンダーは切り戻しがポイント

イングリッシュラベンダーは耐寒性に富んでおり、北海道でも栽培が可能なほどです。逆に、高温多湿には弱く、特に梅雨の長雨は苦手です。花が咲いた後、梅雨に入る前に切り戻しするとよいでしょう。梅雨に備えて風通しをよくするのが目的です。

切り戻しでは草丈の1/3~1/2くらいを思い切って切ります。花が咲かなかった茎は、わき芽の上で切るようにするとよいでしょう。込み合っている枝がある場合には、2本のうち1本を切り取り、株のなかまで日が当たるようにしてください。枯れた葉、黒く変色した葉はすべて手でこすって取り除いておきましょう。

イングリッシュラベンダーを挿し木でふやそう

挿し木を行う場合には、6月頃が適しています。たっぷりと水やりをした翌日がよいでしょう。よく切れるナイフやハサミで茎を10~15cmくらい切り取ります。切り口を30~60分間水に浸けた後、挿し木用の土に挿します。2週間くらいで根が伸び始め、1か月くらいで鉢に植えられるでしょう。

ラベンダーの花の収穫

花を長く残しておくと、種のために栄養が取られるので、株が弱ります。そこで、花は収穫して、いろいろなものに利用してみましょう。

香りはつぼみの状態のほうが強いといわれているくらいですので、収穫のタイミングは花がさく直前、あるいは花は咲き始めたらすぐがおすすめです。開花が進むと、せっかくの香りのもとである精油成分がどんどん揮発していってしまいます。花を収穫するのは、晴れた日の午前中にしましょう。

ラベンダーの花の利用法:ドライフラワーを作ろう!

➢ ドライフラワーの作り方
1. 茎から葉を取り除く
2. 束にして根元のほうを糸でしばり、逆さまにして、風通しの良い場所につるして乾燥させる

ドライフラワーを作る際は、直射日光を避けるようにしてください。

ドライフラワーができあがったら、花だけを薄手の布の袋に詰めて箪笥の引き出しやクローゼットのなかに入れておくと、防虫剤の代わりになるといいます。ただし、入れておくうちに花がかびることがありますので、ときどきは取り出して様子をチェックするようにしてください。

箪笥の引き出しにドライフラワーを1、2本そのまま入れる方法は、そのうち花がぼろぼろ取れて散りますので、避けたほうが無難です。茎も消臭剤として使えるので、捨てずに有効活用してみましょう。

その他、ラベンダーには抗菌作用、鎮静作用、不眠症の改善作用などがあるので、バスケットに入れたり、リースにしたりして寝室に飾るのもよいでしょう。石鹸などのクラフトに挑戦してみるのもよいですね。

乾燥させた花はその他にも利用法はたくさんあります。花をすりつぶしてクッキー生地に混ぜ込んで焼くと、ラベンダークッキーができあがります。パウンドケーキに利用するのもよいでしょう。アイスクリームや生クリームに混ぜ込むのもおすすめです。ラベンダーのシロップも美味です。

➢ ラベンダーアイスクリームの作り方
1. 小さじ3くらいのラベンダーの花を、乳鉢ですりつぶす。
2. 約120mlのバニラアイスクリームを半解凍する。解凍が足りないと混ざりにくく、解凍しすぎると風味が悪くなるので、様子をこまめにチェックする。
3. すりつぶしたラベンダーの花を半解凍したバニラアイスクリームに混ぜ込んでできあがり。

ラベンダーらしい青色が欲しい場合には、ラベンダーと一緒に、乾燥したマロウの花も3~4個すりつぶして混ぜ込むとよいですよ。好みで、ローストアーモンドを砕いたものをトッピングしても。

➢ ラベンダーシロップの作り方
1. 乾燥ラベンダー20gを水200ccに加え、5分間くらい火にかけて煮だす。
2. ラベンダーを取り除いて砂糖100gを溶かしてできあがり。

シロップは炭酸水や水、お湯で割って楽しむことができますよ。

乾燥させた花はその他にも利用法はたくさんあります。花をすりつぶしてクッキー生地に混ぜ込んで焼くと、ラベンダークッキーができあがります。パウンドケーキに利用するのもよいでしょう。アイスクリームや生クリームに混ぜ込むのもおすすめです。ラベンダーのシロップも美味です。

➢ ラベンダーアイスクリームの作り方
1. 小さじ3くらいのラベンダーの花を、乳鉢ですりつぶす。
2. 約120mlのバニラアイスクリームを半解凍する。解凍が足りないと混ざりにくく、解凍しすぎると風味が悪くなるので、様子をこまめにチェックする。
3. すりつぶしたラベンダーの花を半解凍したバニラアイスクリームに混ぜ込んでできあがり。

ラベンダーらしい青色が欲しい場合には、ラベンダーと一緒に、乾燥したマロウの花も3~4個すりつぶして混ぜ込むとよいですよ。好みで、ローストアーモンドを砕いたものをトッピングしても。

➢ ラベンダーシロップの作り方
1. 乾燥ラベンダー20gを水200ccに加え、5分間くらい火にかけて煮だす。
2. ラベンダーを取り除いて砂糖100gを溶かしてできあがり。

シロップは炭酸水や水、お湯で割って楽しむことができますよ。

乾燥させたラベンダーの花の利用法:お菓子にも!

まとめ

ラベンダーは花壇で育てる植物としても人気がありますが、シルバー系の葉っぱや茎がインテリアにぴったりということから、観葉植物として育てている人も少なくありません。ただし、ラベンダーと一口にいっても、花の形や色はもちろん、耐暑性・耐寒性などの性質も種類によって異なります。室内環境にあったものから挑戦してみてください。

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